Q.今自分がやりたいこと、好きなことを優先すべきか、将来の選択肢を増やすために勉強を優先すべきかが分かりません。
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東京大学工学部を卒業後、コマツで超大型ダンプトラックの設計・開発に携わる。スタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了後、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。マッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国LGグループの世界的な躍進を支えた。 マッキンゼー14年の後、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命として、ブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。企業の経営改革、人材育成、新事業創出、ベンチャー共同創業・経営支援に積極的に取り組んでいる。 著書に『ゼロ秒思考』『速さは全てを解決する』(以上、ダイヤモンド社)、『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』(宝島社)など23冊がある。
やりたいことを、分野にわけて考えましょう。
優先するものは必ず一つだけとは限りません。優先事項を複数上げて取り組んでもいいんですよ。ただし、分野により将来の可能性が変わりますので、ここでは4つの分類に分けて、どう考えるといいかお答えします。
好きなことをスポーツ、芸術系、ゲーム、プログラミングの4つに分けて言うと、スポーツの場合はぜひガンガンやってください。ただ、私も高校大学とアメリカンフットボールをずっとやっていたので分かりますが、練習が厳しくて食事が喉を通らなかったり、勉強もできないくらいに大変なこともあったりするので、スポーツだけに特化することはやめた方がいいです。運動はスポーツ選手を見ていて分かるように、20代後半がピークになりがちです。なので、運動のみに集中すると、その後の人生の選択肢が少なくなってしまいます。そのようなものすごく厳しい運動の場合でも、勉強はやめずに続けたほうがよいと思います。
芸術系の場合は、運動ほど疲れることはないので、音楽でも絵でも頑張って取り組めばよいと思います。ただ、将来の選択肢という意味でも、勉強もなるべく真剣に取り組むほうがよいと思います。
ゲームの場合は、楽しいけれどそこまで身につくものはなく、なかなかやめられない仕組みです。それは少しまずいので、芸術系と同じように勉強はしておくほうがよいと思います。プロゲーマーになる、eスポーツをやるというルートもありますが、その道で成功するのは少数の才能にあふれる方にかぎられます。
自分に向いているならば、プログラミングはおススメ
最後に、プログラミングの場合は、本当に向いているならどんどんやってください。これだけで一生食べていくことができ、何でもできるので思う存分にやればよいと思います。ただプログラミングをやるのであれば、数学・物理は必須になります。数学・物理などのセンスがいまいちなら、あまり向いているとはいえません。
好きなことがどのようなものであっても将来の選択肢を増やすため、勉強はしておくほうがよいと思います。