Q.授業中に眠くなってしまう
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1983年早稲田大学第一文学部心理学専攻卒業、1983年早稲田大学文学研究科博士前期課程修了。1988年東邦大学にて医学博士号取得。現在、江戸川大学社会学部人間心理学科教授、同大学睡眠研究所長、同大学総合情報図書館長として、睡眠についての誤った考えや日課を改善する活動を行っている。
夜たっぷりと睡眠をとっていると言っても、9時間寝ている高校生はとても少ないでしょう。高校生の推奨睡眠時間は8時間から10時間と言われています。
日本人の睡眠時間は他の国と比べてとても短い
日本人の睡眠時間は世界で一番短く、他の国の平均と比べて1~2時間も少ないのです。日本の高校生の平均睡眠時間は約6時間程度です。周りの友達と比べ、自分はたくさん睡眠をとっていると思い込んでいても、実際は理想の睡眠時間に達していないことが多いのです。
睡眠時間が6時間台になったら明らかな睡眠不足、というように考えるといいと思います。まずは自分自身の睡眠時間を振り返ってみて、果たして本当に足りているのかどうかを考えてみてください。
昼寝で睡眠時間を稼ぐのは逆効果
昼寝を習慣化することはやめましょう。昼寝はあくまで苦肉の策で、どうしようもない時に仕方なくやることです。一般的に良いと言われている短時間睡眠(パワーナップ)は睡眠時間を補うためにやっているのではなく、日中に長く寝てしまうのを避けるために、あらかじめ短時間の睡眠をとって眠気を飛ばす、という方法です。
昼間に眠気に襲われたときは、短い昼寝を心がけましょう。仮に昼寝をするとしても、深い眠りに入る前に起きなければいけません。高校生は、睡眠不足の人が多いので、20分も寝てしまうと深い睡眠に入ってしまいます。深い睡眠に入ってしまうと、夜眠くなくなり、夜更かしをするようになり、また日中眠くなってしまう、という悪循環に陥ってしまいます。なので、どうしても昼間に眠くなったら、ベッドで寝るのではなく、机に伏せて寝るくらいにしましょう。