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公開日 : 2023/02/06

Q.目の奥の重さが取れません。

睡眠はとっているのですが、受験疲れが抜けません。目の奥がずっと重たい感じがします。 (高3男性)
睡眠の質を向上しよう

この方が回答してくださいました!

二本松眼科病院 眼科専門医
ひらまつるい
平松類 先生

1978年、愛知県田原市出身、筑波大学附属駒場高校卒業後、昭和大学医学部を卒業・同大学院卒業となり医学博士。現在は、二本松眼科病院で診療を行う傍ら、テレビ・ラジオ・雑誌などに積極的に出演。40万部突破の『ガボール・アイ』シリーズ、ロングセラー『緑内障の最新治療』など著書多数。自身のYou Tube「眼科医平松類チャンネル」は登録者数は11万人以上で、目の病気についてわかりやすく解説している。



目は睡眠と光に影響される


 「睡眠」と「光」は目に影響を与える要素です。睡眠の質が悪いと、若くても寝た気がしない、疲れが抜けないという状態を引き起こします。


 睡眠時間の確保はもちろんのこと、質の改善という面では光も重要です。寝る前にスマホを見ると、スマホから発されるブルーライトによって視力が下がります。さらに、ブルーライトは睡眠の質に悪影響を与えます。


 人間の1日のリズムはブルーライトを基準に作られます。朝に青色の光を浴びると目が覚めるため良いのですが、夜に青色の光を浴びるのは「日光の下で寝ている」と脳が認識し、深い睡眠が取れません。ラインやメールが気になるかもしれませんが、スマホを見るのであれば歯を磨いたり、トイレに行ったりする前にしましょう。



真っ暗な中、一定の時刻に寝て睡眠の質を向上しよう


 薄暗いとしても明かりをつけた環境下で眠るのは、睡眠に悪い影響を及ぼしてしまうので注意が必要です。もちろん性格上どうしても暗いところで眠れない場合は仕方ないですが、電気や間接照明をつけた状態で眠るのはできるだけ避けましょう。アイマスクで遮断するのも一つの方法です。カーテンも普通のカーテンではなく遮光カーテンにするとより睡眠の質は高くなります。


 寝る時間にも気をつけてください。メラトニンというホルモンが一定のリズムで分泌されることによって睡眠の質が向上しますが、例えば今日は夜中の3時に寝て明日は20時に寝て、というようになってしまうとホルモンの分泌が一定にはなりません。目の疲労や頭痛を軽減しやすくするには、一定の時刻で眠りにつくことが大切です。



受験からくるストレスが、眼精疲労となっているかも


 この質問をしてくれた方の目の疲れは、受験によるストレスが一因かもしれません。ストレスと目の疲れに科学的な関係はないと思われますが、寝ても治らない疲れとして眼精疲労というものが考えられます。寝ても治らない頑固な目の疲れは眼精疲労として頭痛、肩こり、イライラを催し、身体的に支障をきたします。質問だけでは診断できかねますが、日頃から睡眠の質に気をつけて睡眠をとることで、目のいろいろな不調、身体的・心理的不調はある程度防げると思います。


 ただし、寝る前に課題などでどうしてもスマホやパソコンを使わなければいけない時は、使った分寝るのを遅らせるのではなく、トータルとして睡眠時間を確保するためにそのまま寝てしまいましょう。その場合はせめてナイトシフトなどでブルーライトの量を調節し、影響を軽微にすることで、良い睡眠に繋げてあげましょう。



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