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公開日 : 2022/04/02

Q.勉強だけで本当にいいの?勉強と遊びのメリハリをつけるには?

私には夢があります。夢の為に目指している高校と大学がありますが、まだ自分は学力が到達していないので、かなり勉強量が必要となります。しかし、遊んでいる友達を見て、たまに勉強や夢を辞めたくなります。ずっと勉強をしていることが本当にいいのでしょうか?また、そうでなければどうやって上手くメリハリをつけられますか? (中1女子)
勉強も遊びも思う存分してください

この方が回答してくださいました!

東京大学 教授
とうはらかずしげ
東原和成 先生

1989年東京大学農学部農芸化学科卒業後、渡米し、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校化学科でPh.D.取得。その後、デューク大学博士研究員として、のちにノーベル化学賞を受賞するRobert Lefkowitz教授の元でGタンパク質共役型受容体の研究に従事。1996年に帰国。東大助手、神戸大助手、東大助教授を経て、2009年より現職。日本帰国以来、一貫して匂いやフェロモンの嗅覚研究を推進。2012-2017 JST ERATO東原化学感覚シグナルプロジェクト研究総括兼任。日本学士院学術奨励賞、日本味と匂学会賞、国際Right Awardなど授賞。共書として「ワインの香り」(虹有社)など


将来の自分の満足度を上げるために“教養”を今身につけている


 実際に今、勉強に取り組んでいる皆さんはいまいちピンと来ないかもしれませんが、勉強は知らないことを知るために、わかっていることを確認するためにしているのです。

 夢を実現させるためには、やっぱり最低限の教養が必要です。教養というのは基礎的な学力、あるいは基礎的な知識を活用することで成り立つものです。そういったものを今中学校・高校で学んでいるというふうに考えてもらったらいいと思います。

 将来、何かの仕事をするときに、「誰かと同じことをやる」というのはつまらないし、オリジナリティがないですよね。何か違うことや何か役立つようなことをやるためには、そのことについての知識を持っている必要があります。「何がわかっていない」「何がわかっている」「何が可能なのか」ということを知っていないと仕事ができないからです。それらを知って、初めてわからないことに挑戦できます。

 また、教養がない中で就職先をただ調べても、自分の適性や、本当にやりたい事とは違う選択をしてしまう可能性があります。単純に知識だけでなく、その知識から自分なりの判断を下せるような教養を身につけることが大事なのです。そのためには、やはり勉強することが必要です。正しい判断ができれば、やりたいことを選択する際、自分が良いと思う道を選ぶことができると思います。



“勉強”以外も何でも将来に繋がると思って取り組もう


 遊んでいる友達を見て勉強をやめたくなるということですが、逆の考え方をすると実は遊ぶことも勉強です。例えば、友達と遊ぶことによって会話・コミュニケーション・判断能力などを学ぶ事ができます。勉強しなくちゃいけないと思うからやりたくなくなるし、やれなくなる。そうではなくて、勉強することも、遊ぶことも、全てが、将来自分が何か夢を叶えるためや何かやりたいことをやるためにやっている勉強なんだというふうに思えば、上手くメリハリをつけられると思います。

 つまり、今よりももっと楽しいことをするために勉強しているということです。何か楽しいことをしようとしたときに、基礎的な教養がないと楽しめません。遊びにしても仕事にしても楽しんでやるために、教養を身に付けているのです。色んなことを勉強して、知って、色んな人と付き合って遊んでという経験があると、自分がやりたいことをするために勉強しているというふうに捉えることができると思います。

 なので、思う存分遊んで、勉強して、持っている時間の中で、何でもやってやろうという気持ちでいれば自然に夢が叶います。



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