共通テスト 1日目解答

地理歴史

9:30-11:40

公民

9:30-11:40

国語

13:00-14:20

英語

15:10-18:10

共通テスト 2日目解答

理科①

9:30-10:30

数学①

11:20-12:30

数学②

13:50-14:50

理科②

15:40-17:50

国語

新高3生
みなさんが来年受験する大学入学共通テストでは、複数素材(文章・条文・グラフ・表・図・写真・会話など)の出題が想定されています。いくつもの素材を読解して設問を解くわけですから、時間制約の厳しい試験といえるかもしれません。今年度は、2020年度までのセンター試験にかわって初めて「大学入学共通テスト」が実施されましたが、共通テスト2期生となる、みなさんが受験する来年は、今年とは素材の組み合わせが異なる可能性も十分にあります。素材の組み合わせが変われば、問題の見た目の印象は、全く違ったものになるでしょう。したがって、これらに対応する力を付けるためには、いろいろなタイプの複数素材で構成された問題を解く必要があります。ただし、手に入る「共通テスト型」の問題は試行調査の問題を含めてもあまり多くないでしょうから、東進で2カ月に1度実施される「共通テスト型」の模試や、市販の「共通テスト型 問題集」などを利用するとよいでしょう。いろいろなパターンに数多く触れることが目的なので、力がついてから模試を受験しようという考えではなく、可能な限り、受験するようにしましょう。

そして、複数素材の問題に慣れることよりも、もっと重要な、大前提となることがあります。それは、「国語学習の基本は読解力をつけること」であるということです。
どんな出題であっても、「書かれている内容を理解し、設問要求に合致する選択肢を選ぶ」という国語の読解の基本姿勢は変わりません。また、特に古文・漢文においては、身につけなければ、読むことすらできない知識(古文単語・文法力、漢文重要漢字・句法力)があります。これらをきちんと身につけ、読解に使えるようにし、読解の演習を積み重ねることで、国語の読解力を身につけておくことが重要となります。

また、みなさんの先輩が受験していた、センター試験の問題は良質なものが多く、最良の演習素材です。基本的な読解力を身につけたら、まずはセンター試験の過去問で読解力を鍛え、現代文2題・古文1題・漢文1題の4題を80分で解く訓練を行いましょう。加えて、模試で複数素材の問題への対応力を付けていけば、どんなタイプの出題となったとしても、おそれることはありません。大学入学共通テストまであと1年、次のアドバイスを参考にして、計画的に勉強を進めていきましょう。

■現代文
 第1問では「論理的な文章」「実用的な文章」、またはこれらの文章を組み合わせた問題が、複数素材で出題される見込みです。抽象度が高く、論理力思考力が問われる評論を読み解く力があれば、「論理的な文章」「実用的な文章」の読解は容易です。センター試験の過去問を利用して読解力・論理的思考力を鍛え、模試など共通テスト型問題の受験をして複数素材の問題への対応力を高めましょう。また、漢字・語彙といった知識事項に自信が無い人はこれらを固めることが先決です。漢字力・語彙力は、単に漢字問題や語彙問題で点を取れるようになるだけでなく、読解力を根本から支えるものになります。早い段階で漢字と語句の問題集を1冊ずつ仕上げ、それを文章読解の中で活用していく形をとりましょう。

 また、「速く、読み・解く力」を身に付けるためには、まず設問に先に目を通して問われることを予め理解しておき、本文を読みつつ問題がきたら解くという読解法(「読みつつ解く」)を日頃からトレーニングしておくことも重要です。また、複数素材がある場合、それらをどの程度読み込む必要があるかなど(例えば、長い法律の条文の掲載があるが、設問からすると、あるポイントだけを理解すればよいなど)の判断も重要になってきます。そして、本文を読み進めるときはただ目で文字を追うのではなく、キーワードや筆者の主張に線を引く、関連資料のポイントに印をつけておくなど手を動かすことで解答の根拠をすばやく見つけられるように学習を進めていきましょう。


 第2問は、「文学的な文章」からの出題となります。試行調査の第1回では、小説とそれを元にした小説の組み合わせの問題、第2回では、詩とエッセイの組み合わせ問題が出題され、今回の共通テスト本番では、小説と、その小説に関する批評文(設問中)を含んだ問題が出題されました。これらのように、「文学的な文章」においても複数の素材の組み合わせでの出題が想定されますが、文学的な文章でも、本文を「客観的」に読むという読解法には変わりがありません。感情移入をして主観的に読んでしまうと得点は安定しませんから、本文を客観的に正確に読み、事実関係と登場人物の心情をとらえ、選択肢を要素ごとに分けて丁寧に吟味する読解法を身につけていきましょう。
 また語句問題は「辞書的な意味」を答える必要があります。日頃から辞書を引く習慣をつけて語彙力を強化するとともに、詩・短歌・俳句の出題に備えて「国語便覧」などを読む習慣をつけましょう。なお、第2問では、文学評論が出題される可能性もあります。その場合は、論理的な文章の読解の仕方をベースに読解していきましょう。


