Q.過去の自分の痛い行動を思い出してしまい、なんであんなことをしたんだろうって、後悔しながら、毎日を過ごしています。
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博士(臨床心理学)、臨床心理士 、 公認心理師。宮崎大学教育文化学部専任講師 、 スワスモア大学フルブライト研究員、マッコリー大学客員教授、トゥルク大学客員教授等を経て、2018年より現職。専門は臨床児童心理学。『教室の中の認知行動療法―不安で学級に入れない子がちょっぴりウキウキを見つけるために―』(明治図書)、『イラストでわかる子どもの認知行動療法―困ったときの解決スキル36―』(合同出版)等。
残念ながら人は過去の印象的な出来事を完全に忘れることは出来ません。また、人は頭の中で嫌なことを色々考えてしまう生き物です。しかし、忘れることができないからと言ってずっと苦しいままであるということではありません。色々な経験を重ねていくうちに、嫌な記憶というのもホットな状態ではなくなっていきます。そのため、色々なことにチャレンジしてみてください。そうしていくうちに、過去の嫌なことは忘れることはできなくても、「あんなこともあったな」と記憶の片隅にあるような状態になると思いますよ。
今と未来に向き合おう
考え方としては「変えられるもの」と「変えられないもの」を区別することが大切です。変えられない過去のことを考えるのではなく、変えられる未来について考えてみましょう。人は失敗することで学び、成長することができます。この失敗から自分は何を学ぶことができるか、もし今後同じような状況になったらどんなことができるのか、に焦点を当て、その失敗を人生の糧にしようと思えることが、前進につながると思います。
自分に優しい言葉を探そう
モヤモヤを打ち消そうとしすぎるとかえって傷を増やしてしまうかもしれません。友達に話せるなら、色々な意見をもらって学ぶことができるので理想的ですね。とはいえ、できない場合もあると思います。そういう時は、友達が今の自分と同じ状況だったら、どんな言葉を投げかけると気持ちが楽になるかを考えるのも1つの方法だと思います。相手にかけてあげたい言葉を色々考えることで自分を楽にするフレーズが見つかるかもしれません。それで自分にしっくりくる言葉があれば効果的だと思いますよ。