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こんにちは、同じく先週に続いての登場となります。1年の宋です。

 

試験日や補講日の関係で1週間近く大阪に帰省していました。やっぱり東京での一人暮らしが続くと家族や高校の友人が恋しくなりますね。普段は授業や部活、アルバイトなどなかなかまとまった時間を取るのが難しいのでこういった機会は積極的に活用していきたいです。

 

さて、今回は「東大理系1年の必修科目全紹介!」と題しまして、理科二・三類の必修科目について私からご紹介させていただきます。オンラインでの受講がほとんどとなる中、授業の形式はどう変化したのか?1年生は入ってからどんなことをやるのか?といったことにお応えできると思います。

 

まず、東大のシステムから説明します。東大は2学期制を取っており前半の学期をSセメスター(通称Sセメ)、後半の学期をAセメスター(通称Aセメ)と言います。また、各セメスターは2つのタームに分かれており、Sセメスター、AセメスターそれぞれS1ターム、S2タームとA1ターム、A2タームと呼ばれています。(私が帰省していたのはこのA1タームとA2タームにある1週間程度の補講日でした。)

東大の多くの科目はセメスター(またはターム)ごとに開講され、必修科目の場合事前に開講するセメスター(またはターム)、曜日、時間があらかじめ決まっています。(今から紹介する必修科目の多くは選択言語によって割り振られたクラスごとに受講します。そのため東大のクラスは高校の時のような感じでみんなかなり仲良くなります。)

 

ひとつの記事で紹介するにはあまりに量が多いのでここでは(私が)Sセメスターに受講した必修科目に絞ってご紹介します。受講した科目は全部で以下の通りです。

  • 英語一列
  • 英語二列SFLOW
  • 中国語一列
  • 中国語二列
  • 数理科学基礎
  • 線形代数学1
  • 微分積分学1
  • 力学A
  • 化学熱力学
  • 生命科学Ⅰ
  • 初年度ゼミナール理科
  • 情報
  • 身体運動・健康科学実習Ⅰ

 

では一科目ずつご紹介していきますね。

 

・英語一列(開講時期:S1ターム)

教養英語読本という教科書を読んでいく授業です。今年度は全面オンラインでの授業でした。授業の形式としては教養英語読本の文章(だいたい1000~1200words)をセクションごとに予習しネイティブの英語による50分程度の講義を受け、105分の授業に臨むという形です。高校の授業の延長に近いと言えば分りやすいでしょうか?クラスは入学試験の点数の高い順に上からG1,G2,G3となっています。G1はすべて英語による授業、G2は英語日本語ミックス、G3は原則日本語による授業です。意欲の高い人はG1を目指してもいいかもしれませんね。(G1ラインは例年90~)大学に入ると高校ほど英語に触れる機会が無くなってしまいがちなので一定のスパンで英語を読ませてくれるこの授業はありがたかったです。

なお、この授業は私の場合A2タームにも再度開講されます。ですので1年間としてはトータルでセメスターの開講となります。

 

・英語二列SFLOW)(開講時期:S2ターム)

英会話の授業です。入学と同時に1~6のレベルを選びそれに応じてクラスが編成されます。ネイティブの先生一人につき10~15人程度のクラスであり、英語で特定の話題についてディスカッションしたりプレゼンテーションを作成したりします。私は2を選択したのですがより高度なレベルでは5分程度のディベートが課されるクラスもあるようです。

 

・中国語一列(開講時期:Sセメスター)

第二外国語の授業です。初修の外国語ということもあり基礎の基礎から行います。中国語は発音が難しいということもあり、発音を基本とした授業が行われます。教科書は本文、それについての文法事項3~5ポイントの解説、練習問題で構成されています。授業は文法の解説、本文の音読を行います。他の言語は詳しくないのですが東大の教養で学ぶ中国語のレベルは他大の2年生で学ぶレベルに匹敵するそうです。(他大で中国語の講師をしている母親から聞きました。)

 

・中国語二列(開講時期:Sセメスター)

基本的には中国語一列と同内容です。こちらはネイティブの先生が担当されます。ネイティブの先生ということもあり、発音などに厳しかったと思います。

 

・数理科学基礎(開講時期:S1ターム)

要は数学です。S1タームでは高校数学とS2タームに開講される線形代数学1・微分積分学1への接続のため、基本的な論理演算やベクトル計算、ε-⊿論法、微分方程式などを扱います。講義はポイントの解説と問題の説明が中心です。課題として演習問題が数門化されていました。

 

・線形代数学1(開講時期:S2ターム)

S1タームの数理科学基礎に引き続き、こちらの授業では主にベクトル場や行列について扱いました。数理科学基礎と教員が同じこともあり授業のスタイルはほぼ同様でした。

 

・微分積分学1(開講時期:S2ターム)

こちらもS1ターム引き続き主に近似や偏微分、全微分などを扱いました。

 

・力学A(開講時期:Sセメスター)

高校時代に学習した古典力学について再度微積分を用いて学び直しました。授業では高校で学習した範囲に加えてコリオリの力や回転についても扱いました。この授業は課題や出席が一切なくテスト一発勝負でした。

 

・化学熱力学(開講時期:Sセメスター)

高校で学習した熱力学をもういちど大学的な観点からとらえなおす、という授業です。マクスウェルの式など理解が難しい部分もありますが興味深くとても参考になる授業でした。教科書が指定されており授業は教科書について補足していくという形式でした。こちらもテスト一発勝負でした。

 

・生命科学Ⅰ(開講時期:Sセメスター)

おおきく分子生物学を扱いました。高校で生物を選択した人と物理を選択した人がいるのでその差を埋めるのが主眼だと思います。教科書もありましたが、授業は主にスライドを使用しポイントポイントを解説していくという形式で行われました。授業ごとに前回の授業内容を確認する小テストがありました。

 

・初年度ゼミナール理科(開講時期:Sセメスター)

Sセメスターでは初年度ゼミナールと題して自分の興味のあるゼミ形式の授業を選択して履修します。私は「薬学を支える生物学の役割と貢献」という授業を受けました。授業内容としては薬の作用機序を自分たちで調べグループにプレゼンするというものです。初めは教員から与えられた風邪薬について、次に自分たちで新規創薬を設定しその作用機序について考え説明しました。創薬研究の一端を実際に行うことができこれが大学の授業か!と一人で感動していました。

ほかにも原子力エネルギーについてのディスカッションを扱ったものや建築物の振動測定を通じて振動応答解析理論を学ぶものまでさまざまな興味深い講座があります。

 

・情報(開講時期:Sセメスター)

高校で履修した情報の科目の発展だと考えてもらって構いません。具体的には情報量など現代のコンピュータサイエンスにおける基盤の知識を学ぶとともに、実際にコードを書きプログラミングをするという授業です。また、知財など情報に関する法律についても学ぶことが出来ます。

コーディングをもっと詳しく勉強したいという方のために、pythonを用いて真相学習(ディープラーニング)の実装までおこなう情報αも用意されています。

 

・身体運動・健康科学実習Ⅰ(開講時期:Sセメスター)

いわゆる保健体育の科目です。例年はスポーツを選択して90分程度運動するだけでした。しかし、今年はオンラインでの開講のため、初めの40分はストレッチや軽い筋力トレーニングをみんなで行い、後半は身体の運動についての講義を行いました。

 

以上がSセメスターで開講される必修の授業です!

 

来年度以降授業がどのように行われるのかはわかりませんが、大体の内容をこれでつかんでくれたら幸いです。

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