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東京都 私立 海城高等学校 卒
東京大学 文科三類

米山 悠一郎さん

■センター試験得点 827点/900点

■センター試験得点選択科目

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   日本史   地理  
開示得点 102 60 68 42 40 =312/440点
自己採点 90 55 68 35 32 =280/440点

■受験した感触・・・ 英語の感触がかなり良かった。これは行けたのでは?(※自己採点は感覚です。)

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科三類 A 文科三類 A

どれだけの危機が襲っても

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

東大受験のきっかけ

 私の東大受験は、高2の時に学校の友人の勧めで受けた夏の東大本番レベル模試から始まりました。得点を取るためというよりは東大入試の傾向を知り、今自分は合格からどれほど離れているのかを知るために受けました。結果は散々でしたが、案外悪くない科目もあり、「東大目指せるかも」と思い東大を志望校に設定しました。

高2までの勉強

 高2までは、「学校の勉強をしていれば十分」という学校の先生の言葉を信じ、定期考査対策しか勉強しませんでした。

高3秋までの勉強

 一言でいえば、「身が入らない」状態が続きました。模試のA判定にかまけてあまり真剣になれませんでした。唯一数学は好きだったので、他教科のやる気が出ないときは数学ばかりやっていました。おかげで数学は伸びましたが、苦手な日本史や古典を放っておいてしまったのは反省点です。ちなみにこの2教科は4月から東進に頼りましたが、授業を受けているだけでは実力が上がらないことを実感しました。

高3秋の勉強

 特殊な事例にはなりますが、私は10月に片頭痛を発症しました。模試は体調不良で早退を繰り返し、模試恐怖症のような状態になりました。「受からないかもしれない」そう思い始めました。夏まで漫然と過ごしてきたツケが回ってきた時期でもあり、成績は徐々に下がっていきました。メンタルが蝕まれ、何度も逃げ出したいと思いましたが、秋の模試ラッシュが終わった頃、その解放感からメンタルの回復に成功しました。

高3冬の勉強

 片頭痛への対処法がはっきりし、再び勉強に打ち込めるようになったので、共通テスト対策を本格化させました。特に年明け以降は2次の勉強をすべて一時停止しました。予想問題をとにかく解きあさった結果、苦手な国語で安定した点数が取れるようになったことは自信につながりました。共通テスト後は東大の過去問に明け暮れました。自分は(上記のような事情もあり)過去問演習量が圧倒的に劣っていたため、人一倍真剣に取り組みました。それから、ずっと放置していた模試の復習に手を付けましたが、もっと早く始めておけばよかったと後悔するほど有益な情報がいっぱいでした(模試の復習は2学期頃をお勧めします)。この時期にようやく秋までの遅れを取り戻し、合格点を取れるプランが立ち始めましたが、昨年の過去問の難易度が異常に高かったため、最後まで不安は払拭できませんでした。ちなみに私大の過去問はほぼやりませんでしたが、英語だけは速読の練習教材として活用しました。

科目別の勉強法

  • 英語

高1までに文法を完成させ、後は読解、単熟語の暗記を中心に行いました。熟語は軽視されがちですが重要です。

  • 数学

中学時代から得意でした。高2からは名門大学の過去問をネットで拾っては解き、解法の幅を広げました。

  • 国語

苦手でした。ですが、現代文・古典とも高3以降の演習量によって克服出来ました。決してセンスではありません。古典の文法と単語だけは早めにやっておくことをお勧めします。

  • 地歴

共通テストに必要な知識をいかに早く覚えるかが勝負です。これをクリアしないと過去問演習に入れません。夏に完成できると理想的です(自分は日本史を放置し続け、最後まで伸び悩み苦労しました)。

生活習慣

 YouTubeやTwitterは最速で封印しましょう。できるとかなり勉強効率がアップしますよ(私は11月から封印しました)。

■東進東大特進コースについて

東大特進の授業

 私が主に受講したのは青木純二先生の数学の真髄と、村瀬哲史先生の東大地理特講でした。数学の真髄は、論理を重視する青木先生の徹底的な姿勢に多大な刺激を受け、数学は得意だと思い込んでいた自分を反省するきっかけになりました。私は数学の真髄の予習・復習を数学の勉強の中心に据えました。またテストゼミでは答案作成の極意を伝授してくださり、テキトーな日本語を書いていた自分の浅はかさを痛感しました。村瀬先生の東大地理特講は、与えられる情報のすべてを授業内で理解させてくれる講義です。関西弁が特徴的な村瀬先生の話は非常に頭に入って来やすく、さらに生徒を当てるスタイルで適度な緊張感をもち集中して講義に臨めました。全てを一度授業内で理解しているため、後での復習が楽です。地理を好きにさせてくれる、そんな授業だと思います。

東大本番レベル模試

 先述のように高2の夏から受験し始めました。その最大の特長として返却の早さが挙げられがちですが、私は回数の多さにフィーチャーしたいと思います。模試は事前の対策も大事ですが、私はそれ以上に復習が重要だと思っています。というのは、実際に復習をしていて模試の教材としての優秀さを感じたからです。「模擬」試験というだけあって、いかにも本番で問われそうな知識や考え方が豊富です。そのため、自分でいかに多くの模試の過去問を持っているかが周りの受験生と差をつけることになります(入試の過去問は皆やりますから)。高2のうちから東大本番レベル模試を受験しておくことを強くお勧めします。

東進リスニングアプリ

 受験終了後にこの有用性を実感しました。本番の音声は、皆さんの想像以上に音質が悪いです。受験会場によって良し悪しに差があるというおまけ付きです。本番を経て初めて、「東進のリスニングアプリで雑音入り音声に慣れておいてよかった」と心から思いました。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

  • 得意科目に依存しない方がよいです。特定の1教科だけが高得点だという受験生の成功例は少ないです。それよりむしろ、苦手教科を無くすことが合格に大きく近づく秘訣だと思います。自分は数学が得意でしたが、本番の数学は急激に易化し、差をつけることができませんでした。しかし満遍なく他教科を勉強しておいたことが奏功し、悪くない手ごたえで受験を終えられました。
  • 直前期のアドバイスですが、どうしても採点結果が悪いと精神的につらいので、過去問の点数はなるべく気にせず、むしろ自分の納得いく答案を時間内に作ることに専念した方がよいです。受験はメンタル勝負です。いかに自分のメンタルを守るか、今のも一例ですが、方策を考えておくべきでしょう。
  • 最後になりますが、片頭痛発症で1~2か月間勉強が停止した私でも、東大に合格出来ました。受かっている自分が全く想像できないときは本当につらかったですが、あの時東大を諦めなくて本当に良かったです。とても楽しい春が必ずやってきます。未来に希望をもって、最後まで頑張ってください。