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愛知県 私立 南山高等学校 卒
東京大学 文科三類

加藤 魁里さん

■センター試験得点 771点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   日本史  
開示得点 77 12 66 45 41 =241/440点

■受験した感触・・・ 英数の手応えがよくない。これはやばいかも

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科三類 D

苦悩の東大受験

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 なんとなく東大に行きたいという思いは高一の頃から持っていたのですが、明確に東大を志望校に定めたのは高二の秋でした。東大を目指す上で最大の懸念点であった、苦手科目である数学の成績が、秋の模試で急上昇したことで、学校の先生方の助言もあって東大を目指す決意ができました。結局数学の成績は秋模試だけ上手くいっただけで、受験勉強を通して数学に苦しむことになったのですが、まあ今となっては結果オーライですね。私は部活の他に、校内でバンドを組んでいたのですが、それも高二秋の文化祭で一区切りだったため、秋以降は時間的余裕も生まれ、東大を目指すと決心してからは、勉強にエンジンがかかり、多くの勉強時間を確保できるようになりました。しかし、なかなか成績が思うように上がらず、精神的に苦しい状況が続いていたのが記憶に残っています。アドバイスとしては、模試は成績や判定はあまり気にせずに、あくまで自分の苦手分野や失点箇所の把握に利用することを第一に考えるといいと思います。

苦手科目について

 苦手科目は克服できるのが最善ですが、なかなか上手くいかないことも多いと思います。最終手段ではあるのですが、明確な苦手科目が正直一科目までなら、他の科目で全然カバーできると思います。実際私も秋まではなんとか数学の成績を上げようと努力していましたが、思うように成績が上がらなかったため、急遽地歴で数学の失点をカバーする作戦に切り替え、地歴に全力を注ぐことで、なんとか合格点を超えることができました。

時期毎の勉強

  • 高三夏まで

夏までの勉強で意識していたことは、国数を東大の過去問に取り組めるレベルまで引き上げることと、地歴のうち一科目は夏模試までに戦えるレベルまで持っていくことです。私は高二の頃、勉強時間の大半を英語に充てていたので、東大の過去問に挑める程度には基礎が固まっていました。反面、国数の勉強に全然手が回っていなかったので、国数に集中的に時間を投入して、これまで使ってきた教材を総復習し、記述答案作成の練習を行いました。地歴に関しては、東大は二科目必要な分、現役生は勉強が遅れがちだと思います。夏までは学校で履修している世界史に全力を注ぎ、東大地歴を学習する上でのリズムを掴むことを意識していました。

  • 高三秋

秋になると、夏に受けた東大模試の結果が返ってくるので、東大入試における自分の分野別の得意不得意が明確になると思います。新たに発見できた自分の不得意分野を、分野別問題集や過去問を用いて対策しつつ、秋以降は地歴、特にいままでほとんど手が回っていなかった日本史に全力を注ぎました。地歴は勉強した分だけ成績に反映されるので、受験の後半期になればなるほど、地歴にウェイトをかけて勉強すべきだと思います。また、秋になると共通テスト対策に気を取られがちですが、共テ模試の成績が振るわなくても、共テは大量に演習して形式に慣れさえすれば、一気に点数を上げることが可能なので、特に共テの配点が低い東大志望であれば、12月に入るまでは二次対策に集中すべきだと思います。

  • 高三冬 直前期

直前期は、ひたすら分野別に過去問を解いていました。時間配分の練習は模試で行えばいいと考え、自習中にはセット演習を行いませんでした。苦手な分野、大問も、短期間に大量の問題を解くと、勘所が掴めて急に解けるようになることがあるので、分野別の過去問演習が非常におすすめです。

■東進東大特進コースについて

 東大特進では、林修先生の現代文、荒巻豊志先生の世界史、山中裕典先生の日本史を主に受講しました。
  • 現代文

初めて林先生の授業を受講した時、衝撃を受けました。今まで半ばフィーリングで答案を作成してしまっていた自分の未熟さを思い知るとともに、授業の中で解説される、極めて論理的な答案作成に感動したのを覚えています。現代文の対策方法がいまいち分からない人は、林先生の授業を受けると世界が一変すると思います。

  • 世界史

東大世界史対策として非常に有用であるだけでなく、受講していて楽しい講義でした。特に、大論述の解説をする際には、本題からは脱線した話のようで、実は本題と繋がる雑談が毎回のように含まれており、緊張感がありながらもワクワクしながら受講することができました。さらに荒巻先生が授業の中で教えてくださる答案例や文章構成は、非常にレベルが高く、毎講自分の至らなさを自覚しながらも、確実に論述力を高めていくことができました。

  • 日本史

半ば独学での日本史受験だったのですが、山中先生の非常に明瞭な図解板書を利用した授業により、東大日本史を解く上での作法を身につけることができました。講座の中で、かなり多くの東大の過去問を扱うため、東大日本史対策としてお勧めです。毎期配布される年表プリントや文化史プリントも、共通テスト対策をする上で非常に役立ちました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

とにかくポジティブに

 受験勉強は辛いことも多いですし、模試の判定が芳しくない時には、志望校に合格できないかもしれないみたいな不安に駆られがちな上に、周囲からのプレッシャーも絶えないですよね。メンタルのせいで、勉強に手がつかなくなってしまったり、学習効率が落ちてしまうこともあると思います。そんな時に大事なのは絶対に受かってやるという強い意志です。落ちてしまうかもなんてネガティブなことは考えず、ただ東大に受かる自分をイメージしながら、ある種楽観的に日々の勉強に取り組んでください。