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 こんにちは!理科三類1年の米田です。ようやくSセメスターの終わりと夏休みが近づいてきてウキウキすると同時に、セメスター末の試験が近づいてきてげんなりしています。高校までの定期試験と違って、そこそこ勉強しなければ落単まっしぐらということもあり、戦々恐々としながら試験勉強をそろそろ開始しようかなと思い続けて早2日が経過しました。いつになったら勉強するんでしょうね。大丈夫かな、化学熱力学...

 

 さて今回は、科目別勉強法の現代文編です。何をコメントすべきかは、おそらくこれを読んでいる皆さんの実力によるところが大きいでしょう。そんなわけで、以下は、ごくごく誰にでも通じる一般論を書き連ねていくことにしたいと思います。

 

 現代文で得点するにはどうすればよいか、という問いについて答えるのは難しいですが、一般に大事だと言われているポイントはそんなに多くありません。1つ目は「問題文を正確に読んで、その論理関係を把握すること」、2つ目は「設問の要求に正確に答えること」です。ほとんど同値変形のようなことしか言っていないように思えるかもしれませんが、実際のところ、現代文で失点してしまう人は、この2ポイントのどちらかに失敗していることが多いと考えられます。

 

 1つ目のポイント、「問題文を正確に読んで、その論理関係を把握すること」について。問題文を正確に読もうと言われても、そんなものはできている、と思うかもしれません。ここで極めて重要なこと問題文を読んだうえで、その論理関係を把握できているか、という点にあります。たとえば問題文を読んで、まぁなんとなくは分かった気になったけど、いざ設問を解くにあたっては、傍線部の前後を巧妙に、それっぽくまとめただけの答案しか作成できない人がいます。もちろん、これで得点が全く不可能というわけではありません。確かに解答に必要な要素は傍線部の前後に書かれてあることが多く、そのような場合には加点もされるのですが、高得点は狙えないし、場合によっては得点がほぼ望めないという事例にも遭遇するでしょう。

 

 となれば、何をするべきなのか。なぜ傍線部の周辺しか解答に使えないままなのかを考えてみると、これは単に文章の論理関係を把握できていないからではないかと推察されます。たとえば同内容を説明しているのか、対比が行われているのか、具体例を挙げているのか、因果関係の説明が行われているのか、などなど、注目すべき関係は数多く存在します。本文の内容だけでなく、文章中の接続詞や細かい表現に至るまで、様々なポイントに留意すれば、この論理関係を多少なりとも把握することが可能になるはずです。

 

 では、論理関係を正しく把握すれば点数が上昇していくのでしょうか。上昇してほしいところではありますが、残念ながら、点数を獲得するには、理解した論理関係を設問の解答として落とし込む作業が必要になってきます。これが、ポイントの2つ目の、「設問の要求に正確に答えること」に他なりません。

 

 見落としがちなポイントではありますが、現代文において(のみならず、古文や漢文においても)設問の要求に確実に答えることは、きわめて重要です。比較的簡単な部類の話で言えば、「理由を聞かれたら理由で答える」とか、そういったレベルの話も当然ここに含まれます。もっと話を進めて言えば、「~とはどういうことか」の設問に対しては、その該当箇所の文言を換言・説明することが目標になります。「~なぜか」の設問に対しては、その該当箇所の理由を説明することが目標になるわけで、そうやって考えてみれば、「<解答>だから<該当箇所>である」という因果関係が成立している必要があります。特に後者の例は顕著で、いざ答案を書いてみたはいいものの、その答案が該当箇所の厳密な理由説明になっているか、因果関係が成立しているかということを確認してみると、実際には因果関係が成立していないというような例は数多く存在します。これこそが、設問の要求に正確に答えるという文の意味している内容であり、私が受験生時代にさんざん苦労した箇所でもあります。

 

 以上の長い文章を踏まえて、勉強法について触れておきましょう。自分ひとりで文章の論理関係を正確に把握するのは難しいものです。林修先生の授業を聞いてみるか、あるいは、過去問の解説を読んでみるとか、そういった試みは比較的有効なものになるのではないかと思います。さらには、複数の模範解答を読み比べて、どこが異なっているのか、どの解答が最も設問の要求に答えられているかを、自分で考えてみることもできます。例えばあるポイントが、ある模範解答でのみ欠落している場合、そのポイントが解答に必要かどうかを確認してみましょう。簡単ではないかもしれませんが、こういった試行を繰り返すことで、自然に解答に必要な要素を考えるようになり、論理関係を把握する上ではよい練習になるものと思います。

 

 補足ですが、もちろん、漢字で失点しないことも大事です。たかが33(配点はあくまで推定ですが)とはいえ、馬鹿に出来ない3点であることに間違いはありません。あああの時ちゃんと漢字が書けていれば、などとどうしようもない後悔にさいなまれることの無いようにしたいものです。ただ受験直前になって漢字を復習している暇があるかと言われれば、そんなものは存在しないと腹をくくっておいたほうがよほど現実的ということもあり、欲を言えば、漢字に不安を抱えている人は高2までに完璧にしておくべきだと言っておきます。

 

 さらに補足ですが、多くの人、特に理系の皆さんにとって現代文の優先順位はあまり高いものではないと思います。私自身そうでした。現時点で数英理がもう完成している、他に勉強することもなくて暇だ、という方は、ぜひ国語を勉強してもらえればよいと、これはもう全く胸を張って助言することができるわけですが、現実にそのような境遇の方は少ないというのが実情であり、となれば、今まだ苦手な科目を優先的に学習することをおすすめします。合否は国語のみの点数で決定されるわけではありません。皆さんが、1点でも高く、本番で得点できることを祈念しております。

 

 

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