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東京都 私立 麻布高等学校 卒
東京大学 文科一類

石田 大翔さん

■センター試験得点 796点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   日本史  
開示得点 71 7 54 39 36 =207/440点
自己採点 70 8 65 48 42 =233/440点

■受験した感触・・・ 数学何もできなかった……。リスニングもやらかしたしほぼ間違いなく落ちたな。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 B 文科一類 A

勉強時間が全てじゃない

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私が志望校を東大に定めたのは高校1年生の時でした。中学受験以来数学が大の苦手で社会科目が好きだったため文理選択に迷うことはなく、社会科の中では法律や政治学に興味があり、進振りにも有利ということで文一を選びました。高2の秋ぐらいまでは授業の復習は授業前の1時間で済ませる程度で、本気で受験勉強を開始していたかといわれるとかなり疑問が残るような状態でした。高2の秋、私は部活を引退して友人も全員塾に通い始め、クラス内で受験ムードが出来上がりつつある中で少し焦りが生じて勉強時間を増やしたのですが、飽きっぽい性格のために長くは続かず、多く勉強する日もあれば全くしない日もあるという不規則な勉強習慣に陥っていました。共通テスト同日体験受験で運よく良い点を取ってしまったばかりに長らくそれが根本的に変わることはなく、受験の天王山と呼ばれる高3の夏でさえ昼ごろに起きて平均6時間ほどの勉強を不規則にしていました(さすがに秋からはほとんど毎日勉強時間を確保しましたが……)。私はそんな生活でもギリギリ東大に受かれた理由は意外かもしれませんが高2までの学校の勉強をさぼらずやってきたことだと考えています。定期試験の勉強を全くしないような人も多くいる中試験前の勉強だけは欠かさずやってきたことで早期に基礎がある程度出来上がっていたのだと思うのです。私がこれを通じて言いたいのは、人によって通う学校が違う以上「学校の勉強をしっかりやろう」ということではなく、高3で多少勉強時間が少なかったとしてもなんとかなるくらい「早期での基礎完成は重要だ」ということです。特に私のように「世間でよく言われるような毎日10時間勉強なんて無理!どうせ受かるなら最小限の勉強で受かりたい!」という人は後で楽するためにも他人より先に基礎を固めてしまうのはいかがでしょうか。

科目毎の勉強について

  • 国語

現代文は林修先生の授業で主に対策しました。古典については東大特進で東大古文と東大漢文を受講しました。授業では知識のインプットよりも読解法の確立に努めました。漢文は受講と過去問5年分以外には何もせず、古文は苦手であまり好きではなかったので古文単語帳すら終わらせずに試験に臨みましたが何とか及第点くらいにはなりました。かなり時間をかけて対策していた友人もいましたが、人物関係や話の構造が複雑になると結局わからないと話していたので、あまり高得点に期待せず他の教科に時間をかけるという戦法も十分ありだと思います。

  • 数学

東大特進の数学の真髄などで対策しました。数学が苦手なことに変わりはありませんでしたが、壊滅的だった数学が数学の真髄を受講してあまり足を引っ張らない程度には改善しました(結局本試では難化により壊滅しましたが)。問題を解くときに、初見で解けなくともよいので「なぜその解法が思い浮かぶのか?」を常に考えると良いと思います。数学が大の苦手でも他教科でその分点を稼げば合格は可能なので、苦手な方も諦めずに他教科との得点バランスや時間のかけ方を考え直してみて下さい。過去問についてですが、数学に関しては特に、得意な人以外直前期にむやみやたらに過去問を解く意味はないと思います。それよりもこれまでのテキストを振り返り、確実に類題が解けるよう1問でも多く問への対処法・解法を理解し直すべきです。

  • 英語

東大英語は形式が特殊で難度よりも時間との戦いが中心になるので、できる限り東大形式の演習を積むべきです。圧倒的な演習量を通じて自分が最も点を取れる時間配分や解答順序を確立することが何よりも重要になります。そのためにも単語帳は高2までに必ず完成させておきましょう。演習においては、数回通しでやって形式を理解した後は問題形式ごと(大問ごと)に演習し、一つずつ時間短縮と正答率向上に努めるのが効率が良いと思います。そうして全大問である程度見通しが立ったら全大問を通しで演習して臨機応変な時間配分の練習をすると良いでしょう。リスニングについても、ただリスニング力をつけようとするのではなく、演習を通じて下読みの仕方・特に集中すべきところとそうでないところの切り替え・不正解の選択肢の特徴など「問題を解く」力も鍛えるのが良いと思います。参考までに、私の解答順序は 1A→1B→2→3→2の残り→5→4B→4A でした。

■東進東大特進コースについて

 私は東大特進コースで東大現代文・東大古文・東大漢文・数学の真髄・東大世界史など多くの講座を受講しましたが、その中でも林修先生の東大現代文、青木純二先生の数学の真髄、荒巻豊志先生の東大世界史を特にオススメします。
 林修先生の東大現代文では、フィーリングで片付けられがちな現代文を理論的・論理的に攻略する方法を教えて頂けます。東大の現代文は良問ぞろいで、先生のような読み方を習得することが出来れば現代文を高得点で安定させることが可能になります。殆どの人が高得点を取れない現代文で安定して高得点を取れることは大きなアドバンテージとなること間違いありません。先生の指導は常に一貫しているので、要領の良い人であれば一度授業を受けただけでその本質を習得できるかもしれません。授業ではかなりの年数の過去問を扱い、かつ添削や先生の講評もついてくるのでこの授業だけで現代文対策をすべて行うことが出来ます。
 青木純二先生の数学の真髄では、先生が厳選した問題を通じて解法だけでなくその解法を思いつくまでの思考プロセスを学ぶことが出来、一つの問題を通じて多くの問題に利用できる考え方を習得できます。特にベクトルや東大で頻出のexistの問題などでは普通の授業では学べないような内容・本質を教えてくださり、それらの問題に強くなるばかりかそれらを使って一般的な解法とは異なるが楽な解法を自分で見つけ出すことも可能になります。先生は多くの例を用いて説明なさるので、数学が苦手な人でも高度な内容に十分ついていくことが出来ます。
 荒巻豊志先生の東大世界史では、第二・三問を通じて基礎を学び、その知識を基に第一問の解説が行われます。基礎と言ってもその内容は単なる通史ではなく、大論述に即座に応用できるような実戦的なもので独学で教科書を読むだけでは得難いものでした。大論述の解説は本当に圧倒的なもので市販の過去問題集の解答などとは一線を画しており、「こんなの自分で書けるわけない」と思うことも多くありました。しかし、もちろん頭の動かし方や比較の方法など基本的な論述法についても教えて頂け、予習では全く書けなかった問題が先生の雑談めいた話に引き込まれているうちに解けるようになっているあの感覚も是非体験して頂きたいです。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 受験本番はそれまでどれだけ勉強して模試で良い点を取っていたとしてもたった1回きりの勝負です。自由時間をすべて削って勉強に注ぎ込んで受験に向かうのか、それとも最低限の勉強でコスパ良く臨むのか、それは皆さんの自由でそこに良し悪しはないと思います(結局合格さえすれば同じですからね)。しかし、どちらにせよ受験は1回しかないわけですから、後悔のないよう受験に臨むことが何よりも大事だと思います。そのためにも、メンタルや体調だけは健康な状態を保ってください。それさえできれば後は皆さんの力をもってすれば何も心配はないでしょう。志望校合格をお祈り申し上げます。