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公開日 : 2024/01/09

Q.どうすれば夢を見ずに寝ることができますか?

私は睡眠中、毎日夢を見てしまいます。夢を見なかった日はほとんどありません。小さい頃から心配症でストレスを抱えやすいため、深い眠りにつきにくいのですが、最近は特に嫌な夢を見て目覚めることが多いです。どうすれば夢を見ずに寝ることができますか? (高2・女性)
夢は見てしまうもの!寝る前の習慣を意識してみよう

この方が回答してくださいました!

広島大学 大学院人間社会科学研究科 教授
はやしみつお
林光緒 先生

1962年12月27日 三重県志摩市生まれ。 1986年 広島大学 総合科学部 卒業。 1991年 広島大学 大学院博士課程修了、学術博士、 広島大学 総合科学部 助手、 1994年 同 講師、 1997年 同 助教授、 2008年 同 教授、 2020年 より現職。 学会活動  日本睡眠学会理事、日本時間生物学会評議員、日本社会精神医学会評議員、日本生理心理学会評議員、日本臨床神経生理学会会員、日本心理学会会員、日本健康心理学会会員、日本睡眠環境学会会員、大学教育学会会員、中国四国心理学会監事。 著書等   朝倉書店「睡眠学」(共著)、朝倉書店「眠気の科学」(共編著)、北大路書房「睡眠心理学」(共著)、 全日本病院出版会「快適な眠りのための睡眠習慣セルフチェックノート」(共著)、 全日本病院出版会「睡眠検定ハンドブック」(共編著)、中外医学社「睡眠のトレビア」(共著)、 放送大学教育振興会「睡眠と健康」(共著)、ゆまに書房「睡眠改善学」(共著)など。 研究テーマ  日中の眠気と仮眠の効果に関する研究、睡眠習慣と睡眠衛生に関する研究 など。 睡眠教育活動  広島大学教養教育科目「睡眠の科学」を担当するなど、講義や各種講演を通して睡眠に関する知識の普及を目指した活動を行っているほか、睡眠改善を目的として設立された一般社団法人日本睡眠改善協議会に学術評議員として参画し、睡眠に関する正しい環境と生活習慣をアドバイスする睡眠改善指導者の養成に携わっている。 広島大学での睡眠に関する担当授業 教養教育科目   「睡眠の科学」、 学部専門科目   「睡眠と健康」、「睡眠心理学」、 大学院専門科目  「環境行動論」 など



寝ているときに夢を見ることは当たり前!


  睡眠中は、レム睡眠とノンレム睡眠が交互に繰り返されています。そして、私たちはレム睡眠の最中に夢を見ているのです。レム睡眠は80分〜100分の周期で出ていて、一晩の睡眠のうちの1時間〜1時間半を占めます。この間はたいてい夢を見ているので、夢を見ないで寝ることはそもそもできません。夢を見ていないという人も、実際には夢を見ていることが多いので、本当に夢を見ないで寝ている人はほとんどいないのです。つまり、私たちの思う「夢を見た」かどうかは、夢を覚えているかどうかで決まってきます。レム睡眠のときに目を覚ますと、直前まで夢を見ていた感覚が残っているため、夢を見たことを実感しやすいのです。



 本当はしっかり眠れているはず


  また「深い眠りにつきにくい」ということですが、確実に深い眠りにつけていると思います。深い眠りについているときは完全に熟睡状態なので、意識がなく、深い眠りについているという自覚が全くありません。途中で目が覚めてしまって寝付けなくなったり、眠りが浅く何度も目が覚めてしまったりするのであれば、深い睡眠にはなっていないと考えられます。そうではなく、夢を見てしまうことに困っているのであれば、確実に深い眠りにつけていますよ。 



ポジティブシンキングで過ごしてみよう!


  嫌な夢を見たら、良い気分ではありませんよね。レム睡眠のときに、日中に体験した様々な感情を処理するので、ストレスを抱えた状態だと嫌な夢はどうしても多くなります。普段からストレスがないような生活をすることしか解決策はありません。すぐに実践できることとしては、ポジティブなことを考えながら寝ることがおススメです。ネガティブなことを考えてしまうと、それが夢になりやすいので、「今日はこんないいことがあった」「こんな楽しいことあった」などと、ポジティブなことを一つでも探すことを意識してみてください。



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