Q.スタイルにコンプレックスを持っている
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和光大学現代人間学部心理教育学科教員。筑波大学大学院人間総合科学研究科で、「青年期における劣等感の分析」というテーマで博士(心理学)を取得。青年心理学を専門とし、青年心理学演習、青年心理学(自己編/対人編)、アイデンティティの心理学、教育相談論などの科目を担当している。主な研究テーマは、青年期における劣等感、青年期の恋愛、青年期の友人関係。著書として『恋愛心理学特論』(福村出版)、『レクチャー青年心理学』(風間書房)を出版している。
コンプレックスは、マイナスな感情でありながら、自分を分析するきっかけをつくってくれるものです。自分がどうでもいいと思うことにはコンプレックスは抱きません。自分が重要だと思うから気になってしまう。だから、コンプレックスを見つめなおすことで自分の悩みに気づくことができるようになります。その悩みを解決したら、自然とコンプレックスは解消されるはずです。
コンプレックスを活かす方法があるはず
コンプレックスの改善には、補償と代理補償という考え方が大切です。補償とは、コンプレックスと思っているところを、努力によって改善すること。そして代理補償とは、補償では上手くいかなかったときに、そのコンプレックスに感じてしまっている部分とは違う方面で自分は活躍できないのか、と他の補償を探すことです。
具体的には、まず背が高いことの恋愛におけるメリットを探してみましょう。それが上手く見つからなければ、もう外見にこだわり過ぎるのはやめて、むしろ勉強を頑張ってより魅力的な自分になろうといったように他の方面に目を向けてみます。このように補償 → 代理補償の流れを踏んでみましょう。
自分は背が高いのがいけないのだと自分で決め付けていませんか? 実際はそうでなくても、勝手に劣等感を抱いてしまっているだけなのかもしれません。自分で決め付けて背が高いことに悩み続けるのではなくて、むしろより魅力的な自分になれるような戦略的な考え方を探してみましょう。