Q.軽い気持ちで進路を決めていいのでしょうか?
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九州大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科助教、医学博士。中学1年生のときに、「吃音の悩みから救われるためには、医者になるしかない」と思い、猛勉強の末、鹿児島ラ・サール高校卒業後、1999年九州大学医学部に入学。医師となり、研修医を2年間終えた後、2007年に九州大学耳鼻咽喉科に入局。2008年より九州大学大学院に進学し臨床神経生理学教室で、「脳磁図」を用いた吃音者の脳研究を行ない、今まで4度国内外での受賞をしている。現在、九州大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科で吃音外来を担当。吃音の著書多数。年平均20回、全国各地の講演会に招待され、吃音の啓発に努めている。医師の立場で吃音の臨床、教育、研究を精力的に行なっている第一人者である。
せっかく医師の多い家庭にいるのだから、実際に医師として働いている家族や親戚の方々にお話を聞いてみたほうがいいと思います。最初から医師を目指していたのか、もし医師ではない道があったら何になっていたのかということを質問してみましょう。そのうえで、自分の進路をじっくり考えるのが一番良いと思います。
思いがけないことが進路に繋がる場合もある
私が医師を目指しはじめたのは中学1年生の頃です。というのも、私は小学生の頃から吃音の症状があり、中学校に入学した時に自分の話し方に強い違和感を覚えたのです。なぜ他の人のようにスムーズに話せないのかという疑問、そしてなぜ自分だけなのかという気持ちから病院へ行くことも考えましたが、なかなか親に言い出せずにいました。 そこでぱっと頭に浮かんだのが、「自分が医師になる」という選択肢でした。つまり、コンプレックスが将来の夢を決める鍵となったわけですね。