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2018年4月11日 18:31

受験勉強のその先に

こんにちは!東大特進理科Ⅲ類新2年スタッフの天野健一です!

新学期が始まりましたね。東京大学でも4月5日から授業が始まりました。そして、明日12日は新1年生の入学式です。毎年入学式は4月12日前後に日本武道館で行われています。入学式の前に授業が始まる、ということで少し違和感を待たれる方も多いと思います。



新高校3年生は入試まであと残すところおよそ9か月になりました。まだ残された時間がたっぷりあるように思えるかもしれませんが、実際はあっという間です。自分に今足りていないものを意識しながら、本番まで悔いのないように受験勉強に取り組んでいきましょう!

新高2生、新高1生の皆さんも、受験というものを意識し始めてもよい時期だと思います。センター模試や東大模試にチャレンジして、今の自分が合格までどれくらいの位置にいるのかということを目の当たりにするのも良いでしょう。勉強法などで相談したいことがありましたら、校舎にいるスタッフに聞いてみたり、合格体験記を読むなどしてくださいね!





さて、今回は皆さんが今している受験勉強が東大でどのように役に立つのか、という観点で東大の前期教養学部1年の必修の授業を紹介したいと思います。僕自身が理系で、文系の必修授業のことがあまりよくわからないので、全体的に理系の皆さん向けとなっていますことを予めご了承ください...。
それでは科目ごとに見ていきます。

①英語
東大では1年でALESS(文系の人はALESA)という授業があります。これは、1年のうちで最も大変な授業と言われているくらい、労力・体力・時間を要するものです。ALESSは、簡単に言うと、自分で(もしくは数人グループで)科学的な実験を行い、その結果を過去の類似研究を扱った英語論文と照らし合わせ、考察・発表する、というものです。自分が行なった研究について1500~2500語程度の英語論文を書いて、学期末に提出する必要があります。これだけの量の英文を書かされるので、英作文の力がかなり要求されることが分かりますね。
東大では毎年自由英作文が2題(今年は1題のみとなりましたが...)出題されていますが、要求されている語数はそれぞれ40~80語程度です。なんだか少なく感じますね。(これでも大変だという受験生も多いと思います。僕も自由英作に苦労した記憶があります(笑)。)
東大のこの授業では、英作文の能力が既にある程度身についていることを前提に展開されるので、入試のためだけでなく大学の授業で苦労しないためにも、英作文はきちんと勉強しておきましょう!

1年生の間には、このALESS/ALESAという授業だけでなく、FLOWというスピーキングの授業や、教科書を用いた読解の授業を行う英語一列などもあります。
先生が日本語をあまり話せない外国人であることもあり、英語のみで行われることも多いです。その場合は、課題の指示なども英語で行われるので、最低限のリスニング力がないと聞きもらしてしまうこともありえます。英作文だけでなくリスニングの力も今のうちに磨いておく必要がありますね。


②数学
理系の1年生が受ける必修の数学の授業は大きく分けて2つあります。1つが線形代数学でもう1つが微分積分学です。
それぞれ具体的にどんなことをやるのかということについての言及は今回はしませんが、簡単に言うと抽象度の増す議論が多く、難しいと感じる人も多い授業のようです。
東大入試の数学では、論理の飛躍が無い答案を書くことが要求されますが、抽象度の増す大学の数学では、この論理的に思考できる力が一層必要なように感じます。また、大学の期末試験は、入試と同様、ほぼ白紙の大きな解答欄に答案を書く、という形式なので、答案を簡潔に見やすく分かりやすくまとめるという力は大学に入ってからも当然ながら必要です。


③理科
理系の1年生の必修の授業は、力学、電磁気学、化学熱力学(理科Ⅰ類の場合は熱力学)、構造化学、生命科学(理科Ⅱ、Ⅲ類のみ。理科Ⅰ類の場合、生命科学は2年で必修になります。)、が挙げられます。
力学、電磁気学、化学熱力学(熱力学)は、高校物理の延長ではあるのですが、授業についていくにはそれなりの力が必要です。僕自身は高校時代に、苑田先生の授業などで発展的な物理の学習をしていたので、そこまで苦労することはありませんでしたが、高校物理の基礎すらおぼつかない状態で東大に入った人たちは、そこそこ苦労しているように見受けられました。具体的には、どの授業も微積を多用します。慣れてしまえばそこまで難しくはないので、余力のある皆さんは是非、微積を使って物理の本質的な理解を今のうちからしてほしいですね。
構造化学は、高校で言う原子物理から出発したあと、シュレーディンガー方程式を使って原子や分子の構造を調べていきます。未知の概念がたくさん登場するので、難しいですが、理解が深まるにつれて楽しくなっていきます。
生命科学も、高校生物の知識を前提として展開されます。なので、僕を含めた物理選択者は幾分苦労することになると思います...。





以上、大学1年での授業を一部だけ紹介しましたが、いかがだったでしょうか。皆さんが今している受験勉強が大学に入ってからも少なからず役に立つ、ということが分かっていただけたのではないでしょうか。


最後に、時間の制約の都合上、内容が限られたものになってしまったことをお詫びします。まあ、あまり紹介しすぎると、大学に入ってからの勉強の楽しみが減ってしまう恐れがありますもんね(笑)。


もし、聞きたい授業のことがあれば、遠慮なくスタッフに聞いてみてくださいね!

皆さんの受験勉強のモチベーションアップにつながることを願って...

それでは!
                              理科Ⅲ類2年 天野健一


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