2018年4月 9日 19:12

主題科目のすゝめ

こんばんは。

2回目のブログを書かせていただきます、東大特進理科Ⅱ類2年スタッフの後藤優和と申します。

 前回は「理科Ⅱ類からの医学部進学」について書かせていただきました。もしかしたら覚えている方もいらっしゃる?かも?という感じですが、今回は打って変わって学問的意欲をそそる大学の授業の紹介です。

 僕のように、定期試験でより高い点を取ろうと目指す人は、「興味のある授業」より「点が取りやすい授業」を履修しようとしてしまいます。せっかく東京大学に入学して、様々な分野に触れられる教養学部に在籍していながら、自分の興味を優先して授業を履修できないというのは少し悲しい気もします。が、進学選択という東大の制度の是非については議論し出すと止まらないのでこれくらいにしておきたいと思います(笑)

 そんな東大の授業の中でも「合格」か「不合格」しか評定されない(つまり進学選択の点数に関係しないので興味の赴くままに履修できる!)、主題科目について今日は少し紹介していきたいと思います。

 主題科目の種類は様々です。政治、経済、人類学、数理科学、物質科学、医学など、多種多様な分野の授業が開講されています。授業の内容も多岐に渡ります。例えば、教授の研究室を毎週訪れて話を聞いたり実際にその研究の一端に触れられたりする授業、あるいは何泊かの旅行に行ってその地域の特質について学ぶ授業、さらには数学の問題を150問解いて単位を取得できる授業なんてものもあります。

 主題科目の良いところは何と言ってもその「深さ」です。教養学部の段階で実際に研究の現場に立ち会うことが出来る機会はとても少ないですし、ただの座学である必修科目では得られないような「生の」経験を得ることが出来ます。実際に僕が履修した「医学に接する」と「最先端メディカルサイエンスゲノムを体験する~来て、見て、触れて、医学研~」の2つの主題科目は貴重な経験を与えてくれました。

 「医学に接する」は理Ⅲ生のほとんどが履修する授業ですが、全学体験ゼミナールという区分に属するので、全科類の学生を対象としています。授業内容を簡潔に言いますと、「4日間かけて医学の臨床と研究に触れる」というものです。履修者はたくさんのコース・分野に振り分けられますが、僕のコースでは分子細胞生物学研究所と形成外科を2日間ずつかけてまわるというものでした。
 前2日では、ヌードマウスの脳を解剖によって取り出し、それを数μm単位でスライスして神経の様子を観察するというものでした。観察するというのも、神経細胞一つ一つは極微小、かつ入り組んでいて一般的な光学顕微鏡では不可能です。そこで最先端の蛍光顕微鏡(数千万円するらしいです!)を用いて軸索と樹状突起を色分けすることで明瞭に視認することができるようになります。僕は実際にその顕微鏡を覗いてマウスの脳神経を観察しました。
 後2日では、前半(3日目)が研究、後半(4日目)が臨床という形を取って授業が進められました。前半の研究では、形成外科ではどのような基礎研究がなされているのかというのを実際に研究室を訪問することで体験するというものでした。後半の臨床では、東大病院を訪問して実際にオペに立ち会いました!象皮病の患者さんや、事故で指が切り落とされた患者さんなど、3人のオペを1メートルぐらいの距離から見させていただきました。滅多に経験することのできない現場に立ち会え、感動・興奮を覚えました。

 「来て、見て、触れて、医学研」は上北沢にある医学総合研究所を訪問して最先端の基礎研究を網羅的に見て回るというものでした。実際にそこで働いている方々から貴重な話を聞くことができ、基礎研究への興味がとても高まりました。あまり詳しく書くと、入学後の楽しみが減ってしまう恐れがあるので、これくらいにしておきますね(笑)

 このように、普通の授業では経験できないようなことを主題科目は実現してくれます。何をどれだけ履修するのも学生の自由です。「東大に入ったらこんなことを研究してみたいな」、とか「東大のあの先生からいろんな話を聞いてみたいな」、など人それぞれ東大を目指す理由は様々あると思いますが、その中に「東大に入ったら色々な主題科目を履修して刺激的な経験を得たいな」なんて言ってくれる人が出てきたら書いた僕もとても嬉しいです(笑)

それではまた!
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