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2020年9月 1日 15:54

進振り!

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こんにちは、二年生スタッフの小山です。
先日の第二回東大本番レベル模試お疲れ様でした。所感は校舎に掲示しておきますので自習室利用や授業の際に見てくださいね!

さて、その東大本番レベル模試の翌日、東大二年にとって非常に重要なイベントがありました。それは、

第一段階進学選択内定者発表

です。つまり、「希望の学部学科に行けるか?」という合格発表みたいなものです。
自分は「文学部日本史学専修」という所に進学することになりました。

 東大受験生の皆さんは進学選択(通称・旧称?「進振り」)の存在は知っていることでしょうが、その詳しいこと、つまりどのような手続きをするのか、決まらなかったらどうなるのか・・・なんてことはあまり知らないと思います。いい機会なので、今回はその辺りについて簡単に説明します。科類選択の参考にもなるかもしれません。「東大の基礎知識」と併せて読むとさらに理解しやすいことかと思います。

1.そもそも進振りとは?

 東大生は入学後最初の二年間は全員「教養学部前期課程」に属し、文科・理科混合の授業を行います。前期課程の後には後期課程があり、法学部、医学部、工学部、文学部、経済学部・・などに分かれます。この橋渡しをするのが「進振り」です。

 前期課程を修了するには必修科目(言語など)、総合科目(文理混合。広範囲)、主題科目(ゼミのようなもの)など合わせて約60単位を取得しなくてはなりません。この単位認定の方法には試験やレポートがありますが、大学という所では単位認定の際、単位が出るか/出ないかのみならず、「優・良・可」などの評価がつきます。これは、原評価という得点(1~100)によっており、以下のような対応になっています。

90~100  優上
80~89    優
65~79       良
50~64       可(これ以上は単位が出る)
     ~49       不可(単位が出ない)

 東大ではこの原評価を使い、一年生からの全科目の原評価を平均した「基本平均点」と呼ばれるものを出してそれにより進振りを行っています。(算出方法は少し複雑なのでここでは省略します。)

 ちょうど、センター+二次試験550点を元に上から合格を出していく入試のようなものです。今は公表されていませんが、合格最低点にあたる底点というものがあり、その高さも学科選びにおいて大きなウエイトを占めます。

 しかし進学選択の枠はどこからでも平等というわけではありません。文Ⅰ→法学部は定員が多いので普通に勉強していれば受かりますが、文Ⅲ→法学部となると常にクラス上位にいないと行けません。また、理転の場合は要求科目として理系科目が設定されており、その単位を取っていないと進学の資格が与えられません。

2.進学選択の手続き

 先に述べたように、進振りに向けての争いは一年生の前期から始まっております。しかし、進振りに向けていろいろ動き出すのは二年生になってからです。今年の日程を書き出しておくと、

4月~5月       ①各学部ガイダンス
6月29日      ②第一段階定数発表
6月29日~7月1日   ③第一段階進学志望・不志望登録
7月10日      ④第一段階志望集計表発表
8月11日~9月3日   ⑤第二段階進学志望登録
8月21日      ⑥Sセメスター成績発表
8月21日~26日    ⑦第一段階進学志望登録変更
8月31日      ⑧第一段階進学選択内定者発表
9月16日      ⑨第二段階進学選択内定者発表
9月16日~17日    ⑩第三段階進学志望登録
9月24日      ⑪第三段階進学選択内定者発表

となります。詳しくは前期課程のホームページを見てください。
※今年はコロナウイルスの影響で試験日程にずれが生じたことでいろいろと後ろ倒しになってます。例年とは違う所がありますのでご注意ください。

 二年生はまず、①のガイダンスに出席(今年はオンライン)し、説明を聞いて学科を決めはじめます。②では今年の募集定員が発表されます。これも大学入試と似ていますね。

 そしてその日から、③第一段階進学志望・不志望登録が始まります。第一段階は「本命」にあたり、1つしか選択できません。これが後述する第二段階・第三段階との大きな違いです。まだ決めかねているという理由であえて「不志望」にする人もいます。
 
 この結果を受けて出されるのが④の集計表です。個人の順位も出るので、自分が今どの位置にいるのかというのがわかります。しかし基本平均点に使われるのはこの時期まだ授業をやっている2Sセメスターまでの成績なので、まだ自他ともに上がることも下がることもあります。

 特に一年生の時にあまり単位を取らず、2Sで間に合わせる予定の人は、その分が「0点」扱いになっているためこの時点では異常に低い=参考に値しない点数になっていますので、ここで行けるか行けないか判断するのは早計です。

 試験が終わると、⑤第二段階進学志望登録が始まります。これは第一段階と違い、いくらでも登録できます。学科によっては「志望理由書」が必要ですが、これは第一段階で内定したら無駄な努力なので第一段階の発表後に書き始める人が多いです。

 ⑥成績発表=基本平均点確定がされると、一気に情勢は動きはじめます。集計表が最終的な基本平均点に基づいたものになり、⑦の進学志望登録変更で定員ギリギリ、あるいは完全に定員外になってしまった場合、逆に、行けないと諦めていた先が狙えそうな場合は動きます。ここは完全に心理戦ですね。定員外でも動かずにいたら上が動いて内定した、逆に定員内だと安心していたら上が増えて落ちてしまったなどはよくあることです。

 そして、⑧第一段階進学選択内定者発表が昨日のことです。ここで失敗してしまったら第二段階や第三段階を狙うか、再チャレンジのため降年します。

3.FAQ(よくありそうな質問)

①ある1科目で低い点を取ってしまったら?
→基本平均点に参入する単位数は決まっており、点数が高い方から計算されます。同じ系列の授業で高い点を取れば「追い出し」ができます。しかし必修は追い出しが難しいのでちゃんとやりましょう。

②第三段階でも決まらなかったら?
→(少なくとも去年は)降年です。

③第二段階・第三段階は全学部学科であるの?
→全学部学科ではないです。



以上、進振りについていろいろ見てきましたがいかがでしょうか。割と大学入ってからもハードかも....なんて思ったかもしれません。わからないことがあったら授業の時にでも遠慮なく二年生スタッフ等に聞いてみてください。
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