Q.アレルギー症状がひどくて勉強に、身が入りません。
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1996年、藤田保健衛生大学医学部卒業、2002年、同大学医学部大学院医学研究科卒博士課程修了。同大学医学部皮膚科学助手、講師、准教授、教授を務め、現在は同大学総合アレルギーセンタ長を務め、また、ばんたね病院総合アレルギー科教授として、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどアレルギー疾患全般の診療及び研究を行っている。
薬を飲んで眠くなるのは薬が脳に届くからです。以前に開発された薬は脳に届きやすく、副作用として眠気が出てしまいます。しかし同じアレルギーの薬でもたくさんの種類があり、現在は、脳に届きにくい薬も開発されています。
アレルギーの薬を服用する際には、自分に合った薬を見つけることが大切です。アレルギーの薬には眠気が強いものや強くないもの、1日に1回飲むものや2回も飲むものなど、様々な種類の薬があります。眠気で悩んでいるのであれば、夜に1回飲むことで十分な効果が期待できる薬もあるので、それらを処方してもらいましょう。
眠気が出て困っている、ということを医師に相談しましょう。同じ薬でもすべての患者に同じ効果を示し、同じ強さの副作用が出るわけではありません。かかりつけの医師に眠気が出て困っていることを伝えて、違う薬を処方してもらい、自分に合った薬を見つけましょう。
一方、“お薬を飲まないと、だるくて仕方がありません”ということは、夜間に十分に睡眠がとれていないことを示してます。鼻閉や体の痒みなどがあり、夜間に目が覚めてしまったり、眠りが浅いと、朝、起床時に倦怠感などを感じることがあります。そのため、薬は医師に指示の通り内服し、夜間はしっかりと睡眠をとることが大切です。
気分を変えることのできる行動を知っておこう
これをしたら自分は目が覚める、という行動を知っておくことをお勧めします。いくつかその例を紹介します。
まず、部屋を換気したり、外の空気を吸うことで気分転換することです。室内にこもっていると、室内の温度が上がったり、二酸化炭素の濃度が上がったりします。これは眠気を引き起こす原因の一つになるので、定期的に換気をすることや、外の空気を吸うことで体をリフレッシュさせましょう。
他に、ガムを噛むことや、コーヒーを飲むといった方法があります。しかしコーヒーの飲み方には注意が必要です。カフェインを取り過ぎてカフェイン中毒になったり、夜遅くに飲んで寝られなくなることにより昼間に眠くなってしまうこともありますので、時間や量を考えて摂取するようにしましょう。リフレッシュ方法は人によって異なるので、他にも自分に合った方法を探してみてください。
勉強をしているとだんだん追い詰められ、頑張らなきゃいけないと思っても眠気があって集中できないという不安も出てくるかと思います。これを薬のせいにしてしまってはもったいないです。薬を自分に合ったものに変え、夜間は十分に睡眠をとり、さらに、自分の眠気を覚ます方法を知っておくことで、万全な状態で試験に臨みましょう。