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2015年8月アーカイブ

2015年8月31日 14:34

英語を母語に近付ける

こんにちは、二年生の文科Ⅰ類の歌代彩花です。ブログには初登場です。


この数日間すっかり冷え込んで、この間までの暑さが嘘のようですね。 夏も終わってしまうと実感して、少し寂しいです。



「英語を母語に近付けるとか偉そうなタイトルつけやがって、所詮本番91点だろ? 」って声が聞こえてきそうですが、今日は英語の話をします! 

英検、TOEFL、TOEICなど英語力の指標となる試験を受けたことがないのでなかなか客観的に証明できないのですが、東大の英語のプレゼンの授業で先生に帰国子女と間違われるくらいには話せると言っておきます。(二次の本番は、英語の前の社会で大失敗をして泣きながらやったというのを言い訳にしておきます。)

なぜ英語、というのも......東大生は今、総長のいう「タフでグローバル」になるというのを少なからず意識している印象があります。

東大の留学プログラムは短期、長期どちらも充実していて、多くの友達がプログラムを利用して夏休みに飛び立ちました。現地でのコミュニケーションに英語は必須です。

さらに新歓期には国際交流系団体の新歓副代表を務めましたが、驚くほど多くの新入生が、国際交流・留学・英会話 といったキーワードに惹かれていました。



このブログを読んでいる皆さんも、受験英語を超えた、'使える英語' に興味があるのではないでしょうか。



↓↓↓ 主に時間のある高校1、2年生に読んでもらうといいですが、3年生の人も意識してもらうだけで無駄な暗記が減ると思うのでぜひ☆ ↓↓↓

以下、私がネイティブと会話をしていて、「英語がナチュラルだね」「アメリカンアクセントだね」と言われるに至るまでに、中学から意識した勉強法を書きます。ボキャブラリーが一気に増やせるのと、ネイティブなイメージで文を読み流したり聞けるようになるという効果があると思うので参考にしてください。

ただ、付け焼刃では効果が無いので、まだ時間のある人はぜひ、という留保をつけておきます。





1.take,go,work,come,bring  などの多義語は、日本語訳でなくイメージで覚える。安直な例なのですが、go という単語を '行く'  という日本語に対応させて覚えるだけでは go bad(腐る) の訳やイメージがしっくりきませんよね?実はこの単語を、'自分から(その場から)離れていく'というイメージで覚えておくと、自分に望ましくない方向へ物事が進むというニュアンスで、この熟語を理解できます。





2.動詞と組み合わさって熟語を作る副詞や前置詞(in, out, on...)もビジュアルで覚える。

これも良くある例ですが、on という前置詞を、'~の上に'という役で覚えたのではナンセンスです。ネイティブのonのイメージは、'接触' です。'a fly on the ceiling' は、天井の上にいるのではなく、下向きにくっついているハエを指します。2.を達成できると、イメージを考える事で、皆さんにとって苦しみの暗記でしかなかった、'このときにはこの前置詞を使う' 感覚が手に取るように分かります。

1.と2.ができるようになると、実は熟語と呼んで暗記すべきものはごく少数にすぎないと気付きます。というのも、自分の中のイメージの組合せで句動詞が言えてしまうからです。

私は'rush' の日本語訳を暗記していませんが、香港の山で犬に追いかけられた時に一目散に逃げたエピソードを友達に伝える時に、動詞のイメージと、'away' のニュアンスから、'rush away' という句動詞を思いつきました。これをグーグルで調べてみると、熟語として載っていて、日本語訳もぴったりでした。

 

 

3.語源から動詞を覚える

英単語は '形態素'という意味をもつ最小単位に分けることができます。これは、漢字でいう「偏(へん)・旁(つくり)・冠(かんむり)」に相当します。語幹、接頭辞、接尾辞があり、ラテン語から派生したものが多いです。これらの組み合わせで意味が決まります。

例えば、'reject' は 反対する という意味の単語ですね。分解すると、reject: re(back)+ject(投げる)となります。()の中が、'形態素'の持つ意味ということになります。're' は接頭辞なのですが、例えば'recede' 等の単語で、後ろにという意味を示しながら含まれています。'ject' を含む単語には、'project', 'subject' などがありますが、どれも投げるというイメージが効いてきています。

 英単語の分解・主要な要素の暗記・組合せという作業によって、日本語訳を忘れてしまったり知らない英単語に出会ったりしても、イメージから意味を推測できるという強力な武器なのですが、一定数の暗記をしなければ相互のつながりを実感できないので注意です。

 

 

4.スペルと発音の規則の関係を覚える。

英語を話せるようになるためには、単語を音として自分の中にストックしなければなりません。文字列として覚えたのでは、言語として使えません。さらに、その覚えた音とスペルが自分の中で対応できれば、スペルミスが減ります。英語のスペルと音の関係は規則的です。ここでいう '音' に は発音の他にアクセントも含みます。

例えば、単語の最後に来るeは、直前の母音をアルファベット読みにするという力を持っています。但し、母音の直後の子音が同じものが二個重なるとそのままです。(mad と made の対比, apple の例外)

皆さんghotiという単語は知っていますか?そう、魚のことです。こんな笑い話がありますが、必ずしもスペルと音が一対一ではないので、ネイティブと同じスペルミスはしてしまいます。つまり、同じfの音を持つスペルの、ghかfのどっちが正しいかは暗記が必要にはなってしまいます。

 

 

5.コロケーションを意識する。

これはもう英文にたくさん触れてストックを増やすしかありません。人口(population)が多い場合は'large' を使う。強い雨 は'strong rain' ではなく 'heavy rain'。

 英語を沢山使っていると、違った言い回しに出会った時、気持ち悪いと感じるようになります。自分の書いた英語のコロケーションが不安だったら、グーグル検索にかけて見ましょう。ヒット数が少なかったら、そんな言い方はネイティブはしないのです。

 

 



紹介したのはほんの一部です。まだまだ引き出しがあるので、英語を話せるようになりたい人はぜひ声をかけて下さいね!!

 

 

最後に宣伝です!ただ今東大特進では、高校1、2年生向けの「英語エリートプログラム」の申込を受け付けています。

 授業でおなじみの宮崎先生と、ネイティブ講師を加えての、ライブ双方向授業をPCで受講頂きます。

「聞く」「話す」力にもフォーカスしているのが特徴です。

 

 

長文に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

 
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2015年8月27日 17:38

リラックス法のご紹介

こんにちは、3年生スタッフの佐藤柚花です。ブログを書くのは何回目になるでしょうか......

