Q.歌手になりたいけれど、歌がうまいわけではなく周りの人に言い出せません。
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慶應義塾大学法学部政治学科卒業。味の素株式会社勤務を経て、ミラノ・ヴェルディ音楽院へ留学。ヴェネツィア・フェニーチェ座・ローマ歌劇場等イタリアのメジャー・オペラハウスをはじめ、スペイン・スウェーデン・ギリシャ・ハンガリー・ポルトガル・アイルランド等の主要劇場を中心に、17シーズンに亘って出演した。日本では、藤原歌劇団・新国立劇場・びわ湖ホール等、第一線のオペラ公演で活躍した。第25回ジロー・オペラ賞受賞。2012年武蔵野音楽大学教授に就任し、後進の指導に当たっている。
とりあえず動いてみよう
自分のやりたいことが見つかっているというのはとても素晴らしいことだと思います。もし本当に歌手の道を目指すなら、専門家のレッスンや研修を受けてみたり、音楽大学のオープンキャンパスに行ってみて、簡単な体験レッスンを受けてみたりすればいいと思いいます。オープンキャンパスなら、無料で体験レッスンを行っているところも多いから気軽に受けることができるでしょう。そういうところに行って自分のことを客観的に見て、様々な先生に自分に適性があるかどうか判断してもらうっていうのはひとつの手だと思います。
何も行動しないままでいるんじゃなくて、実行に移していきましょう。例えば、自分がどんなジャンルのものを歌いたいとか、どういう大学に行って何の歌を歌いたいとか具体化していいのではないでしょうか。それから色々な体験をしてみて適性があるかどうか判断してみましょう。自分でそのように試してみれば、親も説得できるかもしれません。
まず、できる範囲でできることをやってみましょう。自分の意志を持って、自分で動いてみるのが一番大切です。
情熱を忘れないで
僕の場合、仕事をしながら歌を続けていこうという希望はありました。だけど仕事が合わなくて、それがきっかけとなって歌にのめり込んでいき、歌一本でやっていこうと決断しました。
最初から自分の専門に進むと選択肢の幅が狭まっちゃうっていうことを覚えておいた方がいいと思います。高校生なら将来に対して色々な選択肢があるのだから、大学に入った後でも、自分の好きなことに対する情熱を忘れていなければ続けられるっていうことを考えてみたほうがいいでしょう。今の時点で自分の選択肢を狭める必要はありません。