数学を学習する際には2つの大きなポイントがあります。ひとつは考え方や知識を正しく理解すること、もうひとつは理解した考え方や知識を練習して身につけることです。
数学が苦手な人は、中途半端な理解のまま問題演習に取り組んでいたり、練習不足の状態でテストに臨んで知識をうまく生かせなかったりします。例えば、ピアノを上手く演奏するには譜面の理解だけではなく、実際に鍵盤に触れて何度も練習を繰り返すことが大切ですよね? 同じように数学も、基本問題の演習を何度も繰り返すことで概念理解が深まり、何より計算力がついてきます。ただし、やみくもに問題を解けば良いわけではありません。適したレベル・順序で演習を行い、徐々に応用や入試レベルにまで高めていきましょう。理想的な学習配分は「授業:演習=1:3」ですので、これを意識しながら勉強を進められるといいですね。
「数学なんて使わないし……」と思って、やる気が出ない人は自分の生活と数学の関連性について改めて考えてみましょう。私たちの身の回りでは数学を応用した技術が日々大きな進化を遂げています。実際、身近に使っているスマホなどにも用いられています。そして、その技術の進化の最たる例がAI(人工知能)です。AIを作り出すのは優秀な技術者ですが、AIの仕組みを理解すれば、これからの世の中の動きを掴むことができます。
また、数学によって鍛えられる「論理的思考力」の重要性は文理問わず増しているのです。例えば早稲田大学では、2021年より政治経済学部の一般入試において数学が必須科目となります。そう遠くない将来には文系学部の全てで数学が必須となる日が来るかもしれません。数学ができれば文理とも大学受験においてだけでなく人生においても選択の幅が広がります。あきらめずにこつこつと勉強して数学を得意にしましょう!
今年は高校休校の影響で理解不十分・演習不足が起こりがちです。
しっかりとした概念理解と「授業:演習=1:3」を意識して学習に取り組みましょう!