ページを更新する ページを更新する
公開日 : 2021/07/31

Q.アトピーで体がかゆく、勉強に集中できません。

アトピーで体がかゆく、勉強に集中できません。また、かいた痕を人に見られるのがとても恥ずかしいです。どうすればいいですか。 (高3男子)
湿疹や掻いた痕は治ります!どうすれば痒みを抑えることができるか工夫しよう

この方が回答してくださいました!

藤田医科大学 総合アレルギーセンター センター長
やがみあきこ
矢上晶子 先生

1996年、藤田保健衛生大学医学部卒業、2002年、同大学医学部大学院医学研究科卒博士課程修了。同大学医学部皮膚科学助手、講師、准教授、教授を務め、現在は同大学総合アレルギーセンタ長を務め、また、ばんたね病院総合アレルギー科教授として、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどアレルギー疾患全般の診療及び研究を行っている。



自分に合った病院に通おう


 アトピーで困っている人は、病院に行くべきです。もし、既に病院に通っているのに痒みが治らない場合は、病院を変えることも一つの案です。


 アトピー性皮膚炎の方が病院を選ぶ際は、皮膚科専門医を選ぶと良いでしょう。皮膚科専門医であれば、服薬指導を行うなど、患者の症状に合わせて薬を変えてくれるところが多いので、まずは近所で自分に合った専門医を探すことをお勧めします。



正しい外用薬の塗り方をしよう


 外用薬の塗り方を変えるだけで劇的に症状が改善することがあります。よく、ステロイド外用薬を塗りたくないなどの理由で、外用薬を皮膚に薄く塗ってしまっている患者さんがいます。しかし、外用薬は適切な量を1日2回塗布しないと本来の効き目を十分に発揮することができません。


 アトピー性皮膚炎の治療において、飲み薬は補助的治療薬とされており、外用薬による治療や保湿剤によるスキンケアが治療の中心となっています。外用薬の塗り方を変えることで薬の効果も変わってくるので、かかりつけの先生に塗布の仕方を指導していただき、適切な回数、量で外用薬を塗りましょう。



正しく治療をしていけば皮膚を掻いた痕は自然と治っていく


 湿疹は痒いものです。痒みのために掻いていると色素沈着となり痕が残ります。また、アトピー性皮膚炎の皮疹は掻けば掻くほど痒くなることがわかっています。外用薬などで皮疹を治療し、赤みや痒みのない状態に保ち掻かなければ色調は改善していきます。


 アトピー性皮膚炎の皮疹の痕を恥ずかしいと思う方も多いでしょう。そのことがストレスになり、さらに掻いてしまうという悪循環に陥る患者さんもいらっしゃいます。そうならないように、皮膚を掻いた痕は皮膚をよい状態に保っていけば改善していくと信じ、治療をしっかりと行っていくようにしましょう。



日常生活で実践できるアトピー性皮膚炎の痒み対策


 皮疹部を冷やすことで痒みを抑えることができます。どうしても痒くなったら掻いてしまう前に保冷剤を当て冷やしてみましょう。また、爪のケアや体の洗い方に気を付けることも重要です。爪は気がついたら短めに切るようにしましょう。入浴の際、体を洗う時は、ゴシゴシ洗うのではなく、泡を立て、あまり刺激を与えないように洗うことを心がけましょう。試供品などを試しながらご自分に合った洗浄剤を探すこともお勧めします。


 アトピー性皮膚炎で悩んでいる患者さんは少なくありません。皮疹の赤みや痒み、掻いてしまった痕などで辛いこともあるかもしれませんが、適切な治療やスキンケアでアトピー性皮膚炎が落ち着き、あなたの力が十分に発揮できることを願っています。



投票しました!

関連記事

トップに戻る

カテゴリー

  • 人間関係
  • 家庭
  • 学校
  • 進路
  • 勉強
  • コンプレックス
  • 恋愛
  • スマホ
  • 健康

あなたのお悩みをお聞かせください

あなたの投稿をもとに専門家や著名人の方に取材を行います!

性別
学年
メールアドレス(任意)
お悩み投稿欄