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公開日 : 2025/02/07

Q.テストの時に腹痛が起きたらどうしようと思ってしまい、勉強の成果をテストに反映させることができません。

テストの時に腹痛が起きたらどうしようと思ってしまい、勉強の成果をテストに反映させることができません。実際にテスト中に腹痛が起きてしまうこともあります。どうしたらいいですか。 (高2・男性)
脳腸相関を理解し、リラックスを心掛けよう

この方が回答してくださいました!

慶應義塾大学 専任講師
もりひでき
森英毅 先生

慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器) 専任講師。 滋賀県出身、医学博士。慶應義塾大学医学部卒業。平塚市民病院、都立大塚病院、国立病院機構東京医療センターで臨床業務に携わった後、ベルギー・ルーヴェン大学で機能性胃腸疾患で研究活動に従事した後、現職。専門は機能性胃腸疾患、ピロリ菌、好酸球性食道炎・胃腸炎など。


脳の状態と腸の状態は関係している


 勉強してきたことがテストに生かせないのはもどかしいですよね。テスト時の腹痛は、多くの高校生が抱えている悩みです。これは、過敏性腸症候群の症状であることが多く、緊張やストレスがかかる状態で、腹痛を起こします。脳がストレスを感じると腸にもストレスがかかってしまうのです。テストなど、緊張感のある状況は、こうした症状を誘発することがあります。そのため、心理的なゆとりを持ってテストに挑むことが重要です。緊張やストレスが症状の原因なので、リラックスできる状態でいることを心掛けてみましょう。 



腹痛が起こっても安心できる環境を作ろう


 テスト中は、絶対にトイレに行けない状況ではない、と思うことが大切です。 


 「腹痛が起きたらどうしよう」と思ってしまうのはなぜでしょう。テスト時間が短くなり、いい点数を取れないからでしょうか。試験監督の先生や同級生にどう思われるかを気にしているからでしょうか。自分の状況を自ら追い込んでしまうと、更にストレスがかかり、おなかの調子も悪くなる、負のサイクルに陥ってしまいます。 


 1つの解決策として、自分の体質のことを、先生にあらかじめ伝えておくことがあげられます。勇気のいることではありますが、過敏性腸症候群である生徒はクラスに複数人いても珍しいことではありません。「一言伝えればいつでもトイレに行ける」と思うことが、緊張の低減にもつながります。 



お腹の調子は朝から始まる


 普段の生活からも、アプローチできます。規則正しい生活習慣は、腸内の環境を整える際にすごく大切です。しかし、受験やテストの直前期は不安になり、睡眠や食生活が乱れてしまいがちですよね。また、過敏性腸症候群の患者さんは、夜型の方が多いため、朝バタバタしてしまいトイレに行けず、おなかの状態が悪いまま1日を過ごしてしまうことも多いです。朝の排便によりおなかをすっきりさせることを心掛けてみましょう。毎日の生活にゆとりを持ち、規則正しい生活を送ることで、リラックスした状態を作ることができれば、おなかの調子が悪くなる回数も減ります。


 高校生活では、緊張やストレスのかかる場面が多々あると思いますが、できることから少しずつ行い、自信をつけていけるといいですね。



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