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学習アドバイス

漢文 寺師貴憲の学習アドバイス

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漢文 寺師貴憲

とにかく正攻法。でもときにテクニカル。そして高尚にして軽快。みんなを「わかった」に導く。歴史的な背景を基に明解な具体例を駆使した緩急自在の講義を聴けば、きっと漢文が身近になる。そして漢文に感動する!「どうせ取るなら満点、合格するなら首席」を合い言葉に、圧倒的な読解力を養成し、キミのポテンシャルをフルに引き出す。

漢文も「音読」!

 漢文は音読中心の学習がおススメです。漢文を理解するためのポイントはまず「返り点」に慣れること。音読で本文をスラスラ読めるようになれば、この「返り点」を習熟できますし、漢字の読みも自然と頭に入ります。1日3分を週3~4日でも構いません。教科書などルビが付いていない文章は、自分でルビを書き足すとやりやすいですよ。

ある程度読めるようになったら、「句形」、「副詞」を覚えましょう。ここで大事なのは、句の読みだけでなく訳し方も合わせて覚えること。特に副詞は読み方そのものが出題される場合も多いので、忘れずに押さえてください。訳を正しく覚えるコツは、「熟語」を手がかりにすることです。例えば「漸(やうやク)」。「やっと」と訳しがちですが、漢文においては「だんだんと」という意味です。読みから推測せず「漸近」という熟語と紐づければ、正しい意味がわかりますね。

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「第1回 2月 センター試験本番レベル模試」を復習する際は、「知識不足で得点を落としたのか」「読解力不足で得点を落としたのか」を確認すること。読解力不足の生徒の多くは、主語を意識せず、単語の雰囲気だけで読んでしまっています。知識を先に身に付ければ読解力もついてきますので、今のうちに知識をしっかりおさえておきましょう。

 生徒にはよく、「センター漢文ではミスを1つまでにおさえるべし!」と伝えています。他の教科に比べて漢文は後回しにされがちですが、得点しやすいからこそ、早期からおさえることで目標点にグッと近づきます。最近私が好きなのが「道は近しといえども、行かざれば至らず。事は小なりといえども、為さざれば成らず」という荀子の言葉です。これは「どんなに近いところでも歩かなければいくことができないし、どんなに小さい事でもやらなければ成し遂げられない」ということ。漢文も「すぐにできる」と思っていても、時間がたつにつれ、余裕がなくなっていきます。今のうちに学習することが、成就の秘訣です。

「訓読」の習慣をつけるべし!

 漢文の学習を始める生徒に注意してほしいのが、「文構造を意識する」こと。すなわち「書き下し文」で覚えずに「訓読」する習慣をつけることです。例えば「間髪を入れず」という言葉がありますが、これの原文はどちらでしょうか。

 ①「間髪不入」

 ②「間不入髪」

 正解は②。書き下し文にして「かんはつ/を/いれ/ず」というフレーズで覚えてしまうと、多くの生徒は①を選びます。実際は「かん/はつ/を/いれ/ず」、つまり髪が入るほどの隙間もない、という意味。訓読する習慣がついていれば、こうした「知っているフレーズ」に惑わされず文章が読めるようになります。

 また句形を覚える際は、その句形が実際の文中でどう使われているか、複数の文を確認してみましょう。例文一つで覚えると、これもフレーズで覚えてしまう原因になります。いろいろな文を参照して相対化すると、応用が利くようになりますよ。

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漢文は取りかかりやすく、勉強しただけ得点に結びつく科目ですが、あくまで受験のためだけに勉強するものではないことを忘れずに。漢文を通して学べるものは古典や歴史だけでなく、「生き方」の指針を与えてくれるその「内容」そのものです。私の好きな老子の言葉に「上善は水の如し」というものがあります。水がひっそりと低いところを流れて周りに恩恵を与えていくように、真に立派な人間は人の上に立つのではなく、低いところに留まって周囲を支えているもの。この言葉に感動したのがきっかけで、漢文が好きになりました。皆さんもぜひ内容を読み味わって、漢文を学ぶのではなく漢文の内容に学んでほしいと思います。

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