Q.金縛りを防ぐ方法はありますか?
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1962年12月27日 三重県志摩市生まれ。 1986年 広島大学 総合科学部 卒業。 1991年 広島大学 大学院博士課程修了、学術博士、 広島大学 総合科学部 助手、 1994年 同 講師、 1997年 同 助教授、 2008年 同 教授、 2020年 より現職。 学会活動 日本睡眠学会理事、日本時間生物学会評議員、日本社会精神医学会評議員、日本生理心理学会評議員、日本臨床神経生理学会会員、日本心理学会会員、日本健康心理学会会員、日本睡眠環境学会会員、大学教育学会会員、中国四国心理学会監事。 著書等 朝倉書店「睡眠学」(共著)、朝倉書店「眠気の科学」(共編著)、北大路書房「睡眠心理学」(共著)、 全日本病院出版会「快適な眠りのための睡眠習慣セルフチェックノート」(共著)、 全日本病院出版会「睡眠検定ハンドブック」(共編著)、中外医学社「睡眠のトレビア」(共著)、 放送大学教育振興会「睡眠と健康」(共著)、ゆまに書房「睡眠改善学」(共著)など。 研究テーマ 日中の眠気と仮眠の効果に関する研究、睡眠習慣と睡眠衛生に関する研究 など。 睡眠教育活動 広島大学教養教育科目「睡眠の科学」を担当するなど、講義や各種講演を通して睡眠に関する知識の普及を目指した活動を行っているほか、睡眠改善を目的として設立された一般社団法人日本睡眠改善協議会に学術評議員として参画し、睡眠に関する正しい環境と生活習慣をアドバイスする睡眠改善指導者の養成に携わっている。 広島大学での睡眠に関する担当授業 教養教育科目 「睡眠の科学」、 学部専門科目 「睡眠と健康」、「睡眠心理学」、 大学院専門科目 「環境行動論」 など
睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があります。レム睡眠のときには、体が動かなくなって金縛り状態になりますが、私たちは通常それに気づかずに夢をみています。ところが、たまにレム睡眠の最中に目が覚めて自分の体が動かないことに気が付くことがあり、それがいわゆる金縛りということになるんですね。
明け方に眠ると金縛りになりやすい
睡眠は通常、ノンレム睡眠から始まり、それが大体1時間くらい続いてからレム睡眠が来るというノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返すメカニズムで起こります。例えば何かの拍子で目が覚めた後に再び寝直す場合にも、同じサイクルを繰り返しています。しかし、明け方などの体温が低い状態から眠るときは、いきなりレム睡眠から始まる場合があるのです。レム睡眠からサイクルが始まってしまうと、意識は鮮明なのに体は動かないという状態、つまり金縛りになってしまいます。
明け方から眠る場合や、朝方に目が覚めてしまってから寝直す場合に、金縛りになりやすいのはそのためです。
金縛りを防ぐ方法は2つ
金縛りにならないためには、睡眠の途中で目を覚まさないことが必要です。ここでは、目を覚まさないようにする方法を紹介します。そもそも、目が覚めやすい状態というのは2種類あります。1つ目は、ストレスがかかっている状態、2つ目は、寝る時間と起きる時間が不規則な状態です。このような状態だと、明け方に目が覚めて寝直したときにいきなりレム睡眠になって金縛りが生じやすくなります。そのため、ストレスを感じにくい生活をすることと生活リズムが乱れないようにすることを意識しましょう。
ただ、そうは言ってもなかなか難しいと思うので、まずは「金縛りってこうやって起こるんだ」ということを理解してもらうことが大事だと思います。