夏休みも終わりに近づき、毎年この時期あたりから受験勉強について焦りや不安を感じ始める生徒さんが増えてきます。今年の皆さんはどうでしょうか??1、2年生はこんなこと聞きたくないかな......(笑)

スタッフとして秋を迎えるのは3回目になりますが、去年までも
模試の結果が芳しくなかった、夏休みにあまり納得のいく勉強ができなかった、学校が始まったら意外と時間がない、などの相談を受けることが多かったですね。
私も現役時代順調に成績を伸ばしていたタイプではなかったので、同じように辛く感じた時期がありました。

でも、辛くてもただただがむしゃらに勉強すればいいわけではなくて、夜眠れなくてもその分勉強すればいいわけでもなくて、受験生にも、いや受験生だからこそ、リラックスできる時間が必要です。

そこで、ほんの数例ではありますが、私が過去に実践してよかったと思うリラックス法をご紹介しようと思います。以前住田さんが書いてくれた、お腹をさする方法もなんとも可愛らしくて素敵だと思います(?)。

【1】快眠法

①寝るときの呼吸は、「吐いてから吸う」
 夜だけでなく、ちょっと疲れて仮眠を取りたいときにも「頭が冴えてしまって眠れない......」「焦りばかりが募って余計なことを考えてしまう......」と感じることはないですか?
 こういうときは無理に「吸って吐く」を意識するとうまくいかないので、「ゆっくりと、吐けるだけの息を吐いてからその反動?に任せて自然と息を吸う」 ようにするといとも簡単に眠たくなれます。
 何かのテレビ番組で、某俳優さんも実践していると仰っていました。「呼吸」も、吐くという意味が先に来てますね。

②快眠アプリに頼る
 ①でもだめならこれです。眠りたいときに流すとよい音楽がいくつか収録されているものがあります。びっくりするほどよくできています。再生時間を1時間に設定していますが、未だかつて音楽が止まるまで起きていたことがありません。

【2】緊張を吹き飛ばす
試験のときにおすすめです。

①周りの人を観察する
 周りの受験生たちをよく観察して、彼らにふさわしいあだ名をつけてあげましょう。もちろん心の中でです。ふざけていると思われるかもしれませんが、意外と冷静になれてよいです。観察するだけでなく、あだ名を考えることで自然と頭が集中できるのだと思います。

②深呼吸は「きちんと吸う」
 緊張しているとき、人間の脳には酸素が十分に行き届いていないらしいです。だから深呼吸には科学的根拠があって、酸素をしっかり補うことで緊張をほぐせるのだとか。「深呼吸してみて」と言うとなぜか大きく息を吐く人が少なくないのですが、それは溜め息です。【1】①とは逆に、しっかり吸ってから自然に吐いてください。

【3】疲れをとる
 ①香りのものに頼る、②マッサージをする が基本ですが、両立できるマッサージオイルはおすすめです。私も最近買いました。
 受験生は上半身が凝りやすいと思いますが、マッサージにおいてどこにも共通して言えることは「骨の横」の部分はだいたい効きます。特に頭蓋骨と首の骨の間(後頭部下、左右1か所ずつ)は頭がスッキリする「穴場」です。お試しあれです。

塾のブログっぽくなくなってしまいましたが、我ながら地味に役に立つ情報なのではないかと思います。1,2年生の方も、リラックスしたいシーンがあったら使ってみてくださいね。




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2015年8月21日 14:31

進振りについて

皆さんこんにちは。文科三類2年の川上拓朗です。主に現代文の授業運営を担当しています。このブログを書くのは初めてなので、少し緊張しています。

今日は東大の2年生にとって、自身の将来に関わる重要な日でした。

そう、進学振り分けの第一段階進学内定者発表です。

来年度より「進学振り分け」制度は「進学選択」制度に変わるらしいので、システムの紹介は置いておくとして、この記事では自分の体験を書きたいと思います。


僕は高2のときの文理選択において、実は理系を選択していました。これは僕の母校は大半が理系に進むため、特に何も考えずに周りに流されてしまったことに因ります。
進路についても、なんとなーく理科二類に入ってなんとなーく農学部に進もうかなー、程度しか考えていませんでした。
しかし、僕は中学生の頃から「日本語について研究したい」という思いを持っていて、その思いはずっと頭の片隅を占めていました。

理系に進んだは良いものの、物理や数学の授業についていけなくなり、成績が急降下し始めた高2の12月。ある日、「自分は本当に理系に進みたかったのか」などと現実逃避的に考え込んでいると、先述した頭の片隅の思いが徐々に膨らんできて、思い切って文転を決意しました。

そこからの受験生活については割愛しますが(気になる人は合格体験記を読むか、直接聞いてください笑)、なんとか文科三類に合格することができました。

大学に入ってからは、せっかくの前期教養学部を活用しようと心理学や教育学の授業を受けて、そちらに進もうかとも思いましたが、結局はメインで受けていた国語学・言語学系の授業に惹かれて、「文学部言語文化学科日本語日本文学(国語学)専修」を志望することにしました。

そして本日、無事に文学部言語文化学科日本語日本文学(国語学)専修に内定しました!

文学部言語文化学科日本語日本文学(国語学)専修は、所謂「底割れ学科」(志望者が募集定員に達しない学科)なので、余程のことが無い限り大丈夫だとは思っていたのですが、いざ決まるとやはり嬉しいものです。

新学期からさっそく学部の授業が始まるので、心機一転、勉学に励みたいと思います。


既に「〇〇学科に行きたい!」と思っている人も、まだ具体的な進路が決められない人も、進振りを終えたスタッフにいろいろ聞いてみると良いのではないでしょうか。
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2015年8月20日 14:57

経済学部(完結編)

暑くない......いやまだ暑い。伊沢です。


夏休みももう終わりと言うことで、今まで長々と書いてきた学部紹介にケリをつけたいと思います。もう誰もまわり書いてないし!
前篇では学部全体について、中篇では基礎的な経済学について書いてきましたが、後篇では経済学に属する様々な分野を連ねておきたいと思います。


前回は経済学についてお話したので、次は経営学について簡単に。
とても簡単に経済学と経営学を分けるなら、経済学は「社会や国にとっての最大利益を追求する」ことを目標とし、経営学は「その会社にとっての最大利益を追求する」ことを主眼とします。この言い方は経営学が嫌な学問に思えるので、ふさわしくないといえばそうなのですが......。
経済学は利益最大化の手段として数式を使ったモデリングを用いることが多いのに対し、経営学の手法は多岐にわたります。表を用いて会社の成長段階ごとの戦略を示したポートフォリオ分析が代表的なものですが、様々な方法を、どちらかといえば「理念的」に積み上げたのが経営学と言えます。

数年前に流行ったドラッガーは経営学者です。アメリカではMBA、つまり経営学修士の資格は重宝されています。日常に接点の薄い経営学ですが、女子を中心に人気のある学科となっています。


これら経済と経営は学科としての歴史が長いのに対し、第三の学科・金融学科は今年できたフレッシュな学科です。

金融学というのは、主に経済学的な手法と理論を用いて、様々な金融商品、システムに関しての理論を構築していく分野です。
これ!と一言で言い表すのが何とも難しいのですが、とっても簡単に言ってしまうと、保険や投資のリスクと収益について、グラフと数式を用いて分析する、という感じです。

いかにも経済学部!といった感じの金融学科には、やはり数字や経済学が好きな人が進むという印象です。ビッグデータを用いた金融工学などは現在注目されている分野でもあり、今後、より学科として拡大していくことが予想されます。



