Q.授業中やテスト中お腹が鳴って恥ずかしくなり、集中できなくなってしまいます
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慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器) 専任講師。 滋賀県出身、医学博士。慶應義塾大学医学部卒業。平塚市民病院、都立大塚病院、国立病院機構東京医療センターで臨床業務に携わった後、ベルギー・ルーヴェン大学で機能性胃腸疾患で研究活動に従事した後、現職。専門は機能性胃腸疾患、ピロリ菌、好酸球性食道炎・胃腸炎など。
お腹は自分ではコントロールできないので、鳴ってしまうと集中できず、困りますよね。実は、お腹が鳴るのはホルモンのしわざなんです。そのホルモンは空腹時に働き、大体60分から90分に1回、連続的に胃から小腸を動かす役割を担っています。その理由は不明ですが、そうすることで、お腹が動いていない間に、お腹の中を綺麗にしているのではないかと言われています。ですから、お腹の音を止めるには、少し間食を入れて、お腹の動きを止めるのがいいと思います。
神経を刺激することでホルモンを動かす!
あなたが行ったような腹式呼吸によって、こうしたホルモンの分泌が緩やかになる可能性は十分あります。リラックスすることで、副交感神経が刺激され、ホルモンを分泌する器官に影響するからです。副交感神経でなくても、交感神経を刺激するという解決法もあります。例えば、お腹が動くという状態は、他の感覚が働かず、相対的にお腹が気になっている状態です。ですから、逆に言えば、お腹に意識が向かないくらい集中していれば、お腹が実際に鳴っていても気づかないでいられるということです。
「鳴るぞ」というときに止める方法!胃腸のサイクルを活用しよう
胃腸の運動にはサイクルがあります。完全に動いてないフェーズ1から、少しずつ動き始めるフェーズ2、最終的に大きな運動を起こすフェーズ3という風に移行していきます。実際にお腹の音が鳴るフェーズ3の時間はすごく短いのですが、フェーズ2の段階で、「動き出すかも」という予感がすることがあります。そのタイミングで胃の中に食べ物を入れると効果的です。テスト中は難しいかもしれないですが、授業中であれば、飲み物を飲むことでも、ある程度お腹の音を抑えられる可能性はあると思います。