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公開日 : 2023/10/13

Q.来年は文理を選択しなければならないのですが、まだ夢が決まっていない状態で選んで後悔したくないです。

将来の夢が見つかりません。来年は文理を選択しなければならないのですが、まだ夢が決まっていない状態で選んで後悔したくないです。どうすればいいですか? (高1・男性)
将来の夢や職業が決まっていなくても大丈夫!

この方が回答してくださいました!

法政大学 キャリアデザイン学部
こみかわこういちろう
児美川孝一郎 先生

1963年,東京生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程を経て,法政大学に着任。2007年より,キャリアデザイン学部教授。現在,法政大学教職課程センター長。専攻は,教育学(青年期教育,キャリア教育)。日本教育学会理事,日本教育政策学会理事。主な著書に,『若者とアイデンティティ』法政大学出版局,『権利としてのキャリア教育』明石書店,『若者はなぜ「就職」できなくなったのか』日本図書センター,『「親活」の非ススメ』徳間書店,『キャリア教育のウソ』ちくまプリマー新書,『まず教育論から変えよう』太郎次郎社エディタス,『夢があふれる社会に未来はあるか』ベスト新書,『高校教育の新しいかたち』泉文堂,『自分のミライの見つけ方』旬報社,『キャリア教育がわかる』誠信書房



社会は”文系・理系”の概念で括られていない


 そもそも、文系・理系とは何でしょうか。専門家の立場から見れば、別に仕事の世界が文系と理系に分かれているわけではありません。大学の学部に関しても、一見文系のような学部でも、理系的な要素や学習がとても必要ですし、理系的な学部にも同様のことがいえます。最近では、文理融合型の学部も多いですよね。このように、仕事の世界も、そして大学の学部でさえも、文系と理系で分かれているわけではないのです。そのため、必ずしも将来の夢を決めてから文系・理系を決める必要はありません。



自分が学びたいことを第一に考えてみる


 文系と理系に唯一の違いがあるとしたら、入試形態の違いです。入試で必要な科目は、確かに異なっています。私は、文系・理系を選択する上で「自分は高校で何を学びたいのか」「自分にどんな力をつけておきたいのか」をじっくり考えることが重要だと思います。もし、やりたい仕事が決まっていなくても、将来どういうことを学んだ自分でありたいかは決められるはずです。自分の力で、社会に出ていくわけですからね。このような発想をしても良いのかもしれません。



高校時代の決定が全てではない!


 現在、生涯学習の時代が本当に現実化しているように感じます。高校時代や大学時代に学んだこともすごく大事ですが、一度文系か理系かを選んだ後は、一切それ以外のことを学ばないわけではありません。政府の政策にもなっているように、社会に出た後にも、また学ぶことが求められています。つまり、一度決めたら取り返しがつかない、という話ではないのです。後からでも学ぶことはできます。このようなことを踏まえると、ずいぶん気持ちが楽になるのではないでしょうか。



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