さて、ここまで三つの学科とその概要を解説しましたが、ここからはエゴに走り、普段私が何を勉強しているかを滔々と書いていきます。

普段私がゼミで学んでいるのは「財政学」です。いきなりピンときませんが、要するに政府がどのように資金を調達し、どのように民間へと流すのかを研究する学問です。
現在政治における一大争点となっている消費税の問題も財政学の範囲です。消費税は、数ある税制の中でも福祉政策との相性が良い徴税方法であり、公立性の面からも歪みの少ない税だという特徴があります。しかしその反面、よくニュースで言われているように逆進性を持っており、低所得者へのケアが必要になっても来ます。などなど、こう考えると、意外と身近な学問です。

このような税制だけでなく、公共財の分配方法(ある湖で漁業を許可制で行うとき、許可料をいくらとれば効率的かなど)やら、最適な福祉保険制度をモデルで求めるやら、政府(国の政府&地方の政府)が主導となる経済学はその多くが財政学の範囲内です。

財政学を学んでいる人は、その性質上公務員になる人が少なくありません。ただ、それと同数かそれ以上に民間に就職する人もいます。財政学は、国と地方、地方政府と個人、というような面だけでなく、サービス提供者と受益者という関係におけるシステム一般に応用が可能であり、その点で民間に進んでもその力を十分に生かすことのできる学問なのです。実際に私も院進後は民間を目指しています。会員制サービスの使用料金をどのように徴収すればいいのか、全てのユーザーが使えるシステムにはどの程度お金をかければいいのか、予算に組み込めばいいのかなどなど、応用範囲は無限とも言えるのです!


......ところで、今いるゼミは本業で財政学をやっているのですが、ゼミ終了後、有志による勉強会という形で統計分析を学んでいます。体的には、"stata"という統計解析ソフトに統計データを読み込んで処理し、それについて検証するという形です。
統計は大学に入ればほぼ全ての生徒が勉強することになる科目ですが、その面白さは通り一遍の勉強ではいまいち得られません。ソフトを使って複雑かつ大量のデータを簡単に処理し、統計の面白さに直に触れられるのがこの勉強会の面白い所です。

一学期のラスト、私にこの勉強会での発表の順番が回ってきました。ここで私が分析し発表したテーマは「プロ野球の結果は、開幕前にどの程度決定されているのか?」というものです。複雑なお金のやり取りだけではなく、このような事も全て数字で解決できてしまうのです。統計の応用範囲の広さたるや!少し興味が湧いてきませんか?

この研究では、1980年から2014年まで、プロ野球12球団の勝ち星をその年の強さの指標として定めて検証を行いました。前年度の勝ち星の数と、その年の年俸総額を説明変数として定め、この二つの「開幕前に決定済みの要素」(年俸総額は年度内の補強などで若干動きますが、今年の巨人フランシスコのようにあまり大勢に影響がないように思えるので省きました)の多寡がどの程度その年の勝ち星に影響するかをソフトで検証してみました。

この時、これら説明変数と当該年度勝ち星の相関係数を調べ、導出した自由度調整済み決定係数の大小が、「開幕前に決定済みの要素」がその年の結果に与える影響を指しています。なんのこっちゃですが説明してもさらにややこしくなるので、そのような用語があるんだな程度に。
これで簡単に結果が出るのですが、答えを出しただけでは半分しか終わらないのが統計学です。ここから更に色々な検定と分析をして、果たして導出した値が正しいのかどうかを入念に検証します。F検定、ハウスマン検定といった値の確からしさの確認や、固定効果モデル、変動効果モデルなど各種エフェクトを交えた他モデルでの検証などを経て、ついにその値が統計学的にある程度確からしいことが証明されます。ここまでに数式を7,8本使ってごちゃごちゃと作業していきます。



......で、結果。
日本のプロ野球は、シーズン前の段階で既に、結果の約三割が決定済みなのです!
自由度調整済み決定係数R^2の値は0.33くらいになり、検定結果も十分に確からしい値です。
じつに43試合もの結果がシーズン開始時に決まっているのです。昨年度の勝ち星が多いチームほど、そしてお金を持っているチームほど、43試合のうちに占める勝数は多くなります
(ちなみに、データを1995年以降に限定すると、5パーセントぐらい結果が下がります。昔に比べるとお金を掛けても勝てなくなっている、ということです)。


......なーどという遊びが、統計で出来てしまいます。しかも一人で。
ちょっと面白くないですか!?別に野球でなくても、データが決まっているものであれば何でも大丈夫です。CDの売り上げとライブの回数の相関、テレビ出演回数と視聴率の相関などなど、応用は無限です。
気になったことを自分で調べられる」「世の中の常識が正しいかどうか自分で見極められる」、という統計の面白さ。数字に踊らされる側ではなく、数字を躍らせる側に回ろうではありませんか!!

細かい用語は正確性を期すため抜かさずに書きましたが、そんなものはどうでもよいのです。知らなくても統計は出来ます。日常に溶け込んだ真理の数学たる統計の素晴らしさは、どうでもいい単語によってゆがめられることはありません。特に理系の方、経済学部に来れば数字の力で世の中をダイレクトに変えられます!是非統計で真理を探究して下さい。


興奮が最高潮に達したところで、いつ終わるともつかぬ私の経済学部三部作を終わりたいと思います。正直全部真面目に読んだ方はまずいないと思いますが、少しでも経済に興味を持っていただけたなら幸甚です。では。
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2015年8月18日 18:01

夏休み、ラスト2週間!

「夏模試から、何か成長したのだろうか。」

 

秋模試の頃、みなさんの多くはこう思うことでしょう。

「受験の天王山」たる夏休みを経て、受験本番までの中間地点。

現役生たるもの、実力は大幅に伸び...ているわけでもないんですね。

 

みなさんも耳にしたことがあるかもしれませんが、

「現役生がいちばん伸びるのは、直前期」

です。

 

なぜ、夏休みに、毎日こ~~~んなに一生懸命みなさんが勉強しているのに、

学力は、最後の最後の直前期まで!伸びてくれないのでしょうか。

 

※ちなみに、直前期無双伝説の信憑性は、高い気がします。

あくまで一例ですが、二次文系数学で1ケタを覚悟していた私の成績は、直前1か月で突き上げられるように伸び、本番で52点(...数学がとても苦手な人にとっては驚くべき点数です...)を獲得しました。

 

 

答えは、夏や秋の時点では、まだ学習内容の内在化が完了していないからです。

世界史の教科書を一周読んで、完全に理解したところで、一問一答が解けるようになるわけではないし、自分で論を組み立てられるようになるわけでもありません。

教科書を読み、問題を解き、論理を自分の声で話せるようになること。

人生はよく螺旋階段に例えられますが、ここでも同じことが言えるのではないでしょうか。なかなか、根気のいる過程です。

 

みなさんがするべきは、これに「淡々と向かい合う」ことです。

状況を悲観する必要もないし、きちんと最終目標までの課題さえ整理できているならば、心を揺さぶられずにただ、学習を進めてゆくまでです。

もちろん、自分の弱みに対しても、目を背けずに淡々と向かい合いましょう。

そうやって、螺旋階段をタンタンッと駆け上がってゆくことが、ここからの半年間に求められるんじゃないかな。なんちゃって。

 

 

そんなわけで、夏模試で得た様々な気づきひとつひとつにも、正面から向かい合ってください。

リスニングの問題チェックを、何分で終わらせたら、時間が足りたのか?

