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2020年11月12日 15:18

相談の効用

こんにちは、文科一類2年(法学部内定)の石原です。

今回は具体的な事態にどう対処していくかというのとは少し違って、精神論というか、ちょっと抽象的な話をしてみたいと思います。結論は陳腐なものなのであまり期待はしないでください笑。

皆さんは、東大特進のスタッフに限らず、誰かに何かを相談したことはありますか。一度もないという人は多分いないんじゃないかと思います。勉強、恋愛、部活、家族のこと等々...。よくよく振り返ってみれば、実は他の誰の意見も介さずに自分の意志で決定していることの方が少なそうですよね。

相談をする。打ち明ける。なんのためにでしょう?悩み事や課題を解決するためというのはもちろんというか、当然正解です。目的はそこにあるべきです。でも、それだけだというなら、それは少し大雑把な物の考え方をしていると言わざるを得ません。もっと直接的な効用を考えてみたいと思います。

相談するとき、大事な事ってなんだと思いますか。答えは、「相手に」言葉で「語る」ことです。ナメんなよって感じですよね。でも、そのことがとても重要なんです。ここでは、「語る」ことの重要性、そしてそれが「相手に」であることの重要性について見ていきましょう。

①語ること
これは多くのスタッフが言うことだと思います。自分の考えや思いを語ることで思考が整理される、自分を客観視できるってやつです。それだけでも十分価値があるっていうのは分かりやすいですよね。とかく僕たちは、語るって言う行為を透明化してしまいがちです。内容が伝わって、何か具体的な解決策が提示されるのを待つプロセスが相談だと思ってしまう。でもそれは相談でもなんでもなくてある種の依存です。そうではなくて、自分の考えを言葉という鋳型に流し込む過程で、自分が何を考えてるのかをはっきり見えるようにする、というのが相談することの一番直接の効用だと思います。

②それが誰かに向けられていること
語ることの大事さは分かった、でもそれなら極論一人で日記でもつけてれば十分じゃん、という疑問が浮かぶと思います。事実、日記とかそれに類する方法で自分と向き合っている人もいるでしょうし、問題はないでしょう。でも、誰かに話すということは独り語りにはない効用があります。それは緊張感です。ボコボコに言い負かされるかも、とかそういうのではなくて、上手く説明できるだろうか、分かってくれるだろうか、という「伝わらなければならない」という制約から来る漠然とした緊張感です。自然、自分の内部で片付けるときよりも言葉選び、言う内容、ニュアンスまで、より意識的なものになります。そしてその緊張感が一層、語ることの意義を拡大してくれるのです。何を本当に伝えるべきか、これは問題にするに値するのか、なぜこんな悩みを抱えているのか。これらにより真剣に向き合うことになるからです。

結局誰かに何かを相談することの効用は、自分が語り終えて、相手が何かを言ってくる前にほとんど尽きていると言えると思います。相手が何を言ってくるかは相手次第なので、あとは身を任せるしかありません。役立つ返答が得られたらラッキー、その程度のものなのです。でも、どうせ話しても何にも返ってこないよこいつからはと思う相手に、本気で話そうとは思えませんよね。

東大特進のスタッフを、その相手の一人として使って欲しいというのが今回の話のオチです。なんとなく見え透いてましたか?笑 特進スタッフは、東大受験に関する相談をされたら、役に立つ答えを返せる打率が比較的高い集団です。知らない人も多いかもしれませんが、生徒の皆さんには一応担当のスタッフというのがいます。あるいは授業でみたことあるぞ、というスタッフもいるのではないかと思います。実際に電話を掛けたり、話しかけてくれたりしなくてもいいのです。ちょっと迷うこととか、気になることがあった時、あの人に言うとしたらなんだろう、聞くとしたらどうしよう、と考える目安、目に見える対象にしてほしいのです。なんでそれだけでもいいかは、すでに述べました。

そしてもし勇気を出して相談してくれたなら、どんな悩みにも全力で応えます。何より、実際に相手と語りだしたなら、③として、話し合いの中で良い解決策が見つかる、という効用も生まれ得ます。普通、相談といえばこれですよね。でも実際3番目なのです。そして、僕たちにも初めから明確な答えがあるわけではありません。聞いて、お互いに語って、実際にどう解決していくかを探るプロセスにぜひ僕たちを巻き込んでください。話しかけてくれると迷惑どころか、みんな結構嬉しいんです(社交辞令じゃなくて、マジです!)。


*ちなみに僕は、直前期に食欲がわかないけどどうしようという電話を掛けて、スタッフさんに1時間くらい慰めてもらったことがあります。今考えても情けないし、どうしようもないだろスタッフに、って言う話なんですけど、なんでこんな風になってるかとか自分なりの考えを話してる中で、またなんかあったらこの人に話してみようと思って、気持ちが少し軽くなった記憶があります。語ることはそれ自体で効果があるっていうのと、それくらいどうしようもないことでもぶちまけてほしい、っていう例です笑
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