Q.洗顔をしてもニキビがなくなりません
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1989年東京大学医学部医学科卒業後、同皮膚科学教室入局。1993年米国マイアミ大学細胞生物学教室に留学。2000年東京女子医科大学皮膚科講師、2006年同助教授となる。2011年からは、虎の門病院皮膚科部長としてニキビ患者の専門治療にあたっている。
にきびができたら病院へ行こう
一方で,萎縮性瘢痕や肥厚性瘢痕は不可逆性の変化とされており、治療は困難で予防的な治療が大切です。萎縮性瘢痕や肥厚性瘢痕ができていない患者さんは、早期に医療機関で治療を開始しているというデータが報告されています。自己流のスキンケアや生活改善を試みてから、受診するよりも、にきびができたら皮膚科をすぐに受診するのが良いでしょう。
にきびの治し方
医療機関で処方される医薬品は、一般向けの広告が制限されています。一方、インターネットや女性誌などの広告記事でよく取り上げられている化粧品や医薬部外品などは、テレビ等のマスメディアを使っての宣伝が許されています、これらの広告をみて、化粧品や医薬部外品は処方用医薬品よりも効果が高いと誤解している方もいると思いますが、そのような事実はありません。
にきびは、小学6年生から中学生のころに始まり、20歳くらいまで続くことが多く、急性期の治療のみで治療を中止すると、すぐに再発してしまいます。にきび痕を防ぐためには、最低でも1年程度の維持療法が必要です。にきびが長く続く人は、数年継続していただくことも少なくありません。
にきびは皮膚の病気です。現在、ガイドライン等で強く推奨されている薬は、処方箋が必要で、ドラッグストアなどでは市販されていません。また、医療機関で早く治療したほうが、瘢痕ができにくいことも知られています。化粧品や市販薬を使ったり、膿を自身で押し出したりして、自己流の対処をするのではなく、にきびができたら早期に皮膚科を受診してください。