あと30分早く会場に到着して古文単語をさらっていたら、あの失点を防げたのではないか?

先輩たちの合格体験記をめくってみるのも、より実感を伴って読むことができて、良いかもしれません。

 

 

そのあとは、ただ学習を重ねること。

 

 

話し相手がほしくなったら、東大特進コースに電話してみましょう!

小さな悩みでも構いません、自分の学習状況を整理して報告するだけでも、目の前の道のりが透き通って見えることでしょう。

みなさんが、長い道のりに潰されずに、元気にこの夏を走り抜けていってくれますように。

 

 

文学部4年の月野でした。

(社会学を勉強しています。興味のある人は、声をかけてね。社会学はおもしろいぞ!)

 

 

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2015年8月17日 10:30

夏模試お疲れさまでした☆

こんにちは。法学部3年の勅使河原美紗です。


受験生の皆さんは、2週連続 夏の東大模試を終えたところですね。
きっと2日間で4教科すべて受験するのは初めての人も多く、
体力的にも大変だったのではと思います。
お疲れさまでした(*^^*)


さて、少し息抜きをしたら、早速模試の復習に取り掛かりましょう!

復習の際は間違えた問題やあやふやだった知識を確認し、解き直すという
「問題自体の復習」も勿論大事です。
だけどただただ解き直して、その問題が出来るようになるのでは足りなくて、
今後の方針を確認するべく、現在の自分の学力を分析することを意識してほしいなぁと思います。

たとえば、
今回解けなかった問題を解答できるためには、自分になにが足りていなかったのか?
英数国でまた基礎が固まっていない分野はどこか?
知識不足か演習不足か?
秋以降の英数国と理社との配分はどうすれば、合計で合格点に達するか?
などなど。

そして、自分にいま足りないものを埋めるにはどうすれば良いか、考えてみましょう。

成績表の返却はしばらく先ですが
自分で分析すればかなりのことが分かり、返却を待っている期間も最大限有効に使えるのではないでしょうか。


東大受験生の皆さんは、既に入試本番までの勉強計画を各自もっていると思いますが
受験勉強もそう計画通りにいくものではありません。
しかも2次試験本番まであと半年もあります。
半年の間努力の方向性がずれてしまっては、成績だって伸びるものも伸びません。

そこで模試をいうメルクマールを定期的に使って現在地を測定し、
軌道修正の指標にしてくれればいいな、と思います。


自己分析・軌道修正が出来てまた走り始めたら、
次のメルクマールは10月11日の第2回東大本番レベル模試になりますね(*^^*)
気を抜かずに残りの8月、そして9月・10月も頑張っていきましょう!


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2015年8月14日 17:38

世界に飛び立て!

みなさん、体調は如何でしょうか。学習進度が心配でも、体を壊しては効率が悪いです。無理をせず、といってもやるべきことはしっかりこなす。そういう習慣は今のうちからつけておきましょう。
お久しぶりです、法学部3年生の村尾です。

突然ですが、100年目の節目といって皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?

100年前の1915年といえば、第一次世界大戦真っ只中。イーペルの戦いでは初めて大規模な毒ガスの使用がなされました。
ルシタニア号がドイツ軍のUボートにより沈没させられたのもこの年。のちにアメリカが参戦するきっかけとなった事件ですよね。
対華二十一ヵ条が出され、受諾されたのもこの年。大きな時代のうねりがそこには。

お勉強はさておいて、100年目といえば、高校野球です。兵庫県は西宮の甲子園球場にて日々、熱戦が繰り広げられています。法学部の試験勉強で忙しく、ニュース等で耳にする程度でしたが、地方大会から白熱の試合が多かった印象です。ひそかに期待を寄せていましたが、期待以上の展開のようです。
ちなみにかつては台湾や朝鮮からの参加校もあったとか。日本がかつて植民地支配をしていたからですが、こんなところにも歴史の教科書のお話が絡んでくるんですね。

ところで、皆さん、留学には興味がありますか?
前総長はよく「タフでグローバルな東大生」になってほしいと演説されていましたが、東京大学は交換留学などの制度が充実していて、僕の友人もちらほらと海外へと旅立っています。
オーストラリア、カナダ、アメリカ、中国、ロシア、シンガポール。国も違えば大学も違う。特進スタッフからも教養学部3年の山岸君と法学部3年の木村君が羽ばたきます。(先日、送別会を開催しました!)

留学する目的としては「現地性」を重要視するものを良く聞きます。オーストラリアへと赴いた彼女やシンガポールへ飛び立った彼は多民族国家の在り方について実際に自分の目で見て感じ取って学びたいと言っていました。
中国に行く彼は、中国語をマスターしたいと意気込みます。別の彼は、推測ですが、将来を見据えて中国のエリート層とつながりを強くしておこうと考えていると思われます。

たしかに交流だけならば東大にいるだけでいくらでも機会はあります。学生団体に所属する、留学生が受講している授業に紛れ込む、あるいは大学側が用意してくれるイベントに参加する。それでも足りない何かがあるからこそ留学するのだなと思いますし、だからこそ彼らと話をしていて楽しいのでしょう。

もちろん、実際に留学して初めて得られる気づきも多々あるはずです、というより均質性であれ異質性であれ発見があるのは必然です。
でも、気軽に行ってみな!と言われたってお金もかかるし、心細いし。

困難にも負けないほどの「憧れ」はありますか?
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2015年8月 7日 17:22

経済学部(勉学)

暑い。伊沢です。

 

明日はいよいよ一発目の東大模試・駿台実戦ですね。

私から言っておきたいことは、「漫然と受験してはいけない」という一点に尽きます。

多くの受験生にとって、夏の早い時期というのはまだ十分に勉強が仕上がっていない期間です。しかし、それを言い訳に使うようでは前途が思いやられます。

真にこの機会を活かすのならば、「完全に理解している所、勉強したけど忘れた所、勉強していない所」の境界をはっきりさせ、今後の勉強の指針とすることを目標に受験して下さい。そのために、本番中でも点数に夢中にならず、完全にわからない所や忘れていたところには、後から復習した時にわかるよう印をつけておくことをお勧めします。

以上を実践するために最低限本番前にやっておいてほしいことは、どのような順番で解くか、どの問題を捨てどの問題に時間を掛けるかという戦略をしっかり立てて臨んでください。おたおたしている間に終わってしまっては完全に無駄です。

模試は模試です。特にこの時期、初めて東大形式での実戦に臨む人も少なくないでしょう。点数などは二の次です。私も夏の判定はCとDでした。でも受かっています。

大事なことは何よりも復習。全国のライバルとの位置関係を探り、現在地を知るベンチマークとして今回の模試を味わい尽くしてください。

 

