ページを更新する ページを更新する
メインビジュアル

愛知県 私立 東海高等学校 卒
東京大学 理科三類

鈴木 槙くん

■共通テスト得点 860点/900点

■共通テスト得点選択科目 物理 化学 日本史

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 83 110 38 57 55 =343/440点

■受験した感触・・・ すごく緊張したが、受かったはず。理科ができたせいで、英語で気を抜いてしまった。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科三類 A 理科三類 A 理科三類 A 理科三類 A

やれる時にやれるだけ やれない時もできるだけ

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 三つ上の兄のアドバイスに従って早めに受験勉強を始めたことで、余裕を持って東大入試を迎えることができました。高二で理科三類の合格点を取るというのが、一つの目安になると思います。以下、各時期に何をやっていたか記すので、よかったら参考にしてください。参考書は基本2周から3周しました。なお多少オーバーワークの感があるので、一年程度遅らせても大丈夫だと思います。

中三

 ハイレベル化学を受講した。

高一

 英検準一級を取得した。数Ⅲの独学を始めた。数Ⅲは物理にもつながるので早めに始めて良かった。ハイレベル物理を受講した。ハイレベル化学の復習をおこなった。化学の問題集を解いた。

高二

 英検一級の筆記試験だけ通過した。自粛期間中に数学の問題集を解いた。林修先生の授業を受講し始めた。古文の文法ノートを解いた。ハイレベル物理の復習をし、問題集を解いた。化学の難易度の高い問題集を解いた。東大入試同日体験受験は英数国物化の順で93,43,69,38,34であり、思ったよりもギリギリのラインだった。2021年度が難しかったこともあり、数学の軌跡領域の部分や化学が不安になったため、東大特進を利用してみようと思った。

高三

 青木純二先生、大西哲男先生との出会いにより、軌跡領域は確実に解けるようになり、化学も15点(!)ほど上がった。また模試、東大、京大、東工大などの過去問を解き漁った。AI予測問題演習によって東大特進の第Ⅵ期講座、テストゼミを受けられたのは有り難かった。
 高三になって80%くらいの人が「もっと早く始めておけば良かった」と言っていました。残りの20%は、すでにA判定が出ているような人達でした。現役で有名大学に合格することを重視するならば、受験勉強をなるべく早めに始めておくことをお勧めします。というのもそのような意識の人にとって、合格以外の結果による心理的マイナスが膨大であるため、勉強によって合格の可能性を0.01%上げるだけでも、期待値的なものが大きく増加すると考えられるからです。さらに言うならば、成績の上昇が、頭が良くなることよりも慣れに起因することは、小6の時より頭が良くなっているはずの中学受験経験者が3、4年経つと中学入試の問題を解けなくなることからも明らかです。そのため、早めに始めることで、大学受験で問われる事柄に慣れ、大幅に成績をアップさせることができると思います。
 そうは言うものの、高二の途中くらいまでは、もっと他の活動を並行して行っても良かったかなと思っています。これを読んでる知的好奇心旺盛な中学生、高校生がいたら、興味があることに積極的に取り組んでみてほしいです。科学オリンピックや大学範囲の数学、物理、化学などもハードルが恐ろしいほど高い訳ではないです。文学、哲学、歴史系の本も、図書館などで借りてみたら、意外と読めるものも多い事がわかると思います。それらに限らず、特に中三、高一はかなり課外活動をやっても良いということを意識して、楽しんでほしいです。

勉強量保存則

 モチベーションに波があることは皆さんも感じていると思います。午前中はできたけれども午後は出来なかった、先週遊んだおかげで今週は集中できる等等。私は友達との間で、ある期間での勉強量は一定値になるのではないかという仮説を立て、それを勉強量保存則と呼んでいました。
 しかしこの保存則は、物理学のそれとは違って厳密なものではない(と思われる)ため、少しずつですが保存量を増やす(?)事ができます。そのために意識していたのは、表題にもある「やれる時にやれるだけ やれない時もできるだけ」という言葉です。これは、モチベーションがある時には脇目をふらず勉強をし、モチベーションがない時には、できる範囲でやれる事(私の場合は英単語、リスニング、整数問題など負荷の少ないもの)をやっていくという事です。長期的に勉強するには、やりたくない時に無理をしてストレスをかけすぎることは避けた方がいいように思えます。勿論個人差があるので、自分に合った勉強の仕方を見つけてほしいです。

■東進東大特進コースについて

東大本番レベル模試

 返却スピードが早い。東大特進の会場での貼り出しもあるため、モチベーションになった。現代文の解説の輿水淳一先生は、後述の林修先生とまた違った魅力がありオススメ。

東大特進英語(宮崎尊先生)

 第Ⅵ期講座で網羅的な復習ができ有意義だった。

数学の真髄(青木純二先生)

 非常にコアなファンが多い。軌跡領域の解説の素晴らしさは群を抜いており、今までの適当な式変形を卒業し、見通しよく解けるようになる。テストゼミも、分からなかった確率の問題などの解説がとてもためになった。

東大現代文(林修先生)

 林修先生の授業を受けると、その価値観や考え方に圧倒される。トークが面白いが、直前期はメンタル的に、優しい林先生に教えてもらうのも良いかも。

苑田尚之先生

 先生の板書を写すだけでも物理ができるようになるほど。現象をラクに正確に捉えることを教えていただける。

東大化学(大西哲男先生)

 名講師。解き方が本当に整理されているため、大西マインドを手に入れると東大の長い問題もサクサク解けるようになる。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 受験生活というのは長く辛いものです。私の場合、高校3年の間は特に、読書をしたい、好きなことを勉強したいという欲求を必死に抑え、表題の言葉を胸に、薄れていくモチベーションにすがりながら毎日勉強しました。私はそんな生活を監獄生活になぞらえ、自分は自宅に軟禁され刑期を宣告された囚人だと思いながら、運動不足解消のために庭をぐるぐる歩き回っていました。ただし本当の監獄と違うのは、環境や仲間が素晴らしいところと、本当に高三で抜けだせるかが自分の努力にかかっているというところです。皆さんの多くは、現在、好きなことをしようと思っても罪悪感によってそれをやめてしまうという、自由が奪われ、苦しい状態かもしれません。しかし、地道な努力を続ければ、必ず合格を、そしてその先の自由と喜びを掴み取る事ができます。本当に応援しています!

 「そうだ、さようなら!自由、新しい生活、死よりの復活……なんという素晴らしい瞬間であろう!」
 (ドストエフスキー『死の家の記録』)