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2018年6月22日 17:50

駒場の授業紹介

こんにちは!お久しぶりです、文科3類2年の用害桃子です。

最近は梅雨でじめじめしていて、かと思えば急に暑くなったりして滅入ってしまいますね...。負けずに普段通りのペースで頑張っていきましょう!

 

さて、今日は私が今履修している、駒場キャンパスの面白い授業をいくつか紹介したいと思います。

東大の進学選択のシステムでは、2年生の夏学期(Sセメスター)までにとらなければならない単位のほとんどは1年生の間に取れてしまうので、この時期たいていの2年生は暇になっています(笑)私も自分の興味のある楽しそうな授業を中心に履修して、サークル活動にいそしんだり、のんびり過ごしています!

 

まず紹介するのは、映画論という授業です!

いかにも面白そうですよね、この授業(笑)映画論なのでもちろん映画を観るのですが、毎回映画史や音響、モンタージュ、プロパガンダ、視線といったテーマに沿った教授の解説を聞き、そのトピックに注目しながら映画のワンシーンを観ています。

例えば音響の回では、1920年代くらいの洋画のワンシーンをまず当時の音響バージョンのもので観て、次に同じシーンを最近になってBGMが新たに変更されたバージョンでも観ることで両者を比較し、映画における音響の役割について考えました。私はサークル活動で演劇に携わっているのですが、劇をうつ上でも音楽は重要な存在なので(例えば悲しいシーンでいかにも悲しい曲を流すと、観客は感情を抑えつけられているように感じ不快に思ってしまう、等です)、関連性があって面白かったです。

前回のテーマは怪物・ホラーで、1954年公開の「ゴジラ」や1998年公開の「リング」を観ました。東京を破壊するゴジラは東京大空襲の再現で、ゴジラは戦争の象徴というように、映画における怪物はなんらかのメッセージ性を持っているそうです。ちなみに貞子は反転した母親なんだそう。

日本のホラー映画における幽霊は、西洋のそれとは違って物理的に撃退不可能で、何かこちらに危害を加えてくるからではなく存在自体が恐怖を与える、とか、貞子に関してはテレビとその向こう側という絶対に越えられないはずの境界を越えてきうる点が恐怖の要因となる、といった分析が面白かったです。私は「リング」の方は、怖くて観れなかったのですが...(笑)

このように、ただ単に映画を観るだけではなくて、その奥にある色々なことを学べてとても面白いです。そして教授が映画について説明している姿が、この先生は本当に映画が好きなんだなあ、と感じられてなんだかほっこりさせられます(笑)

 

次に紹介するのは、外国文学という授業です。

この授業は文学部英文学科の教授が駒場の前期教養でやっている授業で、私自身は英文学科に進む可能性は低いのですが、英文学には興味があるので履修してみました。

授業を通して、E.M.フォースターの「ハワーズ・エンド」という作品を読み進めています。その際に英文学における文体や構成に気を留め、疑問点を生徒同士で共有・ディスカッションしたり、この作品は映画化されているのですが、映画の該当シーンを観て小説と映像における感情などの表現方法の違いを考えたりしています。

英文学を原作の英語のまま読むのはなかなか大変で、皆さんが今頑張って読んでいるであろう大学入試の英語小説より格段に難しいです...!!でも、この小説自体が面白いことと、授業で示されるポイントも興味深いことで、なんとか頑張れています(笑)映画版では若き日のヘレナ・ボナム・カーターが主人公の妹役で出演していたり、世界観も私の好みでとってもステキなので(笑)これまた楽しいです。

このハワーズ・エンドという小説なんですが、面白いです!!ドイツ系の上流階級で文学・芸術的な教養を持ち、理想や情に溢れる姉妹が全く価値観の異なる伝統的・保守的な英国のブルジョワ一家と出会い、この一家のハワーズエンドという邸をめぐって様々な形で交流していく、というストーリーです。イギリス社会の様々な階級の人々との交流や、価値観の違いによる人間関係のもつれなど...。先程も言った通り難しいですが、とても読み応えのある小説だと思います。

次回は私の担当回なので、割り当てられた章を要約して、文体、構成における疑問点をまとめなければならないんですよね...頑張ります!(笑)

 

このように、東大では単に学術的な授業だけでなく、楽しい上に学問的にも興味深い授業も沢山行われています。興味を持った受験生の皆さんは、東大に合格した暁にはぜひ履修してみてくださいね!

 

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