Q.時間を気にせず勉強を楽しむコツはありますか?
この方が回答してくださいました!
東京大学文学部行動文化学科卒業 東京大学大学院教育学研究科修士課程・博士課程修了,博士(教育学) 著書「自己調整学習ー理論と実践の新たな展開へ(分担執筆)」「自ら学び自ら考える子どもを育てる教育の方法と技術(分担執筆)」など多数
緩く計画を立ててみよう
後回しにしてしまう、先延ばしにしてしまう人は、具体的なプランを立てていないので、なんとなく時間が過ぎて「あ、今日もできなかった」となります。なので、そういう人たちにはアドバイスとして、学習の計画、一日のタイムスケジュールを作ることをおすすめしています。僕も仕事するときはToDoリストというのを作って、優先順位と時間を決めます。そうすると時間がくれば、もう逃げられませんし、行動にうつしやすくなります。しかし、この質問者の方の場合は、むしろ開始の時間を気にし過ぎてつまずいているわけですよね。となると、先ほどのアドバイスとは少し状況は変わってきます。この場合、むしろ開始時間などを明確に定めずに、「◯時から◯時の間に取り掛かる」といった形で緩い計画を立ててみたらどうでしょうか。ただし、やるべき作業や自分に課すノルマが具体的であるのは大事です。例えば数学の勉強だったら、問題集の何ページから何ページまでやるか決めましょう。時間帯は緩く,内容は具体的に。そんな学習計画の立て方を実践してみるとよいかもしれません。
ノルマを達成出来たらご褒美を
そして、ノルマを達成出来たら自分にご褒美をあげることも重要です。心理学では「自己強化」と言いますが、このページが終わったら美味しいもの食べるとか、読みたい漫画を読むとか、聴きたい音楽を聴くといったように、勉強する時間と自分の好きなことをやる時間をはっきり分けて計画を立ててみると、楽しみながら勉強に取り組めるかなと思います。
友達と勉強するのも有効
自分の気持ちを勉強に向けていく方法は他にもいろいろありますが、友達と一緒に勉強したり、友達と内容を教え合ったりするのも有効な方法です。友達と勉強することで自分を勉強に向かわせるっていうのは、教育心理学でも大事な方略として使われていて、色々と研究もされています。質問者の方は、少しでも予定の時間を過ぎたら後回しにしてしまうとのことですが、友達と勉強する約束をしておくのはいかがいでしょうか。そうすれば友達が勉強しようと言ってくれたときに、「予定より1分過ぎちゃったから勉強しません」とはならないですよね。こんな風に、友達と勉強するというのも、楽しみながら取り組むための工夫です。