悩み相談Q＆A-将来が不安で眠れなくなることがある

不安を書き出して頭の整理をしよう

この方が回答してくださいました！

ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクター

あかばゆうじ
赤羽雄二さん

東京大学工学部を卒業後、コマツで超大型ダンプトラックの設計・開発に携わる。スタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了後、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。マッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国LGグループの世界的な躍進を支えた。マッキンゼー14年の後、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命として、ブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。企業の経営改革、人材育成、新事業創出、ベンチャー共同創業・経営支援に積極的に取り組んでいる。著書に『ゼロ秒思考』『速さは全てを解決する』(以上、ダイヤモンド社)、『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』(宝島社)など23冊がある。

A4メモ書きで不安を吐き出そう

　高校1年生のときに、将来の不安が募ったり、不安で眠れなくなったりするのはよく分かります。こういう気持ちは全部A4の紙に書き出すと、本当にすっきりします。騙されたと思って、何か嫌なことがあったり、泣きそうになったりしたらそれを吐き出してみてください。本当は非常に親しい友人などに話をして、悩みを全部聞いてもらえればなくなるものなのですが、同性の友人は同じような悩みを持っているかもしれないし、異性の友人の場合は色々とぐちゃぐちゃすることもあるはずです。なので、なかなか聞いてもらえないのではないかと思います。その代わりに、A4の紙に書き出すということで、全部紙が聞いてくれる。自分の抱える不安を書き出せばその不安が間違いなく減ります。

メモ書きを駆使して頭を整理しようまずは、不安の内容をA4の紙に書いてみましょう。

　具体的な方法として、A4用紙を横置きにし、1件1ページで左上にタイトルを書きます。そして、1ページに4～6行、各行20～30字、1ページを1分以内、タイトルについて思い浮かぶアイデアをなんでも書き出す。更に、それにでてきたアイデアの具体的なことやもっと深く探れるタイトルを書き、それについてまたメモ書きをする。これを毎日10ページ書く。したがって、毎日10分だけメモを書く。例えばメモ1のようになる。

　メモ書きを3週間1か月続けると、頭はどんどん整理され、脳に余白ができる。その余白があることによってインプットできる量が増える。心の整理だけではなく、状況の整理にも使えるのでお勧めです。

本を読んで将来の見通しをつける

　将来に不安があるということは、おそらく全力投球で何かに取り組んでない結果、時間があるために余計なことを考えて不安になるという可能性も考えられます。

　なので、本を月に10冊くらい読むといいと思います。本を読むことで将来がどうなるかも見えるし、他の人はどういうことを考えているか価値観も分かるし、その将来に対処する方法も見えてくるからです。本についてですが、自分の関心のある本を読んでみましょう。一番のおすすめは、普段から毎日10～20のネットの記事を読み、そこに紹介されている本を読むことです。例えば、SDGｓやアジアヘイトクライムといった、関心のある言葉を30個くらいGoogle alertに登録しておくと、過去24時間以内にアップされた最新の記事が毎朝6時に届きます。

　記事を読むと、その中に新しい本の紹介があったり、誰かが本を勧めていたりするので、自分に関係があると思ったものはすぐに購入します。本をたくさん読むことで、色々と知恵がつき、将来を見通すことができます。