Q.受験のプレッシャーで一人で何もしていないと、情緒不安定になり涙が止まらなくなります。
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博士(臨床心理学)、臨床心理士 、 公認心理師。宮崎大学教育文化学部専任講師 、 スワスモア大学フルブライト研究員、マッコリー大学客員教授、トゥルク大学客員教授等を経て、2018年より現職。専門は臨床児童心理学。『教室の中の認知行動療法―不安で学級に入れない子がちょっぴりウキウキを見つけるために―』(明治図書)、『イラストでわかる子どもの認知行動療法―困ったときの解決スキル36―』(合同出版)等。
「不安」の気持ちが生じる原因の一つは「曖昧」であることです。そのため、何が不安なのかを具体的に把握することが大切です。紙やスマホに文字を残して、自分の気持ちを整理してみてください。その際に、不安を引き起こしている考え方を見つけてみましょう。例えば、「落ちるかもしれない」と心配事の可能性を過大に評価しているかもしれません。そういった不安を引き起こす考え方が、どういうものなのかを調べていくと不安の原因が分かってきます。
自分自身をフェアに見て!
自分自身を評価する際、「できていること」と「できていないこと」を公平に見るようにしましょう。今あなたは受験のプレッシャーを感じていると思いますが、きっとこれまでに何らかのプレッシャーを乗り越えた経験があるはずです。そのとき、どのように乗り越えたかを思い出してみてください。「できていること」に目を向けることが自信につながっていきます。
ポジティブ思考に変えるために
気持ちを前向きにするためには、小さな成功を積み重ねることが効果的です。そのため困難な課題であればあるほど、小さな目標に細分化してみましょう。大きすぎる目標では、圧倒されてしまい逆にネガティブな気持ちになってしまいます。小さな目標一つ一つに向かってコツコツと努力し、一つずつクリアしていくことが大切です。それがきっと今のあなたの状況を良い方向に変えてくれると思います。
体のリラックスが心にもいい影響⁉
心と体はつながっているので、体がリラックスすれば心も落ち着きます。例えば、筋肉に力を入れて弛緩させる筋弛緩法があります。また、最近ではヨガやマインドフルネスなども人気です。心が落ち着くと考え方が柔軟になるため、物事をより上手くこなせるようになりますよ。ただ、これらは受験当日に初めて試しても効果は見られず、日々の練習が必要です。練習を重ね、自分の心を落ち着かせる技術をマスターしてみるのもいいかもしれません。