 

ということで本題。以前書きました導入の続きとして、経済学部で具体的にどのような勉強が行われているかをご紹介します。

 

前提としてですが、経済学部の授業は二年の冬学期から始まります。二年の冬学期の間は、基礎的な8科目を全員が共通で受けることになります。ミクロ経済学、マクロ経済学、経営、会計、経済史、統計、マーケットとファイナンス、経済原論の8つです。このうち6つの授業に関して単位の取得を求められます。全ての授業は2コマぶっ続けで授業が行われ、それが週八。単純計算で週に24時間張り付きです。

これらの科目が終了したら三年からは本郷で選択制の授業+ゼミになります。この時期は他学部の授業を取得することも可能で、二年冬に比べると若干楽になります。

では、ここらへんで具体的な勉強内容に触れていきましょう。

 

まずは良く耳にするミクロ経済学とマクロ経済学の違いについて。

ミクロ経済学は、「個人の行動」に焦点を当てます。価格の上昇、税制の変化、生産量の増加などがどのようにして経済に影響を与えるかを見ていきます。

ミクロ経済学をツールとして用いるジャンルには、公共経済学や農業経済学、財政学などがあります。私自身も財政学のゼミに入っているのですが、そこでは色々な種類の税の掛け方によってどのように個人の行動(消費の意欲、就労の意欲、政府の税収、社会的損失etc.)が変化するのかを学んでいます。税に限らず、保険や公共施設など様々なサービスの値段や分量は、このようなミクロ経済学に基づいて設計・提供されているのです。

 

ミクロ経済学を深く学ぶ上で欠かせないツールが、興味のある方も多いと思われるゲーム理論です。(ゲーム理論によってミクロ経済学が発展し、ミクロ経済学の発展に伴って公共・財政なども伸びる、といった構造になっています、なんとなくですが。)

このゲーム理論というジャンルは学問としての歴史が浅く、ナッシュ、セルテン、ハーサニーという三人の学者が1994年にノーベル経済学賞をゲーム理論家(Gamer)として初めて受賞、というようにその成果が応用され出したのはここ数十年のことです。とはいえ、人間の競争と情報の非対称性を理論化し、経済競争の分析におけるフロンティアを開拓した点でとってもとっても価値のある学問です。

詳しく歴史を述べてもしょうがないので、期末テストの過去問から何問か簡単に紹介します。

「東西に延びる1kmある砂浜に、全く同質のサービスを提供するアイスクリーム屋が二軒、同じタイミングで出店する。砂浜には等間隔で顧客が位置しているとし、アイスを買う場合は必ず近い方の店でアイスを買う。来店する確率は(1-自分の位置と近い方の店との距離)である。

①今、もう一軒の店が半分より西側に立地する時、自分の店はどこに出店することが最も望ましいか。

②二軒の立地におけるナッシュ均衡解(Nash-Equilibrium)を全て求めよ。」(ホテリングの立地ゲーム)

「企業Aが占有している市場に企業Bが参入を計画しているとする。まず、企業Bは参入するかしないかを選び、参入しないことを選んだ時点でゲームは終了し、A、Bの利得ベクトルはそれぞれ(4,0)となる。参入を選んだ時、企業AとBはそれぞれ<高価格戦略、低価格戦略>のどちらかを選択する。利得ベクトルは、<高、低>→(-3,3)、<高、高>→(2,2)、<低、低>→(1,1)となる。この時、両者の部分ゲーム完全均衡を全て求めよ。」(不完全情報ゲーム)

「上において、Bが参入した際、Aのみが競争的戦略か協調的戦略を取ることが出来るとする。前者の時利得ベクトルは(5、-2)、後者の利得ベクトルは(3,3)となる。この時、両者の最適戦略の組を記せ。また、競争的戦略をとったときの利得ベクトルが(2、-1)となった場合ではどうか。」(この問題は皆さんでもできます!暇なときチャレンジ!

「AとBが1mの金の延べ棒を分け合うゲームを考える。まず、Aが自分の取り分xA1を提案する。Bがこれで納得した場合、取り分は(xA1、1-xA1)となる。納得しない場合、BがxB1を提案する。Aが納得した場合、取り分は(1-xB1、XB1)となる。これで納得しなかった場合、次にAがxA2を提案し、納得した場合は(δxA2、δーδxA2)となる。δは割引因子であり、δ∈[0,1]である。これらをどちらかが納得するまで繰り返し、1期ごとに割引因子が乗算されていく。このとき、二人の取り分はどのように決まるか。」(相互提案ゲーム)

「AとBの二人がオークションを行う。より高い価格を入札した方が商品Xを手に入れるが、その時の買値は低い方の入札額となる。どちらも自然数の範囲で入札額を決定することが出来、Aにとって商品Xの価値は2.5、Bにとっては5.5である。二人の戦略は入札額とし、双方の戦略は同時に提示される。また、以上の条件は全てABともに既知であるとする。この時、均衡での戦略の組を求めよ。ただし、入札額が同じであった場合、両者は商品を半分ずつ受け取り、半分ずつ額を支払うとする。」(ベイジアンゲームにおけるSecond-Price Sealed Bid Auction)

 

などなどなど。どうでしょう。皆さんの心をくすぐるやたらと長い用語がバシバシ出てきますよ。これらを学ぶことで、様々な経済学上の現象を数学的に説明できるようになるのです。

そう、ゲーム理論はもはや「数学」です。文系とはとても思えません。というより、ゲーム理論家のほとんどが本業は数学者です。経済学は根本のところでは数学と不可分です。数学恐怖症だけど経済に興味があるという人は、是非高校数学でつまづかないよう実力を磨いてください。

 

長くなってしまったので、答えが気になる(物好きな)人は伊沢まで聞きに来てください。時間がある時解説いたします。

 

さて次にマクロ経済学について。ミクロに比べて学問的に新しいこの分野は、経済学上の巨人・ジョン=メイナード=ケインズによる「ケインズ革命」により開かれた学問です。主に、税収増や国際的な取引、金利や貨幣量の変化が、国の経済(需要と供給、貿易量などなど)にどのような影響を与えるのかを解き明かしていきます。分野としての新しさゆえに曖昧な部分が無くはない学問であり、ミクロよりも難しいというのが第一印象です。

とはいえ現在の最先端はマクロ経済学であり、人気の高い学問でもあります。マクロ系のゼミは総じて選抜の競争率が高く、特に女子率が高い!という点も注目です(今年度は珍しくゲーム理論の松井ゼミが一番人気でした)。

リーマンショック以来の停滞的な国際経済、株価の動向、国際の理論などなど、やはりニュースで聞く多くの問題はこの学問で解き明かすことが出来ます。私はこのジャンルがとーっても苦手なので、あまり詳しい解説や理論の紹介をすると間違いが出そうなのでやめておきますが、興味がある!という方はお声掛け頂ければテキストなどお見せいたします。何が苦手って、短期なり長期なりモデルごとの設定がややこしくてそのたびに説明理論が変わるんだもの......。

 

 

はじめに、が劇的に長くなってしまいました。ということで、続きを次回に譲りたいと思います。次あらば、私が専門的に習っている財政学や、統計の面白さについて、さらにはここで紹介できなかった経営や金融についても軽くご紹介しようと思っております。

模試、落ち着いて頑張って下さい。遅刻だけはしないように。ではまた後日。

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こんばんは。

初めてブログを書いています、東大特進スタッフ2年、理科2類の住田有子と申します。

 

明日はいよいよ、駿台東大実戦ですね。拙筆ながら激励文を書こうかと思います。

 

明日の模試は基本的に、皆さんにとって初めての大型東大模試となります。これまでの模試と桁違いの量の東大受験生が受験する本模試は、今後の皆さんの学習の指針となるものです。よく復習して最大限に活用していただきたく思います。

 

緊張している方もいるかと思うので、そんなときのためのおまじないをお伝えします!

