ベストセラー『山岡の地理B教室』待望の大改訂!!
■本書の特長
(1)「なぜそうなるのか」がわかる「地理」参考書の決定版!
(2)わかりやすさはそのまま、「地理総合」・「地理探究」に対応して大幅増補!
(3)「講義」の後ろに「テキスト」(共通テストレベル必出事項のまとめ)を収録。赤シートで隠すと復習用の穴埋め問題として活用できる!
※『山岡の地理教室【改訂版】Part2』は2026年夏頃発売予定。
■本書「はじめに」より
だいたい地理という教科は暗記モノと誤解されています。
そのせいか、地理の学習というと「たくさんの情報をコンパクトにまとめる」ことが重視されているようです。それはそれで大事なことです。
ただ、地理の学習をスタートさせたばかりの人や、地理は暗記ばかりでどうも苦手だと思いこんでいる人にとってみれば、コンパクトすぎる情報は「理解」することが難しいのではないでしょうか。かといって、いくらコンパクトでも理解せずに丸暗記するのはもっと無理な話です。
で、地理の初心者であるキミは本屋の棚の前でザセツしかけているわけです(そうでないベテランの方はもっと高度な本をどうぞ)。
では、どんな本が必要でしょう?
私がかけ出しの予備校講師だった頃、私の講義を映像で受講している地方の生徒から、次のような手紙をもらいました。
「(前略)はじめは、板書の内容をノートに取りながら聞いていたのですが、勉強しているうちに、実は先生の話している内容が大切だということに気づきました。それで今は講義ビデオの貸し出しを受けて、もう一度話の内容をメモしながら授業を受けています」
今では板書は大型モニターに、ビデオはPC の動画になりましたが、本質は変わりません。人はどうしても、眼で見えるモニターやテキストだけに注意が向きがちです。もちろん私はそれらを用意するとき、どうやって受験生に必要不可欠な内容にしぼろうかと苦労します。
しかし、ある用語が重要だとわかっても、その用語の持つ背景・意味・問題点などを知らないままでは理解したことにはなりません。地図を眺めるのと、テーマを意識して「地図を読む」のはまったく違う作業です。統計も「読み方」を知らなければ単なる数字の羅列にすぎません。
講義の中で、私は、暗記ではなく理解を、「おぼえ方」ではなく「読み方」を説明しているのです。手紙の生徒は、私の講義を受けるなかで「地理は暗記科目ではない」ことに気づいたわけです。そこで、
この本では、講義の内容をまるごと読んでもらうことにしました。
読むだけでいいのです。はじめて地理を学ぶ人がわからなくなるところや、リクツを知ってほしいところは詳しく話しています。理解の助けになるような余談もそのままです。今回の改訂版では、四半世紀にわたって多くの地理初心者に支持された「講義」の雰囲気はそのままに、教科書や入試傾向の変化に対応して表現やデータを大幅に刷新し、全体を書き直しました。各講の最後には“コンパクトなテキスト” もつけました。その講を読み終わったあとで、まとめや復習に役立ててください。
なお、このPart1 では自然(地形・気候)をメインに人口・民族・交通・環境問題などをまとめました。Part2 では産業(農業・工業など)を中心に、村落・都市など系統地理の残りの単元を押さえたうえで、旧版では省略した地誌(地域別の学習)のテキストも盛り込みました。
さあ、読み始めてください。読むだけです。何かを始める前に「いいわけ」が多いのは何も成し遂げられない人のパターンです。ぐずぐずせずに、今、始めましょう!
山岡信幸
(初版発行 2026年2月)