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公開日 : 2022/09/08

Q.親に決められた進路に納得がいかず、入学したいと思えません。

親に決められた進路に納得がいかず、入学したいと思えません。自分が希望している進路を伝えても断られてしまいます。また、もし親が希望する学部がどこも受からなければ、浪人とさえ言われてしまいます。私は浪人をしてその学部に合格したとしても入学したいと思わないのですが、どうすればいいでしょうか。ちなみに志望学部は医学部で、父親が医者で兄が医学部生です。 (高3女性)
自分の本当に行きたい道を選ぼう

この方が回答してくださいました!

文教大学 教授
ぬのしばやすえ
布柴靖枝 先生

京都大学大学院博士後期課程修了。博士(教育学)。 文教大学および大学院教授。専門は、家族心理学・家族療法で今まで多くの方のカウンセリングを行ってきました。内閣府男女共同参画局連携会議議員、(公財)21世紀職業財団の特任講師などを務め、ジェンダー問題やハラスメント防止対応にも取組んでいます。 公認心理師・臨床心理士・家族心理士・社会福祉士・上級教育カウンセラー。 著書:「家族心理学-家族システムの発達と臨床的援助」有斐閣(共編著)、「家族の問題を大きくしないためのヒント」ALPS.ほか。




自分で選んだ道を進もう


 一般的に、両親や祖父母が医師という家庭では子どもにも医学部に進学してほしいという考えが多く、このような相談はよく受けます。しかし、他の進路に進みたいという自分の意志をしっかりと持っているあなたはとても素晴らしいと思います。 私の意見としては、本当に自分が医学部でないところに行きたいのなら、自分の道を選択したほうが良いと思います。なぜなら、自分が行きたくないところに行っても幸せになれるとは限らないからです。 



親の考える幸せとあなたの考える幸せは違う


 ご両親は医師になることがあなたの幸せだと思っていらっしゃるのだと思いますが、幸せの形は人それぞれです。つまり、ご両親の考える「あなたの幸せ」とあなたの考える「あなたの幸せ」は異なるものなのです。そのため、親が良かれと思って言った進路がかえって子供を苦しめるということは非常によくあることなのです。 



自分の意思を大切にしよう


 いきなり「自分の選んだ道に進もう」と言われても、そんな簡単にできることではないですよね。しかし、生き方が多様化してきている今の世の中で、自分が主体的に生き延びていくためには、そういった「自己決定」が必要不可欠なのです。なぜなら、人間は自分で選んだことは困難に直面しても主体的に立ち向かっていくことができるからです。自分で自分の道を選ぶことで、苦労したとしても「これは自分で選んだのだから自分でやるしかない」と腹をくくって困難に立ち向かっていく主体性が出てくるんですね。一方、自分の意思に関係なく親に言われた道を選んだ場合、困難に直面した際に「自分がやりたくなかったのに押し付けたあなたが悪い」という思考になり、ご両親や周りの人の責任にしたくなってしまうのです。




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