それは、どうしよう...と思ったとき、自分で自分のお腹をさすりながら、「だいじょーぶ、だいじょーぶ」と自分に言い聞かせることです(笑)

私は模試も入試もあまり緊張しなかったのですが、プレゼン等人前に立つのが苦手で、そのときはこのおまじまいをかけます。とてもよく効きます。騙されたと思って使ってみてください(*^^*)

 

それでは、今日は少し早めに寝て、明日は実力を発揮してくださいね。甘いものが好きな人はお菓子も買っていくと良いでしょう!たくさんのライバルの姿を見て、この人たちと一緒に東大生になるんだなとワクワクしながら乗り切って下さいね。応援しています。

 

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2015年8月 6日 19:30

English Camp!

こんにちは!法学部3年の勅使河原です。

 

3年生による学部紹介がしばらく続いてきましたが、

私の所属する法学部については、先日平山君が記事を書いてくれたので

この流れを思い切って切ります(笑)。

 

そこで、今回はまさに今日私がお手伝いをしてきた、

東進イングリッシュキャンプ2015

についてお話しします。

 

イングリッシュキャンプについて、皆さんは知っていますか?

今年初めて、高1・2生を対象に実施された、

1週間まるまる朝から夕方まで、英語漬けの体験をしよう!というものです。

具体的には、3~4人のグループごとに英語でディスカッションやプレゼンテーションをしたりと、様々なアクティビティに取り組みます。

なんと朝10時から夕方5時半までのキャンプ活動中は日本語禁止!どこに行っても誰と話しても英語であふれています。

 

更にこのプログラムのすごいところは

ハーバート大・コロンビア大・シカゴ大・UCLA(カリフォルニア大学ロサンジェルス校)などなど

アメリカの名立たる大学から学生を招いており

各班に一人ずつ、先生として彼らがついてくれるところです!!

世界トップレベルの学生ですが、彼らはとても気さくで明るく、丁寧に生徒たちを指導していました。

 

ちなみにプログラム4日目の今日は

自身が大学で学んでいることについてアメリカ人学生がプレゼンテーションし、

それについて質疑応答や班でのディスカッションをする、という内容でした。

ハーバードなどでどんなことを勉強するか、学生から直接聞けるなんて、いかにも面白そうですよね(*^^*)

明日は最終日ということで、一人一人自分の書いた原稿でのスピーチを披露するそうです。

 

そんなプログラムのお手伝いをして私が抱いた感想は、

日本の高校生だって、英語でも話せる!もっともっと自信を持って話していい!

ということです。

 

今日イングリッシュキャンプに来ていた生徒たちは

キャンプ中、コミュニケーションをとるのに英語を使うほかないので

とにかく思ったことを、何とか英語にして口にしていました。

もちろん文法的に正しい英語を話す子は少ないし、単語の使い間違えも多々あるけど

言わんとすることはアメリカ人学生にもほとんど全て通じていたし

しかも例えば質疑応答でのその発言内容が、アメリカ人学生も驚くほど鋭かったのです。

 

これを見ていて私は、英語はやはりコミュニケーションのためのツールに過ぎないし

日本の高校生は、そのツールを使おうと思えば使えるだけの力をつけているのだなぁと思いました。

 

きっとこれを読んでいる高校生の皆さんのなかにも、

英語は好きでよく勉強するけど、スピーキングは苦手、という人は多いと思います。

高校の授業ではなかなかスピーキングの練習が十分にできないので

当たり前といえば当たり前ですよね(^^;)

でも、ライティングの練習をしている皆さんは英語で自分の考えを表現する力をきちんと蓄えています。

多少の間違えは仕方ないと割り切って(ネイティブだって話し言葉の文法は決していつも正確ではないくらいです)、

恐れず英語という自分のツールを使って欲しいなぁと思います(使わないのはもったいない!)。

 

といっても高校時代に英語でコミュニケーションをとる機会も少ないと思うので

もしまたイングリッシュキャンプのような英語漬けになれる機会を見かけたら、

ぜひ飛び込んでみてくださいね。

言葉は使えば使うほど磨かれるし、磨けばスキルとしてきっと自分の役に立ちます!

 

 

ではでは、まだまだ暑さが続きそうですが、くれぐれも体調を崩すことのありませんように(*^^*)

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2015年8月 3日 19:30

経済学部(紹介)

暑い。伊沢です。

流れ的に学部紹介をする感じです。頑張って書きます。

 

私が所属しているのは経済学部です。よくあるアレですね。「就職に有利」「砕けた雰囲気」がよくあるレッテルです。真偽のほどは後に譲るとして、今回はうわべを撫でる程度に経済学部について語ってみたいと思います。

 

Ⅰ.概略

東京大学経済学部は、一学年約300人から成ります。経済学科、経営学科、金融学科の三つに分かれますが、特に各学科ごとに決まったものを履修するというものではなく、フリーに授業を取ることもできます。もちろん、他学部の授業も受講可能です。

経済学部の特徴は以下の通り。

①単位が取りづらい

多くの授業が出席やレポートではなく試験に重きを置いており、試験一発勝負により単位認定が行われます。自分の時間が欲しい人間にとってはこの上なくいい制度ではありますが、その分学期末の試験はヘビーです。

多くの科目は、週二コマ×13週間=26コマから成ります。一コマは105分です。45時間30分です。付け焼刃の試験勉強では到底かないません。

上で挙げた構成の授業は、可以上の評価で4単位を手にすることが出来ます。卒業までには88単位が要求されます。授業にフルで出たと考えると、1001時間です。16日半くらいですね。あれ、意外と短い?

