2024年大学入学共通テストの志願者数は49万1,914人。前年の51万2,581人から2万667人の減少(前年比96.0%)となりました。主な要因には、18歳人口の大幅な減少、学校推薦型選抜や総合型選抜の受験増加、既卒生の減少(3,422人減の6万8,220人、前年比95.2%)などが挙げられます。一方、現役大学進学者は、37.5%(1992年)だったご父母の時代に比べ、60.9%にまで上昇。個の強みを大学のアドミッションポリシーとマッチングしてキャリア形成へと進む、重要なライフステージとしての大学受験の側面もクローズアップされてきました。
2025年度からは共通テストに新課程の学びが反映されます。何がどう変わるのか、どう対処していけばいいのか。ご父母に知っていただきたい内容の解説とともに、東進が着目する3つの力と、科目ごとの対策をご紹介します。
記事の中身をチェック↓
・どこが変わった?大学入学共通テスト出題例
・東進が着目する3つの力
・新課程共通テストに備える東進の学習サポート
・実力講師陣よりご父母へのメッセージ
現行の大学入学共通テストの目的と内容は、主に「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」による大学教育改革に基づいています。2022 年4月の高校入学生から新しい学習指導要領が導入され、「文理横断・学修の幅を広げる教育」「時代の変化に応じた迅速かつ柔軟なプログラム編成」などの取り組みが始まりました。3年間新課程で学んだ高校生の学力を測る共通テストが、いよいよ2025年度から始まります。
複数の資料や長文を読み込み、論理的な思考・判断のプロセスを経て答えることで、時代が求める学力が試される新課程共通テスト。新科目(情報Ⅰ)の追加や、試験時間や問題量が増える科目もあることで、より多面的に個の力を試す方向に向かうことは明らかです。
一人ひとりをきめ細かく見るために学校推薦型選抜や総合型選抜の評価に共通テストの成績を取り入れる大学も増える傾向にあり、大学とお子様をつなぐ多様な入試において、新課程共通テストの活用は大きなポイント。その内容がどのように変わり、何が求められるかを知り、お子様と課題を共有するために、出題例を見ていきましょう。
国語
ここが変わった!
現代文に「実用的な文章」の大問追加。
図やグラフなど複数の資料を読み解く問題が新登場します。
チェックポイント
文章だけではない様々な情報に対して、見通しを立てて並列に読み解くことが求められます。
数学
ここが変わった!
国際空港の利便性について費用・所要時間・移動距離の観点からデータをもとに考察する問題。
チェックポイント
生活や時事に即した課題に数学的にアプローチする問題。課題と対策についての自分の考えも試されます。
英語
ここが変わった!
リーディングでは単語数が増加。大局をつかみ判断する速読力・検索力・情報処理能力がカギに。
チェックポイント
英語(リーディング)の総語数は、2020年センター試験の約4300語に対して、2024年の共通テストでは6300語。約2000語多くなりました。
東進では、遅くとも高3の6月末までに入試に必要な全範囲学習を修了します。東進の実力講師陣が共通テスト本番を徹底分析し、要点をおさえた攻略法を伝授する共通テスト対策講座で、この時期までに必要な知識や解法を身につけます。
次に、遅くとも高3の7月からは過去問演習講座に取り組み大学入学共通テスト対策を開始します。受験生の夏に共通テストに対応した問題演習を行うことで、夏までにインプットしてきた知識をアウトプットし、得点力を伸ばします。
東進の学習サポート
① 共通テスト・入試について知る
新課程共通テストをはじめとした入試の現状やトピックを、生徒向け説明会・ホームルームやご父母向け説明会・講演会等で随時説明しています。校舎で実施する合格指導面談や三者面談など、最新入試情報をふまえた学習法やスケジュールを保護者といっしょにじっくりお話しする場も設けていますので、わからないことや不安なことはいつでもご相談ください。
