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年々変化している、大学入試をとりまく環境。2007年の入試ではどうなるのでしょうか。
1. 大学入試の現状を知ろう《大学入試のしくみ》

「大学受験」といっても、志望するのが国公立大なのか私立大なのか、入試の方式が一般入試なのか推薦入試やAO入試なのか…といった選択のしかたで、出願方法や試験科目、試験日程などが異なってきます。やみくもに受験勉強だけをして本番を迎えるのではなく、入試全体、そして志望校についての情報を知り、それを活かすことが、合格への重要な要素となります。(大学が実施するオープンキャンパスなどに参加することも効果的です)

自分の志望を明確にし、志望校の入試制度をしっかりと把握すれば、第一志望校合格に向けた学習方法も自ずと見えてくるに違いありません。

2. 大学入試って何?
■大学入試の種類 ─ 大学入試は「一般入試」と「特別選抜入試」の2つに大別できます ─
一般入試

一般入試は高卒(見込み)・高校卒業程度認定試験合格者(旧大検合格者)ならば誰でも受験できますが、特別選抜入試は大学の定めた条件を満たさなければ受験できません。

一般入試は「大学入試センター試験(以下、センター試験)」と「個別学力検査(以下、個別試験)」で構成される学力試験です。

国公立大学では、1次試験としてセンター試験、2次試験として各大学で実施する個別試験を課し、これらを総合して合否を判定します。国公立大学の1次試験は文系が6教科7科目(外国語、国語、数学2科目、地理歴史、公民、理科)、理系が5教科7科目(外国語、国語、数学2科目、地理歴史・公民から1科目、理科2科目)を課されることが多くなっています。2次試験である個別試験は「分離分割方式」で実施されます。分離分割方式とは、募集人員を前期日程と後期日程に振り分けて個別試験を2回実施する方式です(一部の公立大では中期日程も実施)。しかし、前期日程に合格し、入学手続きを行うと後期日程の合格資格を失うので、注意が必要です。

なお、2段階選抜を実施する大学では、志願者数が予告した倍率を超えた場合にセンター試験の成績で2次試験を受験できるかどうかを判定し、不合格者は2次試験を受験することができません。また、倍率にかかわらずセンター試験の点数で2段階選抜を実施する大学もあります。

私立大学では、

個別試験のみ
センター試験のみ
個別試験とセンター試験

の3通りの型があり、を「センター利用方式」と呼びます。

私立大学の一般入試で最も募集人員が多いのは個別試験のみで合否を判定する方式で、個別試験を受験科目で分類すると、3教科型と2教科以下型に分けられます。3教科型は、文系が英語・国語・地理歴史公民の3教科、理系が英語・数学・理科の3教科を課す大学が多く、2教科以下型は、受験科目が指定される場合もあるものの、自分の得意な科目を受験時に選択できたり、3教科以上を受験してその中から成績のよい教科を自動的に用いて合否を判定するなど、大学ごとにさまざまな方式があります。なお、ごく一部の大学では4教科を課す場合があります。

「センター利用方式」については、センター試験のみで合否を判定する方式と、センター試験と個別試験の併用で合否を判定する方式があります。

また、最近の傾向として大学の所在地以外の都市で実施される「地方入試」、1回の試験で複数の学部に出願できる「全学部統一入試」、同一大学・学部・学科の試験日程を複数設ける「試験日自由選択制」といった新しい制度を導入する大学が増えています。

特別選抜入試

特別選抜入試には「推薦入試」と「アドミッションズ・オフィス入試(AO入試)」があります。

推薦入試とは、出身校の校長の推薦により、主に調査書で合否を判定する入試制度です。大学が指定した高校から出願できる「指定校制推薦」と、出願条件を満たせば出願できる「公募制推薦」の大きく2つに分けられます。本来、学力試験は免除されるはずですが、面接・小論文などを実施する大学が多く、国公立大ではセンター試験を課す場合もあります。また、スポーツ推薦・自己推薦・高度な資格技能による推薦など学力以外の面を重視する「特別推薦」もあります。一部の国立大の医学部医学科や教育学部では過疎地の医師不足対策や教員不足の対策として「地元枠推薦(地域枠推薦)」を実施している場合もあります。

AO入試とは、大学が求める人物像(アドミッション・ポリシー)と受験生を照らし合わせて合否を判定する入試制度です。AO入試は書類選考・面接・小論文・ゼミ・課題提出・研究発表など大学ごとにさまざまな方法で実施され、学力以外の意欲や将来性なども重視されています。

このようにさまざまな入試方法があるので、受験の際には志望する大学にどのような入試制度を活用してチャレンジするかをしっかりと見極める必要があります。

入試制度一覧
  特別選抜入試 一般入試
国立大学 「AO入試」
「推薦入試」
○公募制推薦(一般推薦/特別推薦)
○指定校制推薦
○地元枠推薦
1次試験
センター試験
2次試験(=個別学力試験)
「分離分割方式」
前期・後期日程試験
「分離分割方式」
前期・中期・後期
日程試験(一部公立大)
公立大学
私立大学 大学入試
○センター利用入試
○個別学力試験 
■受験人口の推移

18歳人口は1992年(平成4年)にピークに達し、それ以降は少子化の影響で急速に減少しています。そのため、進学率は上がっているものの、大学受験人口は減少を続けています。2008年度入試の大学受験人口は約71.6万人と推測され、今後もさらに減少することが予想されます。数字の上では大学に入学しやすくなっているといえるでしょう。

■受験生・大学の動向

各大学では、受験人口減少の影響で、学生数を確保するために様々な改革を行っています。たとえば、多くの大学で特色ある学部が新設されていますが、このような大学の改革は、受験生の将来を考えると、歓迎すべきことといえます。

景気は回復基調にはあるものの、依然として先行き不透明な社会情勢の中、受験生が将来の就職を考えた学部選択をする傾向が見られます。2007年度入試は、文系では経済・経営系、法学系人気が、理系では近年人気が高かった医学部・医療・看護系の人気に収束感が見え、理工系学部の人気に復活の兆しが見られました。一方、教育学部(教員養成系)の不人気は継続しています。

■大学・学部選びは慎重に!

大学に入りやすくなる一方で、大学を出てさえいればある程度の就職先や給与が保証された時代は終わり、どこの大学で何を身につけたかということが、今まで以上に問われる時代になっています。自分の将来をよく考え、自分の興味ある大学・学部について充分に考えた上で、志望校を決めることが大切です。

※進学率は、高校卒業者の大学および短期大学進学者(通信を除く)に対する割合を示す(8月文部科学省発表を基準)
■難関大学のレベルは下がっていない!

受験人口は減少していますが、人気のある難関大学は国公立、私立を問わず、依然として高い倍率を保っており、決して易しくなってはいません。むしろ、ここ2、3年でさらに難化している大学もあります。「大学全入時代」といった言葉に惑わされることなく、今からしっかりとした対策を立てておくことが大切です。

■今後の入試の動向

ここ数年の入試結果やこれまでのデータを踏まえ、今後の入試動向のポイントをまとめると、以下のようになります。

  • 大学側で入試制度改革や学部新設の動き
  • 文系では経済・経営系の学部が人気
  • 理工系学部に人気回復の兆しあり
  • 後期日程を廃止し、前期日程やAO入試の募集定員を増やす大学と、その周辺大学との志願者動向に注意
  • 大学の「二極化」はさらに進行