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愛知県 私立 東海高等学校 卒
東京大学 理科一類

成戸 杜和さん

■センター試験得点 841点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 94 77 33 37 39 =280/440点
自己採点 90 70 35 25 35 =255/440点

■受験した感触・・・ うーん、渋いね。物理でやらかしたのがショック。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A 理科一類 A

受験勉強にとらわれず、「学び」に真摯に向き合う

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 一元受験生として、受験を振り返ってみて思ったことを徒然なるままに書きつらねてみました。
 拙文ではありますが、少しでも受験生の方の参考になれば幸いです。

はじめに

 漠然と東京大学を志望するようになったのは中学3年ごろでしたが、そのころはそこまで東大については知らず、「なんかすごそう」くらいの気持ちでした。それから、高2ごろ、受験を意識し始めるようになり各大学の情報を調べる中で、教養課程で幅広く学問を学べる事、留学制度が充実しており海外との交流の場が豊富に用意されている事、そして、全国から集まる優秀な生徒と交流できる事から、東京大学を本格的に志望するようになりました。高2までは部活や課外活動をメインに行っていたため、本格的な受験勉強は高3の5月ごろから始めました。
 入学後の進路ですが、元々は建築系に興味があったのですが、高校に入ってから様々な学問を学ぶ中で、物理学、分子生物学、情報などにも興味が出て、今現在は将来どういった進路に向かうのか全く想像ができていません。しかし、どの分野に進むにしろ、向上心とチャレンジ精神を持ち、東大という優れた環境を存分に使い倒して(特に前期課程では)様々に経験を積み上げていきたいと思っています。

受験勉強について

  • 総括

 東進の数学特待で高1までに受験数学(+大学数学のさわり)はほぼ全て終わっていた(ありがとう、東進!!)こともあって、わりあい余裕を持って受験生活を送ることができました。

 簡単に各時期の主な勉強内容を述べると、

 ~高1東大数学+α大学数学まで修了

  高2物理の先取り学習

 ~高3夏物理・化学修了、東大特進

  高3秋冬過去問演習、東大特進

  • 基本スタンス

 基本的に授業内で概念理解を完結させ、そこを勉強の主軸に据えていました。アウトプットでは、問題集はあまり使わず、代わりに東大特進の授業や過去問を利用していました。

 また、受験勉強で息を詰まらせないように規則正しい生活を心がけ(なるべく8時間睡眠!)、適宜息抜き目的に家族と出かけたり旅行したりしていました。

  • 英語

 リスニングを毎日やりましょう。中一の時学校の勧めでラジオの英語を聞き始めてから、今に至るまで毎朝15分欠かさずに英語を聞いています。リスニングは一朝一夕に身につくものではないと思いますし、リスニングができると強みにもなるので、非常におすすめです。後、番組として内容も面白いので。

 また、これは語学の特徴でもあると思いますが、はじめは単調でつまらなくとも、ある程度力がつくと英語の原著や番組も理解できるようになり世界が広がっていくので、はじめは辛抱強くコツコツと、ある時からは貪欲にガンガン英語に触れていくのがよいと思います。

  • 数学

 先述したように数学はほぼ全て終わっていたのであまり勉強時間は割いていませんでした。しかし、模試を受けてみるとミスは多いわ、記述も下手、と危機感を抱いたので、それからは(秋ごろ~?)簡潔かつ正確に解答する力を身につけることを目標として過去問を解きまくりました。

  • 物理

 苑田尚之先生の授業の理解がメインになりました。概念理解に関しては苑田先生の講義・考え方を理解し、身につければ怖いものなしです。その分、逆にアウトプット練習が少なめになってしまい、解答スピードが最後まで伸びなかったのでその点は後悔しています。

■東進東大特進コースについて

過去問演習講座

 良かった点は2つ。まず、紙で印刷するので本番と同じような状態で演習できる点。通常の本型の過去問題集とは異なり、一年ずつ冊子状に印刷して演習できたので非常にやりやすかったです。次に、採点や添削がモチベーション維持に役立つ点。特に毎回得点が数字として出るので自分の成長具合を測りやすかったです。

東進の授業

  • ハイレベル物理:苑田尚之先生

 恩師。苑田先生のおかげで本当に物理が好きになりました。ありがとうございます。

 授業はなかなか「ハイレベル」ですぐに理解できないところもありますが、一つずつ丁寧に咀嚼していけば、先生の授業が非常に緻密に議論された基本的な話であると気付けます。また、先生の解法はいつもスマートで、解法それ自体から学ぶところも多かったです。

  • 東大現代文:林修先生(東大特進)

 現代文が苦手で受講しました。現代文というと、ともすれば感覚で解いてしまいがちですが(あくまでも私見)、林先生はいつも決まったロジックで解を導いて下さるので、「正しい」現代文の向き合い方を(少しは)身につけることができたと思います。

  • 東大特進英語:宮崎尊先生(東大特進)

 受験英語にとらわれず、英語という言語を扱う楽しさを教えてくださる授業です。素材文もいつも読み応えのあるものばかりで楽しく、先生のお話も教養があふれていてとても面白いです。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 執筆にあたって自分の「受験」を振り返ってみましたが、思っていたよりもリラックスした受験生活だったと今感じています。早期修了も一つの要因だったのかもしれませんが、それ以上に(入試での得点を目標とした)いわゆる「受験勉強」にそこまで囚われすぎないように、つまり、新しい解法を知る、素材文から未知の内容を知る、はたまた息抜きの外出先で今まで気づかなかったものに気づく、など些細な「学び」の喜びを大切にしながら勉強し生活してきた事も大きかったのだと思います。そうした「学び」の喜びを意識しながら受験生活を送るのもまた良いのではないでしょうか。
 ここまでお付き合いありがとうございました。