■古文・漢文
 大学入学共通テストの古文(第3問)・漢文(第4問)の問題は、現代文に比べると旧来のセンター試験との違いは少ないようです。問題演習にセンター試験の過去問は積極的に利用しましょう。古文や漢文は知識・基本事項の比重が大きく、身につけた知識が点数に結び付きやすい科目です。古文であれば、古典文法・古文単語・古典常識・敬語法を、漢文であれば、返り点・重要句法・漢字の用法や読み・重要語など、土台になる知識の完成度が大きなカギを握ります。これらをできるだけ早い時期にマスターすることが大切です。繰り返し確認をしながら、遅くとも夏休みが終わるまでに知識を定着させましょう。知識を身につけた後は、それを駆使してできるだけたくさんの問題を解き、解法の訓練を重ねること、そして、複数素材が問題文や設問文に入ってくる共通テスト型の問題演習を模試などを利用して行うことが必要です。安定した土台の上に、正解を判断するスピードや要領の訓練を重ねることで、常に高得点をとる力を身に付けることができるようになります。

 夏以降は、解法と時間配分の訓練を繰り返して下さい。複数素材を扱った共通テスト対応型の模擬試験は実践演習に最適です。模擬試験は、学習の進捗度・定着度を測定・認識するという意味で大変重要です。自分の学習進捗度合いは計画通りに進んでいるかを客観的に判断するためにも、「全国統一高校生テスト」を含めて隔月で年6回行われる「共通テスト本番レベル模試」を連続して受験していくことで、着実に実力をのばしていきましょう。
新高2生
大学入学共通テストの問題を解いてみた感想は、いかがでしたか? 「国語はなんとかなる」と思っていた人は、ボリュームの多さに圧倒されたかもしれません。いわゆる国語の文章が1種類だけではなく、問題文および設問文に含まれる複数の素材(文章や写真・図・表・会話など)を読み解く問題が出題されます。

 ただし、「大学入学共通テスト」のボリュームや難しさ、いままでイメージしていた国語の問題との違いに圧倒されたとしても、問題文を読み、内容を理解して設問に答えることには変わりがありません。どのような問題が出題されてもベースとなるのは国語力(読解力と語彙力)です。読解力の定着にはある程度の時間が必要なので、他教科との学習バランスを考えてもベースとなる国語力は高2生のうちに確実に身につけてしまいましょう。
「大学入学共通テスト」で高得点を取ることは志望校合格の絶対条件です。ぜひ次のアドバイスを参考にして、高2のうちから、学力大幅アップに向けて、計画的に勉強をすすめていきましょう。


■現代文
 現代文で高得点をとるには、まず本文の正確な「読み」が前提になります。漢字や語句などの知識の習得は、高2の段階での大切な学習の一つです。単に表面的な知識を増やすのではなく、文章を読解していく中で、生きた形で語彙力をつけることを心がけてください。

 次に、「速く読む訓練」を積んでください。解答時間に余裕のない「大学入学共通テスト」に対応するためには、一定以上の読解速度が必要です。これは一朝一夕では身につきません。早いうちから意識して速読する習慣をつけておいてください。また、「論理的な文章」と「文学的な文章」に得意不得意のある人は、安定した成績を取るためにも、早い時期に苦手な分野を集中して学習し、克服しておくようにしましょう。なお、「大学入学共通テスト」からは「実用的な文章」の出題もありますので、国語の勉強だけでなく、「新聞」やいろいろなジャンルの「本」を読むことが結果的に試験対策にもつながります。積極的に読書の習慣を身につけましょう。

 また、模試や過去問などを解いた後は必ず「復習」する習慣を付けましょう。現代文を解きっぱなしにしていては実力はつきません。間違えた箇所の原因を知り、次に同じミスを繰り返さないようにしていくことで、次第に実力がアップしていくのです。
 いずれにせよ、今まで現代文に対して正面から取り組んでいなかった人は、現代文に対する意識を改革してください。大学入試の現代文は、適当な勉強では高得点を取ることができないという事実を知り、きちんと対策を立てていくべきものだという認識を持つこと、そしてそのための基礎力をこの一年間で養成するのだ、というやる気を持って学習に臨みましょう。


■古文・漢文
 まだまだ十分に時間はあるのですが、新高2生の諸君には、できるだけ早く「受験勉強としての古文・漢文」をスタートしてほしいと思います。学校の授業でやっているからOKではなく、「受験勉強としての古文・漢文」の意識を持つことが大切です。
 古文・漢文は、現代文に比べると、土台となる知識の比重が大きい科目です。
 古文であれば、用言の活用と助動詞・助詞を中心にした解釈のための古典文法、500語ほどの重要な古文単語、古典常識、敬語法などです。漢文であれば、返り点をたどりながら本文を読むスピードと書き下し文にできる訓読の力、使役・受身・反語・疑問・否定といった句法の力、漢字の読みや用法の知識などです。もちろん、これらの知識を蓄えることが最終目標ではなく、知識などを駆使して問題を解く力をつけることが最終的な目標です。知識の土台固めは反復して勉強する時間が必要ですので、早く始めた者が勝ちなのです。特に漢文は、「短期間で高得点が取れるようになる」科目ではありますが、それゆえ後回しにしておいて、結局最後まで点数が伸びないという受験生が少なからずいます。高2のうちに、早めに知識をマスターしてしまうつもりで始めましょう。問題演習はまだ焦る必要はありませんから、とにかくこの1年間は、受験勉強本格的始動のための土台固めと位置づけて下さい。

 「大学入学共通テスト」に対する実戦的な対策としては、6月と10月に実施される「全国統一高校生テスト」があります。これによって、大学入学共通テストではどのような出題がされ、どのような力が求められるのかを実際に知ることができます。自信のある人は「全国統一高校生テスト」に加えて、偶数月に実施される、「共通テスト本番レベル模試」も受験しましょう。真剣に問題に取り組む模試の時間は、学力を伸ばす絶好の機会です。自分の現時点の力を知るためにも、学力を伸ばすためにも模試は毎回欠かさず受験するようにしましょう。