Q.スマホが気になって目が離せません
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大阪大学基礎工学部制御工学科卒業、大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了、大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程修了。大阪大学産業科学研究所講師、東京工業大学大学院総合理工学研究科助教授を経て、現在に至る。現在は国立情報学研究所教授、総合研究大学院大学情報学専攻教授、東京工業大学大学院知能システム科学専攻連携教授として活躍中。専門分野は人間・知識メディアで、現在はHAI(ヒューマンエージェントインタラクション)、IWI(知的Webインタラクション)について研究している。主な著書は『人とロボットの<間>をデザインする』、『適応エージェント』など。論文は「ロボットとの感情的インタラクションは外見の悪印象を緩和する」など多数。
「承認欲求」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。誰もが友達や親、先生などに自分を認めてほしいと感じたことがあると思います。これが承認欲求と言われるもので、スマホへの依存はこの承認欲求と深く結びついています。
電話やメールで連絡を取っていた10年前とは違い、SNSが発達し連絡手段としてのツールが豊富になった現在において、これは自らの承認欲求を満たすための手段のひとつともなっています。常に人とつながっていたいと思ったり、返信が来ないことに不安になったりするために、スマホを手放せない人も増えてきています。これがスマホ依存につながってしまうのでしょう。スマホに依存しないためには、実世界でのコミュニケーションを通じて、他者に認められる存在になることが大切です。
“face to face”のコミュニケーションを大切に
また、実際のコミュニケーションを通じてでしか伝わらないこともあります。たとえば、顔の表情や口調、しぐさなど、テキスト化された文章からは伝わりにくいことがたくさんありますよね。LINEでの会話やTwitterでのつぶやきなどが、自分の思っていたこととは違ったとらえ方をされて、誤解を招いてしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。インターネット環境やSNSが普及し他者との関わり方が増えた分、人間関係の構築が難しくなっている現在だからこそ、実世界でのコミュニケーションをもっと大切にしていきましょう。
スマホに依存することで、高校時代の貴重な時間を無駄にしてしまうことは良いことではありません。高校時代は、夢中になれることを見つけて、それに時間をかけるべきです。勉強や学校行事などに積極的に取り組んでいくことで、友達や親、先生に認められる存在になっていきましょう。スマホに支配されるのではなく、自分がスマホをコントロールしていくことで、より充実した有意義な高校生活が送れますよ。