Q.子どもが勉強をしなかったり、スマホを見てばかりいたりすると怒ってしまいます。どうすればいいですか
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アンガーマネジメントコンサルタント。 怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」の日本の第一人者。 アンガーマネジメントの理論、技術をアメリカから導入し、教育現場から企業まで幅広く講演、企業研修、セミナー、コーチングなどを行っている。 ナショナルアンガーマネジメント協会では15 名しか選ばれていない最高ランクのトレーニングプロフェッショナルにアジア人としてただ一人選ばれている。 主な著書に『アンガーマネジメント入門』(朝日新聞出版)、『あなたのまわりの怒っている人図鑑』(飛鳥新社)等がある。 著作はアメリカ、中国、台湾、韓国、タイ、 ベトナムでも翻訳され累計 65 万部を超える。
まず、反抗される原因として考えられるのは、怒り方だと思います。今回の場合、スマホをやっていることに対して怒っているのか、それとも、長い時間ずっとスマホをいじっていて、それで勉強する時間がないじゃないと怒っているのか。どこに怒っているのかが分かりませんよね。このように、何に怒っているのかが明確でないと、相手に上手く伝わりません。 ですから、まずは何に対して怒っているのか、そしてどうすべきなのか、どうしてほしいのかという部分を明確にしてください。そのうえで相手に伝えてあげるということが大切です。
「思い込み言葉」は使わないこと
また、怒る際に使わないでほしい言葉があります。それは「思い込み言葉」です。今回でいうと「スマホばかり見て…」の「ばかり」という言葉です。実際、スマホばかり見ているわけではなくて、他にもいろんなものもみているはずですよね。それをスマホばかり見ていると言われると、「スマホばかり見てないよ!」と反抗したくなってしまうんです。思い込み言葉には「ばかり、いつも、絶対、必ず、ちゃんと、しっかり、みんな」などがあります。この言葉を使って怒ってしまうと、怒っていることが正しいことであったとしても、相手に伝わりにくくなってしまいます。あくまで事実に対して怒るようにしましょう。
怒る基準を明確にしておきましょう
最後に、怒る基準というものをしっかりと決めてください。同じことをしていても、怒るときもあれば怒らないときもあるなんてことはありませんか?この基準が不明確だと、怒られる側としては「なんで今怒るんだろう、昨日も同じことしていたのに」と理不尽さを感じてしまいます。怒る、怒らないという基準を自分の中に決めて、その日の機嫌に左右されず、基準に沿って判断することを心掛けてください。
怒りは必要な感情ではあるので、怒りを感じること自体は悪いことではないんです。ただ、怒りに任せて余計なことを言ってしまうことに気をつけましょう。怒ることが悪いとか、怒ってはダメとかではなくて、自分の気持ちを言葉で表現するということが大切です。