全体概観
例年通り第1問の小問集合、第2問の波動・電気、第3問の力学と、各分野からまんべんなく出題された。分野の偏りはなく、教科書の基本事項からの出題である。組合せ選択肢の問題は昨年より2問少ない4問出題、また適当なグラフを選ぶ問題は昨年と変わらず1問出題されている。
大問数 |
減少 | 変化なし | 増加 |
設問数 |
減少 | 変化なし | 増加 |
マーク数 |
減少(-1) | 変化なし | 増加 |
難易度 |
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 |
大問3題の構成で出題された。
第1問は小問集合であり、並列のばね、等加速度運動、交流による送電の効率、うなり、熱に関する正誤問題からの出題であった。例年通り概ね物理量の定義や用語についての正確な理解に関する出題である。
第2問はA、Bからなる構成であり、Aが互いに逆向きに進む波とその重ね合わせ、Bが三つの抵抗と直流電源および切り替えスイッチからなる回路からの出題であった。抵抗回路の出題は昨年に引き続き2年連続である。
第3問はA、Bからなる構成であり、Aがゴムひもとエネルギー保存則、Bが斜方投射からの出題であった。斜方投射の計算は物理基礎の範囲外であるが、問題に計算方針を指示することで物理基礎の範囲とするという異例な手法での出題であった。
ゴムひもの問題、斜方投射の問題は今までに経験したことがあるかどうかが鍵となった。全く出会ったことがなければ、その場での考察は難しいだろう。制限時間に対する問題量としては適切であった。
年度 | 大問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 | 配点 |
2020 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 20 |
第2問 | 波動、電気 | 4 | 4 | 15 | |
第3問 | 力学 | 4 | 4 | 15 | |
2019 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 20 |
第2問 | 波動、電気 | 4 | 4 | 15 | |
第3問 | 力学 | 4 | 5 | 15 | |
2018 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 20 |
第2問 | 波動、電気 | 4 | 4 | 15 | |
第3問 | 力学 | 4 | 4 | 15 | |
2017 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 20 |
第2問 | 波動、電気 | 4 | 4 | 15 | |
第3問 | 力学 | 4 | 4 | 15 | |
2016 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 20 |
第2問 | 波動、電気 | 4 | 4 | 15 | |
第3問 | 力学 | 4 | 4 | 15 |
過去の平均点の推移
2020 | 2019 | 2018 | 2017 | 2016 |
---|---|---|---|---|
34.32点 | 31.32点 | 29.69点 | 34.37点 | 31.52点 |
設問別分析