こんにちは!理科三類2年の天野健一です!
今日は渋谷校で東大生スタッフによる古典の勉強会が行われています。勉強会は、東大生スタッフが企画しているもので、教材作成・授業なども全てスタッフオリジナルです!
今後は6月29日(金)18時―21時に化学の勉強会、7月8日(日)10時―13時に数学の勉強会第2回が、いずれも渋谷校で行われるので、まだ申し込んでいない方は是非参加してみてください。詳しくは校舎に置いてある勉強会のパンフレットを参照してくださいね。
さて、今回は、僕が勉強会で担当する科目でもある、化学の勉強法について紹介したいと思います。2週間ほど前に谷田さんが化学の勉強法についてまとめてくださったのですが、今回は僕なりの勉強法を別の観点から書いてみようと思います。
東大化学で高得点を狙うにあたってポイントとなるのは主に以下の3つです。
①基礎が固まっているか・典型問題を素早く解けるか
②問題文の内容を読み取る力
③計算力
以下、具体的な対策を交えながら①~③について説明していきます。
①基礎が固まっているか・典型問題を素早くとけるか
東大化学は近年、基礎的な内容を問う設問が増加しており、難易度が降下していく傾向にあります。そこで、大切になってくるのがやはり基礎の完全な理解です。
東大ではあまり見慣れないテーマを扱った問題が出ることもありますが、どの問題集にも載っているような典型的な問題も数多く出題されるのも事実です。今年度で言うと、単純な熱化学計算、ホールエルー法、ペプチドの決定問題が出題されましたが、これらはどれも重要問題集レベルの基本的な問題です。このようなベタ問をミスなく・短時間で確実に正解することが、高得点を取るための第一歩です。
そのための対策としては、頻出のテーマを扱った問題(新演習に載っている問題がオススメです)を何度も繰り返し解いて、解法パターンを丸暗記してしまうことに尽きます。典型問題に対して、「これはあの問題集に載っていたド典型なやつだ!」と瞬時に認識し、反射的に解法が思い浮かんで手が勝手に動く、というレベルを目指しましょう。
②問題文の内容を読み取る力
近年はあまり出題されませんが、一昨年まではあまり見慣れないテーマを扱った問題がたくさん出題されていました。もちろん、このようなテーマに関する知識を持っておけ、と言うつもりはありません。問題を解くために必要な知識は全て問題文中に書かれているからです。大事なのは、リード文中に書かれている内容を正しく読み取る力です。
このような一見難しそうな問題でも、問題文をよく読みさえすれば全く難しくない、なんてことも多いです。見た目に惑わされないようにしましょう。
対策としては過去問を使うのが最適でしょう。過去問演習をする際に、「こんな問題見たことない」「リード文長くて難しそう」などと思っても、落ち着いて問題文の内容の理解に努めましょう。
この力があれば自分の知らないテーマの問題が出ても怖くありませんが、さらに化学を得点源にしたいという方は次のような勉強法をお勧めします。これは僕が受験生時代にやっていたもので、これのお陰で化学が好きになり、同時に化学に絶対的な自信がついたといっても過言ではないので、紹介したいと思います。
それは、模試や問題集で、見慣れないテーマの問題が出てきたら、復習の際に、そのテーマの概略と問題を解くためのポイントをノートにまとめる、というものです。
先程、発展的な知識(大学で学ぶような知識)は入試問題を解くにあたって必要ないと書きましたが、知識があるに越したことはありません。例えば、先日の東大本番レベル模試では標準電極電位をテーマにした問題が出題されましたね。この設問に関しても、問題を解くための知識はリード文で与えられています。しかし、標準電極電位を題材とした問題が実際に入試で出る可能性は十分あり、標準電極電位に関する知識が少しでもある人と全くない人では、リード文の内容を読み取るスピードから問題を解くスピードまで全然違ってきます。そしてなにより、問題を見た時に受ける印象が全く違います。試験中に、「このテーマなら自分は多少は知っている。他の受験生は知らない人が多いから差をつけるチャンスだ!」と思うことができればしめたもの。そのためには、新しいテーマを題材にした問題に出会うたびにその概要をまとめておき、次に類題が出た時にしっかり対応できるようにしておくとよいですね。
③計算力
東大では非常に計算が面倒な問題がたくさん出ます。一問あたりの配点が小さいので、答えまできっちり合わせないと全く点が与えられないことも考えられます。東大化学では計算力がものをいう、とよく言われるのはこういうわけです。計算力を磨くために、日頃から計算問題は一発で答えを合わせる、という意識を強く持ちましょう。
試験で計算が面倒な問題に出会ったときの対処の仕方は主に2つです。1つは意地でも答えを合わせにいく、もう1つは潔く捨てる、です。せっかく方針が立っているのだから答えまで合わせにいきたい、という気持ちも大切ですが、時には潔く捨ててしまうのも一つの手です。一番よくないのは、時間をかけて計算したわりに計算ミスをして答えが合わなかった、というケースです。
以上、長々と説明していきましたが、少しでも参考にしていただければ幸いです。ある程度のレベルに達すると「東大化学はただの点取りゲームだ!」と思えるようになり、日々の演習が楽しくなっていくはずです。頑張ってください!!
ではまた!
天野健一
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