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兵庫県 私立 灘高等学校 卒
東京大学 文科一類

髙田 隆太朗さん

■センター試験得点 852点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   地理  
開示得点 93 45 70 39 46 =293/440点
自己採点 70 50 55 35 30 =240/440点

■受験した感触・・・ どの科目も抜群の出来という感じではなかったが、他受験生も苦労しているだろうと思い、落ち着きを保てた。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 A 文科一類 A 文科一類 A 文科一類 A

逃げ切りも簡単ではない東大入試

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

志望した理由

 高校でも勉強はできる方で、東大本番レベル模試では東大A判定がほとんどだった。進路については、理系も含めてやってみたいことは色々あったが、法曹界を目指すことにした。そうなると、どこの大学の法学部に行っても学ぶ内容に大きな違いが出てくることもないだろうと思い、部活の先輩や同級生も志望していた東京大学を志望するようになった。

「逃げ切り」を目指す受験勉強

 高校2年生のときの東大入試同日体験受験では、受験生の合格最低点の10点下程度の点数を取り、この分ならば必死に勉強せずともリードを保って合格できるだろうと思った。3年生の2学期までは部活にもかなりの頻度で顔を出しており、本気で勉強しているという感覚はなかった。そんな中でも東大模試では全てA判定を取り続けていたが、10月の東大本番レベル模試では偏差値・点数ともに下がってしまった。以降は、世界史・英単語・古文単語を固め切る意識を持つようになり、共通テストまでに一通り片付けることができた。一方で、地理や数学は学校の勉強だけで成績を保てていた。今思えば、勉強するべき科目が人より少なかったことが、多くない勉強時間で合格することのできた理由だと思う。ここからは、各科目について自分が勉強で意識していた内容と、アドバイスを書きたいと思う。

数学

 数学は、高校で2年生から演習を行っており、きちんとした答案を書くのも苦にならなかった。しかし、東大の過去問演習講座を進める中で、書きすぎて時間が足りなくなることが何度かあったので、どこまで答案をきっちり書くかを考えるようになっていった。文系数学は4問100分で、全く手をつけないでいいような問題は基本的に出ないので、解ける問題は1問20分程度で片付けるべきである。正直、こうした意味での時間の厳しさは、理系数学よりも文系数学の方が上かもしれない。多少の減点は覚悟で、簡単な問題には簡単な答案を書く覚悟も時には必要なのではないかと思う。本番では二完しかできなかったが、時間を残したおかげで残りの2問では部分点がもらえるよう十分な答案を書けた。

国語

 とにかく古文漢文を早いうちから勉強しておくべきである。私自身も、周囲の同級生も、入試の直前期になってなお古文単語帳と格闘していたが、もっと早いうちに単語を完成していれば、もっと深く勉強できたのではないかと思う。現代文が得意でないという人こそ、国語の配点の半分を占める(と思われる)古文漢文に注力するべきである。

英語

 東大の英語はとにかく量が多いので、普段から英語を読む速度は意識しておかなければならないし、東大の問題構成を完璧に把握して戦略を立てることも必要である。しかし同時に、本番で計画通りに進まなくても焦らないようにしなければならない。普段の勉強では、一冊英語の小説を読み通すのが、第5問でのセンスと、英文を読み抜く根気とを養う上で役に立つのではないかと思う。

地理

 地理では見たこともない統計が出がちなので、まずは問題文をしっかり読むのが大事。時事的なトピックが盛り込まれた問題も多く出るので、余裕がある人はニュースを見るのも勉強の役に立つのではないだろうか。具体的な地名が出ることは少ないが、実際今年も出てきたので、覚える努力は必要である。

世界史

 世界史は情報量が多いので、とにかく計画的に勉強するべきである。今年は少し出題形式が変則的だったので、来年も何か変わったところがあるかもしれないと想定しておくと、本番で戸惑わずにすむだろう。

■東進東大特進コースについて

過去問演習講座

 東大の形式に慣れないままで本番に臨むのは無謀なので、過去問対策は必須である。その際に、全ての問題に解説と添削がついてくるこの講座は非常に効率よく記述力を高めることができる。東大の過去問は東大特進でもよく扱うので、一度やった問題をもう一度解くということも多々あると思うが、そういった問題こそきちんと定着しているかを試すために添削を有効活用できると思う。あまり点数にとらわれず、一問一問をきちんと理解していくのが大事である。

東大特進

 東大特進は、多くはない授業回数の中で、東大入試に向けた本質的な内容を重点的に教えてくれるので、勉強の指針を立てる上で非常に役立った。私がメインで受けていたのは次の4つの講座だった。とにかくまず一度受講してみてほしい。
  • 現代文(林修先生)……現代文を緻密に解く授業は、どこまで自分で再現できるかはともかく、現代文をきちんと正解があるものだと思えるようになるのは大きい。
  • 古文(栗原隆先生)……独特のリズムとジェネレーションギャップに溢れた楽しい授業を通じて、古文を読み解くテクニックを学べる。
  • 英語(宮崎尊先生)……英文を素早く読むにはどうするか、和訳・英訳はどう書くべきか、小説・エッセイを理解するにはどうするべきか、東大英語に必要な技術の多くを学べる。
  • 世界史(荒巻豊志先生)……東大世界史を題材にしながら、むしろ主題は世界史そのものの広さや奥深さにある。世界史を筋道立てて理解する上で非常に役立つ。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 入試直前期には、勉強はもちろんのこと、本番で100パーセントの力を出し切れるようにする策を考えた方がいいと思う。特にメンタル面では、共通テストも東大二次試験も二日間あるので、一日目の出来によらず二日目のパフォーマンスを安定させることが大事である。また、入試の際にホテルに泊まる人は、慣れない環境で眠らなければならないというハンデを背負うことも覚悟しておくべきだ。あなたが必死でなくともしっかりと勉強を続け、本番で全力を発揮できたなら、合格は間違いないだろう。