Q.便秘の原因や解決策が知りたいです。
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1989年慶應義塾大学医学部卒業、慶應義塾大学医学部教授(医学教育統轄センター)、専修医研修センター長を経て、2019年、東海大学医学部教授、同附属病院臨床研修部長。現在、日本専門医機構運営委員、Rome委員会委員、全米消化器病学会(AGA)国際委員、日本微小循環学会理事長、日本神経消化器病学会理事、日本ヘリコバクター学会理事、日本がん予防学会理事、日本潰瘍学会理事等を兼任し、東海大学病院にて個々人の症状に応じた消化器診療を展開している。
便秘を、便が毎日出ない状態を指すと思っている人がたくさんいますが、そうではありません。回数ではなく、毎日数回排便があっても残便感があったり、排便時に痛みを伴ったりする状態も便秘なのです。というわけで、毎日出なくても、2~3日に1回、不快感なく排便することができているなら問題はありません。一方で、例えば1週間ほど排便がない場合はやはり便秘と考えるわけです。
正しい食生活について考えよう
食生活への気の使い方が間違っている可能性があります。日本人は、メディアなどで健康食品が紹介されると、その食材をスーパーマーケットからなくなるほど買い占めるようになり、そればかり食べる傾向にありますが、本当にいい食生活とはバランスのとれた食事です。
また、低FODMAPダイエットというものがあり、これにより症状が改善することもあります。高FODMAPの食品にはパスタやラーメン、他にも牛乳やゴボウなど、健康食品として取り上げられているものもあり、普段何気なく食べているもののほとんどが高FODMAP食品だった、ということはよくあります。インターネットにもたくさんの情報が載っているので、バランスの良い食事をしながらも、低FODMAP食品を食べることを意識してみるのも一つの手かもしれません。
病院へ行き、医師と相談しよう
食生活以外に原因がある場合もありますので、病院へ行き、医師と相談しましょう。おなかの調子が悪くなる原因はたくさんあるので、あの人にこの方法が効いたからといって、自分にも同じ効果が得られるとは限りません。医師と相談し、自分に合った治療法を探すことが第一歩です。
食生活のほかに、ストレス、睡眠不足、運動不足などの生活習慣の乱れ、またそれ以外にも病原菌がいたり、何か病気にかかっている可能性もあります。これらすべてを自分1人で考えるのはとても難しいです。
高校生は受験勉強などで忙しいかもしれませんが、少し時間を取り、病院へ行って相談し、より快適な高校生活を送れるようにしましょう。