 

授業の内容もヘビーなものが多く、半数以上の授業で数学ⅢC以上の知識を用います。この間の授業では「二位価格オークションにおける売り手の期待収入」を求めるために重積分(∬)をやらされました。自主提出の宿題は解答を書くだけで軽く5000字オーバー、それが6-7回行われます。文学部の多くの授業が(2単位ではあるけれど)4000字以下のレポートで単位をくれることを考えると、なかなかどうして経済学部とはチャラそうなイメージに反してへヴィーなことをしているということが分かるのではないでしょうか。

これら26コマを乗り越えて、いざ学年末のテスト、となりますが、これがまた厳しい。今季の僕はテスト対象の5科目が二日間に集中し、試験二週間前くらいからは勉強に次ぐ勉強の日々でした。一夜漬けする暇も与えられていません。もちろん救済のレポートなんてものもありません。その場で理論を運用できないものはいずれまた勝機を逃す、Time is money.こそが経済の通念なのです。

 

②就職率が高い

東大は進学振り分け制度の影響もあり、理系を中心に院進率の高い大学です。そんな中にあって経済学部は院進率12パーセントと、10人に一人しか院に進まない、という特異な状況にあります。法学部生がロースクールやら司法試験浪人やらで長く学問に留まるのに比べると、文系とはいえ皆社会に飛び出していく学部なんだというのが分かります。

東大経済というブランドは就職でも有利に働く(らしい)し、OBたちが築き上げた強固な学閥によって就職情報は絶えず供給されています。学部棟にいてもやれESがどうだ、お祈りがどうだ、ベンチャーだ外資だ商社だとうるさいくらいに聞こえてきます。いい会社に行く!という意思が、経済学部を貫く一つのテーゼだと言っていいでしょう。

ちなみに私は院への進学を目指しています。けっこう、生きづらい。

 

③ゼミ

経済学部と言えば「ゼミ」です。ほぼすべての学生が、学部所属の教授が開くゼミに所属しています。毎週二時間ほど、あるテーマに沿って発表をしてディスカッションをしたり、みんなで演習をしたり、はたまた教授の熱い講義を聞いたりして、専門的な知識をより深めていきます。巨大な学部であるがゆえにお互いに知り合う機会の少ない経済学部ですが、このゼミでは同期と、先輩と至近距離で議論し合うことになり、数少ない交友の場となります。

同じ目標に向かって勉強する相手がいるというのは本当に素晴らしいことで、超多人数での講義と自学自習が求められる厳しい大学の学問において、数少ない勉強の指針になってくれます。

私自身、所属しているゼミは財政学について学ぶものですが、ゼミ終了後には有志で統計解析ソフトを使った演習を行ったりしています。この統計解析というジャンルはとても面白いのですが、詳しく書いてしまうと長く長くなってしまうので後日に譲りたいと思います。

 

色々かいていたら結構な長さになってしまいました。幸い夏休みは一杯勤務に入っているので、合間を縫って続きを書いてみたいと思います。次は経済学部での具体的な勉強について、サラッと紹介する予定です。ではまた後日。

 

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こんにちは、東大法学部第三類三年の平山です。久々の登場になります。

暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

 

さて前回、前々回の記事で工学部と医学部が紹介されていましたので、負けじと今回は東京大学法学部について紹介したいと思います。

とは言いましても、普通の法学部紹介では面白くありません。なので今回は"第三類"というマイノリティの視点も交えながら法学部というものを見ていきたいと思います。

 

さて、皆さんは法学部が類に分かれていることをご存知でしょうか。第一類(私法コース)、第二類(公法コース)、第三類(政治コース)に分かれ、概ね一類が司法試験を目指し、二類が公務員試験を目指すというようになっております。コース間の垣根は低く、途中で転類する方も多数います[i]

この三つの類の中で最もマイナーなのが三類です。私の学年には30人程しか在籍していません。高校の一クラスよりも少ないですね。

そもそも政治コースが法学部に存在していること自体おかしいという意見があります。法学と政治学は無関係とは言いませんが、全く別の学問であることは間違いありませんし、政治経済学部のような別個の学部を設置している大学も少なくありません。このことによりどのような帰結が生じているのかも、以下で若干触れることが出来ればと思います。

 

①法学部の授業

 

まずは法学部の授業について概観します。その特徴としては、大教室、一方通行、演習の三つが挙げられるでしょう。

 

まず大教室です。法学部の授業は受講者数がとにかく多い! 法学部には約400名在籍していますが、必修の授業(例えば民法や憲法)では全員強制履修です。単位を落とす方も一定数いますので、履修者数が600名を超える科目もあります。試験の時には巨大な教室の中に詰め込まれることになります。

 

次に一方通行です。法学部の授業の殆どは教授が延々と喋るスタイルです。黒板もそれほど使いません。授業中に質問することも多くの場合難しいです。先生の話を延々と聞いて、評価は試験一発勝負というのが法学部です。

 

最後は演習です。所謂ゼミですね。もちろん演習にも様々な形態がありますが、教授の下で学部生と院生合わせて1020名ほどが議論をしながら勉強していくというスタイルになっています。まるで通常授業の埋め合わせをするかのように、演習では様々なフィードバックを得ることが出来ます。

私自身は法哲学演習に参加していました。英語文献を毎回30ページほど読んできて、担当者が報告を行い、それを基に議論するというスタイルでした。これを通じて実質的な憲法改正についての理論的考察を行ったのですが、知的刺激を多々受けることができました。演習の為だけにでも、法学部に来る価値はあると思います。

 

 

さて、具体的な授業の内容に関してもざっと説明しておきましょう。

法学部の授業は大きく実定法、基礎法学、政治学、経済学に分かれます。

実定法とは民法や刑法のように、法学部と聞けばふつう想像するような科目です。

それに対し基礎法学とは法制史や法哲学といった分野になります。この基礎法学の分野が充実していることも東大法学部の特徴と言えましょう。

政治学は日本政治や比較政治のように所謂政治に関わる学問です。

経済学は経済学基礎や財政学のように経済に関する科目です。経済学部との合併授業なこともあります。数はたいして多くありません。

これから分かる通り、法学部は実定法が中心であっても、案外多岐にわたる授業を行っています。他学部の授業も若干なら単位に含めることが出来る[ii]ということもあって、幅広い勉強をするには意外と法学部は向いているのかもしれません。

三類の学生については政治学系の授業を中心に取ることになります。ただ民法などは必修なので実定法でも取らざるを得ませんし、政治学系だけでは取得単位数が足りないので結局は法学乃至経済学も学ばなければならないということになります。

 

参考までに具体的な授業をいくつか紹介したいと思います。

 

先ずは憲法です。これは法学部生全員が必修なので受講者がとても多い科目になっています。また、大教室で行われるにも関わらず、現在担当されている教授の方[iii]がとても声が小さいため、リスニング能力が試される授業です。因みに三類の私からすると法学なのに必修のため、非常に厄介な科目になっております。常日頃から法律に触れている方々と闘う訳ですから大変です。

 

次に日本法制史です。これは基礎法学の科目です。古代から近世にかけて日本の法がどのように存在していたのかを時代の流れに沿って検証していく授業です。高校日本史の土台に当たるような部分を学ぶことで、歴史理解が深まる授業でした。

 

次に日本政治外交史です。これは三類のみの必修です。幕末から第二次世界大戦に至る日本の政治史を概観するという内容です。知識的には高校日本史に毛が生えたような程度ですが、最新の研究を反映した歴史解釈を知ることが出来ます。例えば高校教科書では日露戦争へ至る過程が[日露協商論―満韓交換論]vs[日英同盟論―満韓不可分論]という構図で捉えられていると思いますが、最近の研究ではどうも違うらしいということが主張されているようです。

