Q.私はメンタルが弱いです。どうしても元気になれず、生きる意味をどこに見出せばいいか分かりません。どうすればいいのでしょうか。
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1968年に名古屋市で生まれる。精神科医として総合病院で臨床を続けてきた。2018年からは名古屋大学大学院医学系研究科精神医学分野准教授。専門は、精神分析的精神療法、総合病院精神医学(コンサルテーション・リエゾン)。主な著書に「精神療法面接における傾聴と共感(単著)金剛出版2023」「日常臨床に活かす精神分析 連携編(共著)誠心書房2022」「面接技術の習得法(単著)金剛出版2015」がある。
今、あなたが絶望的な気持ちでいることがよくわかります。まずは、迷惑をかけても良いので他人を頼ってみましょう。誰かを頼る経験を少しずつ積み上げていくことで、頼ることへの恐れが少なくなっていきます。
また、あなたは泣くことが多いということですが、泣くことは悪いことではありません。泣くことは人間が生まれてきて最初にする行動ですよね。泣くという行為は本来ネガティブなことではないことを理解しておくだけでも、少し心が軽くなるのではないかと思います。
人を頼る一歩を踏み出す方法
他人に頼るのが難しいと思ってる方もいると思います。まず第一歩として、悩み以外のことでつながることから始めてみましょう。信頼関係がないとお互いに相談がしにくいですよね。また、悩みを相談される側には少し負荷がかかります。そのため、ある程度相手との間に信頼関係ができてから、少しずつ悩みを打ち明けてみるのが良いと思います。このとき、自分が悩みを話すだけでなくて、相手からも悩みを聞くという相互的な関係になることが好ましいです。
目標達成が生きる意味になるかも
生きる意味を見出すことはとても大きなテーマです。仮に思春期・青年期の年代で生きる意味を見出せたと思っても、それは年齢を重ねてみれば生きる意味ではなかったということは少なくないと思います。また、絶望的な気持ちのときに、生きる意味を見出そうとしてもあまり意味がありません。そもそも生きる意味に正解はないと思います。しかし、どうしても生きる意味を見出したいのであれば、あまり身構えずに最初はごく小さな目標を立ててみてはいかがでしょうか。その目標を達成することが生きる意味の第一歩になるかもしれません。