地理歴史 世界史B
全体概観
昨年度と同様、資料を多用した「思考力を問う問題」が多く、出題形式がある程度固まってきたと言える。
大問数 |
減少
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変化なし
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増加
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設問数 |
減少
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変化なし
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増加
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マーク数 |
減少
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変化なし
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増加
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難易度 |
易化
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やや易化
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昨年並み
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やや難化
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難化
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大問は5問、設問数は34問と初めての実施であった2021年度の共通テストから変化は無かった。出題形式に関しても、資料(地図、絵画、写真、史料、グラフ・表)の数が13と昨年の17よりもやや減少したが、センター試験と比較すると大幅に増加している。また、資料を読解しつつ世界史的な知識を連動させないと解答にたどり着けない「思考力」を問う問題も昨年と同様に多く出題されており、全ての問題を解き終わるまでに要する時間は、センター試験と比べると大幅に増加した。今年度で2回目となった共通テストであるが、出題形式はある程度固まってきたと言えるだろう。
出題形式の変化としては、正文選択の問題が2021年の10問から19問へと大幅に増加した一方、誤文選択の問題は1問も出題されなかった。また、センター試験から継続して出題されていたグラフ問題が出題されなかった一方、昨年度には見られなかった、表中の数値を用いて考察させる問題が1問出題された。
全体として、時代、地域、分野ともにバランスのとれた出題であったがリード文を読まずに解ける問題が少なく、資料を読解しなければ解けない問題が多かったため、曖昧な知識だと試験時間内に余裕をもって解き終わることは難しかったであろう。しかし、解答を導くために細かい知識が必要なわけではなく、センター試験と同様、あくまでも基本的な知識のみで解答できる。模試などを活用して共通テスト型の出題形式に慣れていたかどうかが、高得点へのカギとなるだろう。
年度 | 大問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 | 配点 |
2022 | 第1問 | 世界史上の学者や知識人 | 9 | 9 | 27 |
第2問 | ある出来事の当事者の発言や観察者による記録 | 5 | 5 | 15 | |
第3問 | 世界史上の人々の交流や社会の変化 | 8 | 8 | 24 | |
第4問 | 歴史評価の多様性 | 6 | 6 | 17 | |
第5問 | 世界史上の墓や廟 | 6 | 6 | 17 | |
2021 第1日程 | 第1問 | 資料と世界史上の出来事との関係 | 5 | 5 | 15 |
第2問 | 世界史上の貨幣 | 6 | 6 | 18 | |
第3問 | 文学者やジャーナリストの作品 | 8 | 8 | 24 | |
第4問 | 国家や官僚が残した様々な文書 | 9 | 9 | 26 | |
第5問 | 旅と歴史 | 6 | 6 | 17 | |
2021 第2日程 | 第1問 | 世界史上の植民地 | 7 | 7 | 22 |
第2問 | 世界史上の工業・産業の変化 | 4 | 4 | 12 | |
第3問 | 世界史におけるグローバルな接触や交流 | 5 | 5 | 15 | |
第4問 | 指導者や君主が残した言葉 | 9 | 9 | 27 | |
第5問 | 世界史の国際関係 | 8 | 8 | 24 | |
2020年以前はセンター試験 | |||||
年度 | 大問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 | 配点 |
2020 | 第1問 | 文化の繁栄や受容 | 9 | 9 | 25 |
第2問 | 戦争や対外関係 | 9 | 9 | 25 | |
第3問 | 図書館と書物 | 9 | 9 | 25 | |
第4問 | 人やモノの移動 | 9 | 9 | 25 | |
2019 | 第1問 | 歴史的建造物や遺跡 | 9 | 9 | 25 |
第2問 | 記録や文字 | 9 | 9 | 25 | |
第3問 | 国際関係 | 9 | 9 | 25 | |
第4問 | 宗教と政治 | 9 | 9 | 25 | |
2018 | 第1問 | 世界史上の帝国や王朝の支配 | 9 | 9 | 25 |
第2問 | 宗教や宗教集団 | 9 | 9 | 25 | |
第3問 | 世界史上の都市とその建造物 | 9 | 9 | 25 | |
第4問 | 人の移動と戦争との関わり | 9 | 9 | 25 |
【参考】過去の平均点の推移
2021(第1日程) | 2020 | 2019 | 2018 | 2017 | 2016 | 2015 |
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63.49 | 62.97 | 65.4 | 68.0 | 65.4 | 67.3 | 65.6 |