2016年10月21日 13:55

東京大学法学部のゼミ事情

こんにちは、東京大学法学部4年の平山祐暉です。

2回東大本番レベル模試の成績表が返却される頃ですね。結果に一喜一憂せず、冷静に分析して、成績を伸ばせるよう有効活用してください。

 

4年生なので受験勉強に資する話も厳しいため、(東京大学法学部を目指す方のモチベーションを上げるべく)法学部のゼミについて書こうと思います。

法学部のゼミは基本的に学期毎に開講されます。そこが2年間同じゼミに在籍し続ける経済学部などと大きく異なる点です。そのため3,4か月の付き合いになってしまい、強固な師弟関係は生まれにくいのですが、逆に言うと様々なゼミを受講することができ、幅広い学習には適しています。

で、肝心の中身ですが、先生によって様々です。実定法学、基礎法学、政治学と幅広い分野のゼミが開講されています。詳しく知りたい人は東京大学法学部のホームページをのぞいてみてください。

具体的なイメージを持っていただくために、簡単に今まで私が所属したゼミを紹介したいと思います。

①法哲学演習

Bruce Ackermanという著名な憲法学者の"We the People, Volume 3: The Civil Rights Revolution"という著作を輪読しました。憲法の実質的改正過程を叙述した本です(詳しくは自分で調べてください)。たしか350ページほどあり、当然英文なので、英語の不得意な私にとっては大変でした。良い勉強にはなりましたが。

毎回レポーターを立てるという形式です。必ず一度は発表をすることになります。発表後は自由にディスカッションするという流れでした。

②日本政治外交史演習

「戦後日清関係の研究」と銘打たれたこのゼミでは、日清戦争後の日本と清の間でどのような外交関係が結ばれたのか、日本外交文書を読み解くことで勉強しました。

毎回指定された範囲の資料(日本外交文書)を読み、それについてペーパーを全員が書き、これに基づいてディスカッションを行うという形式でした。

日本外交文書は(当時の)日本語、英語、(私は読めませんが)中国語が入り混じっています。条約とか、交渉の議事録とか、本省への報告書とか、電報とかが載っているわけです。ちなみに電報の英語は、文字数をできるだけ少なくしようとするため、文法も何もあったものではなく、大変読みづらいです。

こうした様々な資料から歴史的事実を読み取っていくわけで、結構大変でした。文書上は対立しているように読めても、実は裏で手を組んでいる場合とかもあるわけです。歴史研究がいかなるものかを知る意味で大変貴重な経験でした。

③行政学演習

国家論に関する著作を読むゼミでした。毎週、一冊の課題本の一部が指定され、それを読むことになります。6回レポート提出義務がありました。

流れとしては先生とともに課題範囲を読んでいき、重要なポイントごとに先生からの質問が飛んでくるという感じです。きちんと理解しておかないと質問には答えられないので、予習が大事でした。その後ディスカッションも行いました。

課題本は、概ね国家に関するものをテーマごとに扱いました。国家がどのようなことを行ってきたかということを、本を通じて考えていくわけです。具体的には福祉とか、インターネットとか、核戦略とかにおける国家です。

邦訳のない文献が多々あり、これまた英語に四苦八苦する結果となりました。結局英語は大事ということですね。

④租税法演習

現在所属しているゼミです。租税法の古典を読みます。アダム・スミスの『国富論』とかです。毎週一冊読み、レポーターを立て、発表後にディスカッションという形式です。必ず一度は発表することになります。

 

以上です。私が受けてきたものだけでも多様ですよね。教授に直接ご指導いただきながら、様々な分野を勉強できるという恵まれた環境が法学部にはあると思います。

法学部に限らず、東京大学には勉強面で優れた環境にあります。皆さんもこの環境に身を置くべく、あと4か月ほど死に物狂いで頑張って、合格を勝ち取ってくださいね! 応援しています。

| | コメント(0)

コメントする

カテゴリ

2016年10月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31