 

最後に経済学基礎を紹介しましょう。これは経済学の本当に基礎的な部分を紹介する授業になっています。数式も殆ど出てきませんし、正直簡単なのですが、経済学入門としては優れた授業になっています。

 

思ったより長くなりましたが、授業に関しては以上です。

 

 

②法学部での勉強

 

法学部での勉強は大きく資格勉強、試験勉強、その他に分かれると思います。

 

まず資格勉強です。これは司法試験に向けてと公務員試験に向けての勉強に分かれます。多くの学生がどちらかの受験を考えており、常日頃から勉強しているようです。実際法学部生の勉強熱心さには私自身驚かされます。残念ながら私はあまり詳しくないのでこれぐらいにしておきます。

 

次に試験勉強です。これはとても大変です。シケプリ[iv]400枚を超えることもあります。試験範囲は一科目に付き教科書一冊という感じです。覚えるだけでも相当しんどいです。

また、法学部のほとんどの授業は試験のみで評価が決まります。不可を大量に出す先生もいます。もちろん単位を落としても来年取ればいいのですが、落とし続けると留年です。なので皆必死で頑張ります。

 

さて、実は三類は(あくまで相対的にですが)他の類よりも試験が大変ではありません。というのも政治系の科目の方が分量的にも内容的にも実定法系の科目よりも楽だからです。なので楽だから三類にするという不純な人間も存在します。

しかしデメリットもあります。必修で実定法の科目が他の類より重たくなるのです。具体的には民法です。民法は第一部から第三部まで全科類共通の必修で、普段は法律に触っていない三類の生徒からすればとても困った科目になります。それに政治学と民法は特に関連をもたないので、三類の生徒からすれば兎に角不条理であるということです。

 

最後にその他の勉強です。人によっては資格試験や法学部の試験対策以外にも勉強しています。やる気さえあれば学部試験や資格に関わらない幅広い勉強を行えるところが法学部の最大のメリットであると個人的には思っています。何しろ特に資格も目指していなければ、試験前以外は基本的に余裕があります。授業も出席が必須ではありません[v]。それなら時間は十分ありますし、身近には資料が沢山あります。勉強したい放題ですよね!

ということで具体的には私的な勉強会を行ったりします。1人で勉強するよりみんなで勉強した方が楽しいという訳です。実際、議論を通じて理解は深まるので私もいくつかやっていました。例えばノージック読書会[vi]やアガンベン読書会[vii]です。

ここで察していただけたかもしれませんが、私は所謂政治学とはずれたところに興味関心があります。つまりマイナー中のマイナーなわけですが、そんな人間でも十分やっていけるというのがこの法学部の素晴らしいところであります。もちろんしっかり単位を取得できればの話ですが()

 

以上が法学部での勉強です。他学部に比べると大変らしいです。

 

 

③法学部生の進路

 

これに関しては簡単に紹介します。

まず最近では過半数の学生が民間就職します。なので法学部=法曹or官僚というのは間違いです。ただ民間といっても就職先は多岐にわたります。コンサルや商社、金融などが比較的多いのでしょうか。外資に就職する方もそこそこいます。

次に法曹を目指す方も一定数います。大体100名程度でしょうか。多くは一類の方です。在学中に司法試験に合格される方もいますが、多くは法科大学院に進学します。大学とは別に予備校に通う方も多く、皆さんとても勉強されています。

官僚を目指す方も勿論います。大体780名といったところでしょうか。多くは二類の方です。彼らも国家試験に向けてとても勉強されています。

また研究者になるべく大学院進学[viii]を目指す方もいらっしゃいます。とはいえ他の大学院と比べて狭き門であると専ら言われています。成績が相当良くないと進学できないらしいです。

 

さてマイノリティの三類の方々の進路はどうなっているかというと、やはり多くは民間就職です。ただ公務員も案外います。また、人数の割に研究者志望の人も多いと言われています。

因みに私ですが、絶賛悩み中です。最早悩んでいる場合ではないのですが悩んでいます。「平山さんはこういうの向いてると思う!」という意見がありましたらアドバイスして下さい()

 

 

④法学部の雰囲気

 

最後に法学部の雰囲気を少しばかり伝えたいと思います。

一般によく言われるのは、法学部は砂漠であるということです。確かに人間関係は希薄になりやすいです。基本的に大人数での授業ですし、そもそも授業に来ない人も多いです。新しい友達はなかなかできません[ix]。また、資格試験を目指す人が多く、学部の試験も厳しいため、勉強するのが当たり前という風潮があります。

但しこのような暗い側面ばかりではありません。例えば演習に参加すればゼミコンパなどが開かれ、ゼミ生同士で仲良くなれる可能性もあります(あくまで可能性です)。また法学部には法律相談所や三類懇親会[x]といったサークルが存在します。このような団体に所属すれば交友の輪が広がる可能性もあります。

因みに三類はせいぜい30名程度なのだからみんなと知り合いになれるかといわれると、そんなこと全くありません。類が一緒で必修が被っていても、特に交流はありません。なので結局のところ知り合いを増やすにはそれなりの努力が必要になります。

 

 

 

以上、東京大学法学部について簡単な紹介をしてみました。ところどころで三類視点が混じっていて鬱陶しかったら申し訳ありません。ただここで伝えたかったのは、法学部は確かに試験が厳しく人間関係も希薄になりがちだけれども、意外と自由に振る舞うことが出来るということです。法曹になるべく勉強に邁進してもよければ、三類に進学してのんびり政治学を学んでもいいわけです。法学部の人気が落ちているというような話もありますが、法学部も案外捨てたものではないのではないでしょうか。

 

最後になりましたが、暑い中大変でしょうが、受験勉強頑張って下さい! 夏模試での皆さんの健闘を願っています。



―――――――――――――――――――

[i]現在法学部ではカリキュラム改革が行われており、2017年度進学者からコースが再編成されることになります。但し大枠としては変わらないと思われます。詳しくは東京大学法学部ホームページをご覧下さい。

[ii] 現在では12単位まで卒業単位に含めることが出来る。

[iii] 皆さんが進学される頃には退官されていると思います。

[iv] 学生が協同し作成する非公式の試験対策プリント。法学部では講義録の形式で作成されることが多い。

[v] 教授の中には生徒時代授業に出たことがなかったために授業の仕方が分からないとおっしゃる方もいるそうです。

[vi] ノージックの主著『アナーキー・国家・ユートピア』を輪読しました。最小国家の正当化並びにそれを超える国家が正当化できないことを証明しようとした著作です。

[vii] イタリア現代思想を学ぶべくアガンベンの主著『ホモ・サケル』を輪読しました。ホモ・サケルは殺害可能かつ犠牲化不可能な存在です(これ以上説明しません)

[viii] 法科大学院とは別です。総合法政といって研究者を目指す方が進学します。

[ix] 因みに私の場合、法学部進学後友達は一人しか増えていません。まぁ特殊例なのかもしれません()

[x] 因みに三類懇親会は他の類でも所属できます。

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