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兵庫県 私立 灘高等学校 卒
東京大学 文科三類

岡田 綜馬くん

■共通テスト得点 778点/900点

■共通テスト得点選択科目 世界史 地理 化学基礎 地学基礎

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   世界史   地理  
開示得点 59 40 55 39 44 =237/440点
自己採点 60 40 50 35 30 =215/440点

■受験した感触・・・ 早稲田、行きます。

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
文科一類 B 文科一類 B 文科一類 E 文科一類 D

東京大学への道

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

 私は中学受験で中高一貫校に入ったので、いわゆる「中だるみ」をしてしまい、まともに勉強をするようになったのは高校に入ってからでした。その頃にはすでに理科アレルギーになっていたため、文系以外の選択肢はなく、「文系にするなら東大に行こう」と考えたのが、東大志望になったきっかけでした。とはいえなかなか勉強する気も起きず、そうこうしている内に気づいたら高3になっていました。受験にはフライングもスピード違反もないらしいとのことなので、私みたいにならないよう、早く勉強するべきだと思います。
 以下は各科目に対する私の得手不得手と勉強方法についてです。

英語

 少し苦手でした。中3までは勉強をサボっており、英語の文構造もよく理解していなかったのですが、高校に入ってからはある程度真面目に勉強することにしたので、人並みに長文を読むことはできるようになりました。とはいえやはり文法面の基礎や単語力などで後れを取ることになったので、早めに始めた方がいいことは確かです。高3に入ってからは毎週演習があったので東大英語の形式に慣れることができました。

数学

 得意科目でした。中学の頃はサボっており、学校での成績も悪かったのですが、元々の進度が速かったことや、文系選択によって数Ⅲをする必要がなくなったことによって、高2になる頃には文系内では成績も良い方になったと思います。夏の模試では数学74点、総合A判定だったこともあり、秋までは「数学で一点突破しよう」などと考えていましたが、秋の東大本番レベル模試で数学5点、総合E判定をとってからは数学以外を重視するようになっていきました。試験本番では焦りでケアレスミスを2つしてしまい、1完2半に終わってしまったので、やはり数学一辺倒はお勧めできません。とはいえ、少なくとも私の合格の大きな要因になった科目だったとは思います。

国語

 苦手科目でした。中学の頃どころか高校に入ってもサボり続けた科目であり、古文に至っては高3の秋から基礎と演習を並行して進めるという計画を取らざるを得なくなりました。結局私は共通テストの古文の本文がまともに読めず、本文の後にあった生徒の会話文を分析して問題を解く羽目になりました。これで本格的に焦り始めた私は、直前期の貴重な時間の多くを古文に費やすことになりました。結局、一か月の助動詞・単語暗記や古文自体の難化によって致命傷を受けずには済んだのですが、これのせいで英数の演習をする時間が削られ、少しブランクを開けての本番になってしまったので、反省しています。漢文は句形を覚えればなんとかなると思います。古文・漢文については支援企画で配られる東大漢文[重要単語300]・東大古文重要古語ファイルもとても有用だったので活用してください。現代文は色々手を出さずに、東大現代文を取ってください。

世界史

 成績は普通でした。世界史は高3から始めましたが、はじめは全然点が取れませんでした。夏前に参加した荒巻豊志先生の授業で自身の進度の遅さを自覚してからは、ひたすら教科書の精読・論述の答案に使えそうなフレーズの暗記に努めました。時間があるなら単語帳も当然何周もして暗記するべきですが、他の科目との兼ね合いもあり時間がないのであれば、教科書を優先すべきです。知識量が増えるにつれ模試の点も上がっていったのでモチベーションも維持することができました。本番では第一問を見た瞬間「終わった」と思いましたが、なんとか苦戦しながらも一通り答案を仕上げることができました。

地理

 少し苦手でした。世界史の範囲が教科書一つにほぼ含まれているのに対して、地理は範囲が明確ではなく、結果的に後回しになってしまいました。元々地誌は好きで得意だったのですが、系統地理は後回しになってしまい、大晦日に気候区分を暗記するような状態でした。結局、本試の過去問と模試の過去問を周回しながら暗記と演習を並行して進めましたが、難化に対応できず、地歴の終了後に不合格を確信する羽目になりました。学校の授業はしっかり聞きましょう。

理科基礎

 私は化学と地学を選択しました。化学で学年最下位を取ったことがある私にとって、化学は最大の宿敵でしたが、東進の『はじめからていねいに』の参考書を使ってなんとかしました。理科基礎はこの参考書がいいと思います。12月からのスタートでしたが、易化にも助けられ9割(化学46点、地学44点)を確保することができました。

■東進東大特進コースについて

 東大特進には高2の夏前から参加しました。当時は公式Twitterもなく東大特進コースに関する情報は少なかったのですが、今は公式Twitterが多くの情報を提供してくれているので暇なときにでも覗いてみるべきだと思います。

東大現代文 林修先生

 そもそも東大特進に入ったきっかけは「林先生の授業を受けてみたいから」でした。高2の夏前に受けた授業では理解が全く及ばなかったのですが、次第に理解できるようになっていきました。文系は現代文の配点が60点あるので、絶対受講しましょう。

東大世界史 荒巻豊志先生

 高3から受けはじめました。第一問の対策が中心で、答案の作り方を教えていただけます。雑談の内容も興味深いものが多く、大変ためになります。大論述の解答は極めて洗練されたものである一方、2科目150分で試験を解かなければならないことを考えると、自分の力量を考えながらどこまで大論述に時間を使うのかを決めるべきだと思います。私の場合は「トルキスタン」の語を見た瞬間、まともな答案を仕上げるのが精一杯だと考え、大論述は後回しにしました。

東大古文 栗原隆先生

 古文をはじめたのが極めて遅かったのですが、基礎がしっかりしていれば極めて効果的な演習になると思います。

東大地理特講 村瀬哲史先生

 基本的な内容の授業と東大・京大などの過去問を扱い、地理の記述対策ができました。過去問に取り組む前に受講しておくべきだと思います。

東大本番レベル模試

 実施回数が多く、返却もはやいので助かりました。特に最終東大本番レベル模試は共通テストの後にあるので、志望科類の決定の際に参考にしました。また、解答用紙が試験本番のものとほぼ同じです。ご参考までに。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 数学の点がいいと判定が良く出やすいですが、それで油断してしまっていると秋ごろから一気において行かれます。英語や地歴など、点が安定しやすい科目にしっかり時間を割り当て、勉強に励むべきだと思います。
 私は二日目が終わった後完全に不合格を確信していましたが、ふたを開けてみると最低点が30点以上も下がっており、469人の枠に奇跡的に滑り込むことができていました。受験は何が起きるかわからないので最後まであきらめないことが大事です。