② 共通テスト本番レベル模試
共通テスト本番同様のレベル・傾向・条件に対応した共通テスト本番レベル模試を2カ月に1回実施。試作問題や近年の出題問題を徹底的に研究して探究力を試す問題を再現しました。詳細かつ厳正な成績帳票を用いて、きめ細かな学習経過の見直しもスムーズに。既成概念や思い込みを捨てて新しい試験に慣れ、学習成果を定期的に測定することで、大学とのベストマッチングを目指します。
③ 東進Listening
共通テストの出題形式・ジャンル別の問題で、英語のリーディング・リスニングの対策に並行してチャレンジできるスマートフォンアプリです。速度切り替えや英語のみのスクリプト表示切り替えなどを活用して、弱点トレーニングから本番を想定したチャレンジまで使い方はいろいろ。いつでもどこでも必要な時や空き時間にさっと使える実力強化ツールを携帯できます。
東進ドットコムでは、共通テストの現状や今後の動向を、全科目にわたって一挙掲載しています。次年度の予測や対策に活用してください。
・共通テスト解答
・共通テスト解説
・共通テスト全体概観
・共通テスト設問別分析
・高2、高3学年別アドバイス
・共通テストとセンター試験の過去問(問題・解答・解説)
共通テストを乗り越える一生ものの学力を個の強みへ。東進が誇る実力講師陣の授業や、身近な学びの先輩である担任助手のサポートは、お子様の力をさらに引き出し、日々の勉強をサポートします。
英語科講師 安河内哲也
英語の勉強は「ライフスタイル」で決まります。ガリ勉スタイルはあまり通用しません。朝起きたらタブレットを開き、音声を聞き、音マネをし、さまざまな情報を英語で読んだり聞いたりする……そんな日常生活でのスキマ時間の積み重ねが英語力を確実に育んでいきます。そうした学習を通じて、本来の英語力を身につけることが入試対策でも大切です。生活のなかで英語と自然に触れる環境を、ぜひご家庭でも作っていくことをおすすめいたします。
・安河内先生の人気講座はこれ!
大学入学共通テストのために必要な土台を完成させよう!
「大学入学共通テスト対策
英語Listening & Reading実力完成」
数学科講師 志田晶
学生時代を振り返って、数学の勉強に関して「大人になって三角関数を使ったことがない」という人がいます。しかし数学の本質は「物事がわかる力」を育てることです。数学の問題は、一見とても複雑なのに、別の観点から考えると驚くほど簡単に解けることがよくあります。数学の物事を抽象化し本質を捉える力は社会のどんな場面でも役立ちます。お子様たちが「東進で数学を学んで本当によかった」と将来思ってくれるよう、今後も私たちは指導してまいります。
・志田先生の人気講座はこれ!
数学Ⅰ・Aの大学入学共通テスト出題項目・形式を体系的に学習し、高得点を狙う
「大学入学共通テスト対策
数学Ⅰ・A実力完成」
出題例からもわかるように、共通テストには、強化横断的に日常的な場面を想起させる時事問題などが説問に取り入れられています。これらの出題が求めるのは、高校生による探究力です。多様な情報や価値観を想定して、身についた知識を生かし、何が問われているのかを考え、解決に向かう力です。
そして、提供された多くの「資料・表・グラフ・地図・写真・文章」を読み解く際にはデータを扱う力が大切です。情報を抽出して適切な判断を下し、解答を導き出す。このプロセスでは、情報を順番に見るだけでなく、広い視野で並列に処理するバランスも問われるでしょう。
様々な内容を含んだ長文傾向にある問題を、限られた時間の中でスピーディーに解くために鍛えておきたいのが情報処理力です。 設問の意図を正しくつかむには、英語の語彙力や、国語の文法力、数学の計算力など、基礎となる知識がきちんと備わっていることは大前提です。
東進では、共通テストに向けた万全な対策を備えています。実力講師陣による対策講座、大好評のリスニングトレーニングアプリ、そして十分な演習量を確保できる過去問演習講座などを通じて、わかる力を鍛えながら問題を解くことで、3つの力を積み重ねていきます。