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2015年7月28日 12:33

医学部の日常

こんにちは、医学部医学科3年の山下です。

連日の猛暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

前回に引き続き、今回も大学生活についてのお話です。息抜きのつもりで気楽に読んでください。

 

理科三類志望の方でも、実際に医学部に進むとどのような勉強をして、どのような生活を送るのかについては入学前は知る機会があまり無いと思いますので、今回は「医学部3年の授業」について軽く紹介したいと思います。

 

 

医学部の授業は「毎週~曜日の~限は~の授業」といった感じのスケジュールではありません。

全ての科目が集中講義形式のため、1カ月~2か月ほど同じ科目の授業が続き、終わったら別の授業といった形で進みます。

合間合間に終わった授業の試験が挟まってきます。

(実際に先週1週間はマクロ解剖学以外の4つの科目の試験が立て続けにありました。)

 

med.png

3年生の大体のスケジュールはこんな感じです。一部の科目について紹介すると、

 

①マクロ解剖学

4~5人で1班となり、それぞれの班で1体のご遺体を3ヶ月かけて解剖します。

講義はなく、全て実習形式で進められますが、丸1日解剖実習の日もあり、体力的にもハードな実習です。

内容は膨大、かつ解剖用語については英語も覚えなければならないので、試験前はみんな必死になって実習の手引きを読み込む風景が見られます。

 

②微生物学

1は細菌・ウイルス、2は寄生虫の授業です。1に関しては実習も2週間ほどあります。

寄生虫の実習では、目黒にある「目黒寄生虫館」という博物館に見学に行きます。寄生虫の展示がいっぱい並んでいて、正直見ていて気持ちのいいものではないのですが、なぜかデートスポットとしても人気なようです。

(僕が行った時も5組ほどいて、苦虫をかみつぶしたような顔で見学する羽目になりました。)

 

③生理学・薬理学

実習のレポートが大変な科目です。生理学に至っては100枚超のレポートを提出しなければなりません。試験のボリュームもかなりあって、毎年3年生が苦戦する科目です。

 

④フリークォーター

1~3月は冬休みなのですが、そのうちの1カ月ほどは、どこかの研究室に所属して研究活動を行わなければならないという(正直言って迷惑な)実習です。教務課の職員曰く「出来るだけ基礎系の研究室に所属してほしい」とのことですが、臨床系の研究室だと1~2週間で終わるところが多く、臨床研究室の争奪戦になります。

 

また3年生は休みの期間も少なくなります。

3年生の夏休みは1ヶ月しかなく、そのつかの間の夏休みの最初の1週間は「東医体」という東日本の大学の医学部運動部の大会が行われるため、実質的な休みは3週間ほどです。しかも微生物1と免疫学でレポートの課題が課されている為、遊べる期間は2年生までに比べるとほんの僅かです。

旅行や留学に行きたくても中々時間が取れないのですが、その少ない休みの期間をやりくりしています。

 

このように3年生の1年間は時間的にも体力的にもハードな生活です。(慣れてしまえばどうということは無いのですが)

密度の濃い分、1つ1つの科目を最新の知見に触れながら突き詰めて勉強できますし、1年かけて全教科を万遍なく学習していくよりはまだ楽しいかなとも思います。

 

 

 

いかがでしたでしょうか、これがモチベーションに繋がるかどうかはわかりませんが(笑)、医学部を目指している方々は少し参考にしてみてください。

 

では夏バテにならぬよう、体調にはくれぐれも気をつけて、長い夏休みを乗り切りましょう。

 

 

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